星街すいせいが『Fortnite』へ参戦、Hondaは『VRChat』へ参入 ビッグコラボが続くバーチャル業界の最新動向
人気ワールド「NAGiSA」運営企業がVRChat社とパートナーシップを締結
『VRChat』の人気交流ワールド「ひまり旅館」「NAGiSA」などを運営する株式会社ナギサコネクトが、VRChat社とのパートナーシップ締結を発表した。同社の代表は、『VRChat』を拠点に活躍中のVTuber・エンジンかずみだ。
このパートナーシップにより、『VRChat』における広告ビジネスの連携が強化。まず「ひまり旅館」で新たな広告メニューの提供が開始された。
テーマを定めた個室ごとに交流ができる本ワールドで、部屋ごとにローテーション型サイネージ広告やアバター試着用見本、ワールドポータルなどを設置できるプランが提供されるようだ。広告からWEBページに直接遷移できる機能も、日本の定番交流ワールドでは初めての実装になるという。
注目すべきは、広告収益の一部がVRChat社に還元される点だ。『VRChat』でのワールド運営を軸にした広告ビジネスがプラットフォーム側と正式に連携し、収益を分配する仕組みが整ったことになる。ユーザー主導で成長してきた『VRChat』の経済圏に、プラットフォーム公認の広告インフラが加わることで、どのような発展が起きるだろうか。
clusterの「バーチャル広島駅」が『VRChat』に移行し、パワーアップ
JR西日本が2022年から展開してきたメタバース空間「バーチャル広島駅」が、5月に「バーチャル広島駅 2.u」へとアップデートされる。
これまでバーチャル広島駅は、広島駅ビル「ミナモア」を再現・拡張した空間として提供。累計5000万人以上のユーザーが来場してきたという。
新たな「2.u」は「終電後の広島駅」がコンセプト。「共創の場の中心」となるよう、ユーザーの自己表現やクリエイティブ活動が、バーチャルにとどまらず現実にまで波及する場を目指すという。その一環か、ユーザー考案企画を拡大発展させた、なかやまきんに君を映像ゲストに招く「集団スクワットイベント」なるものも企画されている。
なお、これまでバーチャル広島駅は『cluster』で運営されてきたが、3月27日で公開終了となり、新バージョンは『VRChat』に公開される。こうした“移設”が行われるケースはまだあまり見かけないが、『VRChat』への注目度の高さはこうした現象を加速させるだろうか。
Hondaがワールド+コミュニティ運営を掲げる『VRChat』企画を始動
そして『VRChat』にはまた新たな大手企業が参入してきた。本田技研工業株式会社、そう、あのHondaだ。
3月9日に発表された「Honda Motanion」は、“バーチャル空間での新たなモビリティ体験”を掲げる、公式ワールドとコミュニティの連動企画だという。その証拠に、ワールドだけでなくDiscordコミュニティも準備されている。
公式ワールドは3月13日に公開。近未来的なショールームを思わせる空間では、Hondaのバイク『CB1000 HORNET』を自分好みの色やデザインにカスタムし、それをいくつかのロケーションに連れ出すことができる。もちろんやるべきは「愛車とのツーショット」だ。
現状はお披露目段階ということもあってか、コンテンツ量は最小限。しかし、Hondaは2025年冬の『バーチャルマーケット』にも出展し、『VRChat』のバイク乗りコミュニティとも連動した展示ブースを展開している。現地住民と歩む姿勢は、『VRChat』事業としては地に足ついた、解像度の高い動きだ。
そして、『CB1000 HORNET』と『Super Cub C125』を3Dモデル化し、アバター向けギミックとして販売する計画もあるようだ。発売は3月下旬予定。大手メーカーのバイクをオフィシャルに『VRChat』内で乗り回せるようになる……と聞けば、また新たなユーザー層が開拓されそうだ。