「バイオハザード」シリーズ、『レクイエム』まで追えてる? アラフォーゲーマーが“最近のバイオ”を遊んでみた
突然ですが、アラフォーの皆さん、『バイオハザード』シリーズってやってますか? 自分は今年39歳。初代『バイオ』が小学生のときに直撃し、そのまま『バイオ2』、『バイオ3』と(友達の家で)続けてプレイした世代である。思えば当時はスーファミに代わる次世代機としてプレステとサターンがデビューし鎬を削っていたころ。なんかマジっぽい最新の生物工学や、それまで遊んでいたスーファミ版『大工の源さん』みたいなゲームとは全く違うリアルな銃火器、3Dでグニグニ動くキャラクターとゾンビ、そして洋画のようなハードで大人っぽい世界観に、当時ガキンチョだった自分はいたくシビれたものだった。
しかし、その後『バイオ』シリーズは『CODE:Veronica』とか『ガンサバイバー』とか『アウトブレイク』みたいなナンバリングタイトルではない作品を連発。『3』でストーリー的に一息ついちゃってたこと、ナンバリングされてないのでどれが何につながってるのかよくわかんなくなっちゃったこと、ミラ・ジョヴォビッチ主演の映画版がなんか謎な出来だったことなどが重なり、シリーズを追う気力は減退。新作を追いかけることを諦めつつ、『バイオ4』が出たころには自分は大学生になっていた。
この頃はちょうどゲームハードの主流がプレステ3やXbox360に置き換わるタイミングだった。貧乏学生にとって数万円の最新ハードを購入するハードルは果てしなく高く、そのまま当時の最新ゲームからはフェイドアウト(関係ないが、同じ理由でいまだにプレイできてないタイトルに『メタルギアソリッド4』があります)。再びゲーム趣味に戻ってくるのは社会人になって、給料でプレステ4を買えるようになってからなのであった……。
という自分語りをしてしまったのだが、こんな感じで『バイオハザード』シリーズと接し、そして離れてしまった人はけっこう多いんじゃないかなと勝手に思っている。特に子供の頃にリアルタイムで初代から『3』あたりまで遊んできた人にとって、その後のナンバリング外のタイトルが乱立した時期とゲームハードの交代期は、シリーズを追いかける上でけっこうハードルが高かったはず。その間のライフスタイルの変化もあって、自分のように「なんか色々ごちゃごちゃ出てたけど、最近の『バイオ』ってどうなってんの?」とぼんやり疑問に思っていた人も多いのではないだろうか。
そんな中、シリーズ最新作である『レクイエム』が、つい先日発売された。それに合わせ、過去作がセールの投げ売り価格でダウンロード販売されている。最近のバイオ全然わかんない勢にとって、この投げ売りはビッグチャンス。特に『7』以降ってけっこう評判いいじゃないですか……ということで、Nintendo Switch2向けに販売されていた『7』『ヴィレッジ』『レクイエム』がバンドルされた『BIOHAZARD 30th Special Pack』をダウンロード。早速『7』からプレイしてみたのである。
『7』を遊んでみていきなりビックリしたのが、一人称視点になっている点だ。さすがに『バイオ』シリーズが固定カメラではなく三人称視点のゲームになっていることはなんとなく知っていたが、主人公イーサンが妻を追いかけて車から降り、降りた瞬間から「ゲーム画面=イーサンの視界」になっているのには驚かされた。最近のバイオってFPSになってんの!? そしてグラフィックはジメジメしたルイジアナの空気すら伝わってきそうなリアルさで、プレステ時代の『バイオ』でほとんど時が止まっている自分にとっては「スゲ〜」の一言である。
そして主人公イーサンは妻のミアに襲われ、謎の人物に囚われ、あのベイカー家の皆さんのおぞましすぎるディナーに叩き込まれてしまう。「ゾンビを鉄砲で撃つゲーム」をやるのかと思ったら、レベル100の『悪魔のいけにえ』が始まってしまった……! 武器もない状態でジャックに追われ、気持ち悪い家の中を這いずりまわって逃げ、捕まっては殺され、また逃げる。怖すぎる。なんでこんなゲーム作ったんだよ。
恐ろしいのは、この恐怖は全然序盤に過ぎなかったという点である。特に中盤、「子供部屋」の奥に突っ込んで行かなくてはならない場面の恐怖感たるや……。ビクビク震えながら不気味極まる真っ暗な子供部屋をちょっとずつ進み、最後の最後に「絶対に開けない方がよさそうなドア」が懐中電灯に照らされて登場した時の「これに入らないといけないのかよ……」という絶望感。そしてその部屋に入ってからの演出の極限の気味悪さ。あの一連の流れは、ホラーゲームとして100点満点である。正直、こんなに怖いゲームだとは思っていなかった。
もうひとつ、『7』で強烈だったのは「とにかくプレイヤーを嫌な気分にさせよう」というマイナス方向のサービス精神が山盛りだったことである。「アイテムが入ってる箱かな……と思って開けてみたら、中身は釣りの餌みたいな芋虫がみっしり」とか、「そこらじゅうにムカデが這いまわってる廃屋の壁の間を無理やり通り抜けないといけない」とか、「そもそも最初に出てくる食卓の料理が、どうやって思いついたのかわからないくらいキモい」とか、恐怖感とはまた違う不快感を味わえる演出がドカ盛り。「このゲームをプレイしている間は、存分に嫌な気分になってくれよな!」という製作陣の熱い思いが、画面からバシバシ伝わってきた。
クリアした人はご存知だと思うが、ハイレベルな変態が作った『悪魔のいけにえ』みたいだった『7』も、終盤はけっこう昔ながらの『バイオ』っぽくなってくる。拳銃に散弾銃、火炎放射器やグレネードランチャー(知らん人の作った手作りグレネードランチャー、自分だったら絶対撃ちたくない)を使い分け、群れで攻めてくる敵をバチバチ撃ち殺して前進する。正直、この昔ながらの『バイオ』っぽい感じになって自分はホッとした。『7』の序盤〜中盤は、どう考えてもちょっとやりすぎている。
ヒーヒー言いながらプレイしつつ「今の『バイオ』ってこんなんなってんのか……」と驚きながらエンディングを迎え、その後で調べたら『7』はほぼ10年前のゲームだった。全然「今」じゃないじゃん……。10年前の時点でここまでの恐怖感に到達していたとは。プレステ時代で時が止まっていた自分にとっては、カプコンの底力を思い知らされた気分であった。