世界一の携帯評論家・山根康宏のスマホ進化論(第2回)
新世代の撮影体験ができる、ライカとコラボしたスマホ『Xiaomi 17 Ultra by Leica』の凄さとは? 携帯評論家が実際に使ってみた
最新のスマートフォンに100年以上の歴史のあるカメラメーカー、ライカの画作りのエッセンスを搭載したモデル『Xiaomi 17 Ultra by Leica(シャオミ17ウルトラ・バイ・ライカ)』が海外で販売中だ。今やスマートフォンのカメラ性能はある程度上限に達しているが、「ライカのスマホ」ならエモい写真も自在に撮れる。これからのスマートフォンはカメラの性能そのものではなく、「どんな写真が撮れるのか」で選ぶ時代がやってくる。
高性能なスマホにライカのカメラをドッキング
『Xiaomi 17 Ultra by Leica』を作っているメーカーは、日本でもスマートフォンを販売しているシャオミ(Xiaomi)だ。シャオミは1万円台の格安モデルから20万円弱の高性能カメラモデルまで、多数の製品を販売している。2025年1月末時点で、日本で販売されている最上位モデル『Xiaomi 15 Ultra』もライカと協業したカメラを搭載している。
今回、紹介する『Xiaomi 17 Ultra by Leica』は、その『Xiaomi 15 Ultra』の後継機でもあり、よりカメラとして使えるように新たな機能を搭載した意欲的なスマートフォンだ。iPhoneを使っているユーザーも、カメラ用にこの『Xiaomi 17 Ultra by Leica』を使いたいと思うはずだ。単純にきれいな写真が撮れるだけではなく、ライカのカメラモードで撮影した写真は独特のエモさををまとい、スマートフォン写真とは思えない味わいを見せてくれる。
『Xiaomi 17 Ultra by Leica』はスマートフォンとしての性能も最高クラスだ。チップセットはクアルコムのSnapdragon 8 Elite Gen 5で、これは現時点で最上位のモデルである。画面サイズは6.9インチ、バッテリーは6800mAhで90Wの急速充電に対応。ワイヤレスでも50Wという高速充電が可能だ。スマートフォン向けの高度なゲームも楽にできるし、スマートフォン内での動画編集も快適に行える。
そしてカメラ性能もダントツに優れている。3つのカメラは広角と超広角が5000万画素で、室内や夜景など暗いシーンでも美しい写真が撮影可能だ。また望遠カメラは2億画素と超高画質。しかも3.2倍から4.3倍までを連続してズーム可能だ。この方式は過去にソニーが採用したことがあったが、「ライカのカメラ」「2億画素」との組み合わせはこれが初めてだ。さらにデジタル望遠は最大120倍に対応。AIを使うことで遠くに見える米粒のような被写体でも、まるで近距離で撮影したように保存してくれる。
本体の仕上げもカメラを意識している。左右の側面はスリットを入れた仕上げ、いわゆるローレット仕上げというもので、滑り止め効果と昔のカメラのような雰囲気を出している。ボリュームボタンがプラスとマイナスの2つに分かれているのもアナログチックだ。背面も革風の表面仕上げにすることでカメラらしい手触りを実現している。そして何よりもカメラ部分を円形にまとめることで、往年のカメラのような外観としているのだ。
さらにカメラの周囲は回転式のリングになっている。本物のカメラレンズの絞りやズームを操作するように、『Xiaomi 17 Ultra by Leica』でもリングを回すことで焦点距離などをコントロールできるのだ。画面タッチではなく物理的なリングを介して操作する感覚は、スマートフォンというより「カメラそのもの」に近い体験をもたらしてくれる。実際に『Xiaomi 17 Ultra by Leica』で写真を撮っていると、このリング回転操作がとても心地よい。
本体を保護する専用のケースや、ライカのカメラ・レンズを思わせるロゴ入りのキャップも付属する。ちなみに日本ではライカが「Leitz Phone」というライカブランドのスマートフォンを展開しており、同様にこのレンズキャップが付属する。『Xiaomi 17 Ultra by Leica』も同様のアクセサリが付属するということは、「これはライカのスマホである」と、ライカが認めているわけだ。
スマホの撮影体験を変える様々な「ライカモード」
『Xiaomi 17 Ultra by Leica』での写真撮影の手順はほかのスマートフォンと変わらない。カメラを起動してシャッターボタンをタップすれば、それだけで美しい絵が撮れる。前述したようにカメラ画素数が高いため、夜景の撮影も失敗することはない。ちなみにこれは2026年1月1日、ニューヨーク・タイムズスクエア付近で年明け直後を撮影した作例だ。
だが『Xiaomi 17 Ultra by Leica』は細かなモード設定を切り替えるだけで本領を発揮する。たとえばモノクロ撮影を行う場合でも、実はたくさんの設定があるのだ。実際に撮影するときは画面を見ながらそれぞれのモードを切り替えればよい。簡単にエモい写真を撮ることができるのである。
カメラアプリを起動すると、画面の右上にライカモードの切り替えボタンがある。いわゆるスマートフォンで撮影した映えるモード「LEICA VIBR」と、アナログカメラ感を強めた「LEICA AUTH」の切り替えがワンタッチで行えるが、これだけでも同じ撮影シーンを異なる色で記録できる。さらに右下にはあらかじめプリセットされた約10種類の色味・コントラスト・トーンカーブなどをまとめて切り替えるライカスタイル(Leica Looks)も搭載されている。一般的なスマートフォンのカメラにはない、ライカ独自の色合いを調整しながら撮影することができるわけだ。
さらにライカのカメラを模したモードも搭載されている。1954年に発売された『Leica M3』モードでは当時のモノクロ感を生かした撮影が可能だ。また2009年発売の『Leica M9』モードでは、今のCMOSカメラセンサーでは出せない、旧世代のCCDセンサーならではの仕上げが楽しめる。
実際に撮影してみたが、標準モードでは暗い場所も明るく仕上がっており、全体的な見栄えのいい写りとなった。
『Leica M9』モードでは実際の目で見た雰囲気で写っており、全体的にはやや暗いようにも見えるが色の表現はこちらのほうが自然だ。水面の表現も悪くない。今回の作例はその差が小さいものの、このような絵作りの差を切り替えながら撮影を楽しむことができるわけだ。
一方、高倍率の望遠撮影を試してみよう。まずは1倍、標準での撮影だ。
この写真の左下にある「Great Eagle」の部分にフォーカスを合わせて30倍(690mm)で撮影。デジタル望遠だが文字もはっきり写っている。
そして120倍で写してみた。撮影時のプレビューでは文字はエッジが甘くボケた表示になるが、撮影後にAIが数秒で補正をかけ、文字の輪郭をしっかり表現してくれる。120倍でも十分使える絵が撮れることがわかるだろう。
あらゆるシーンで最高の撮影体験ができる『Xiaomi 17 Ultra by Leica』
『Xiaomi 17 Ultra by Leica』があれば、夜景や超高倍率の望遠から、味わいある色仕上げの写真を撮影できるなど、あらゆるシーンでの写真撮影が楽しくなる。なお動画の撮影でもライカの色を加味できるなど、昔の8ミリカメラのような味わいあるムービーも撮影可能だ。スマートフォンカメラの概念を次世代に引き上げた『Xiaomi 17 Ultra by Leica』、日本でもぜひ発売してほしいものである。