テレビの音をもっと没入感たっぷりに! ゼンハイザーのテレビ用ワイヤレスヘッドホンシステム『RS 275』をオーディオガジェット評論家が最速チェック
自宅でテレビ(放送や動画配信など)を見ていて、なんとなく物足りなく感じたことはないだろうか。
最近のテレビは、4K対応などで高画質化が進んでいる。しかしその一方で、薄型デザインのためにスピーカーの設置場所がなくなるなど、音響的には厳しい。そのため、もっと迫力ある音で楽しみたい、もっと没入感のあるサウンドを楽しみたいと感じるケースも多くなっている。
今回登場するゼンハイザーのBluetoothヘッドホンセット『RS 275』とBluetoothトランスミッター『BTA1 TV Transmitter』は、そんな不満を解消してくれる、オーディオメーカーからの新しい提案だ。
ゼンハイザーによると、グローバルの調査では、92%の人が何からの形で毎日テレビを見ると答えており、視聴時間は毎週20時間ほどになるそうだ。これは動画配信も含んだ数字だが、それだけテレビをエンタテインメントの入口として楽しんでいる人は多いということだ。
これを踏まえて開発されたのが上記2モデルで、「音をしっかり聞きたいけれど、ボリュームを上げて周りに迷惑はかけたくない」「セリフはちゃんと聴きたい」「よりよい音質、没入感体験を楽しみたい」という視聴者の願いを実現するために様々な工夫が盛り込まれている。
『BTA1 TV Transmitter』は、ドルビーオーディオ5.1chのデコード機能も搭載
トランスミッターの『BTA1 TV Transmitter』には、ドルビーオーディオ(Dolby Digital)5.1chのデコード機能が搭載された。これはNetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信でも使われているサラウンド音声フォーマットだ。この信号を『BTA1 TV Transmitter』でデコードし、さらに独自のバーチャルモードでワイヤレスヘッドホンに伝送してくれる。
BluetoothのコーデックはLC3で、音の遅延も50ミリ秒に抑えられている。これならライブ作品などで口の動きと声がずれることもないし、一般的なゲームでも音の遅れが気になることはなさそうだ。
また『BTA1 TV Transmitter』は、Bluetoothの次世代規格Auracast(オーラキャスト)にも対応している。これにより、1台のトランスミッターで複数のワイヤレスヘッドホンに信号を送ることができ、家族みんなで迫力ある音を楽しむといった使い方も可能になっている。
その場合、組み合わせるワイヤレスヘッドホンはゼンハイザー以外の製品も使えるそうだ。ただしLC3とAuracastの両方に対応していなくてはいけないので、その点には注意が必要だろう。ゼンハイザーの製品では『MOMENTUM True Wireless 4』や『ACCENTUM True Wireless』などが両方の規格に対応済だ。
3種類のサラウンドモードは、効果の違いも明瞭 番組の内容によって使い分けよう
『BTA1 TV Transmitter』は、背面にARC HDMIと光デジタルとアナログ兼用の3.5mm端子を備えている(電源はUSB-Cで給電)。テレビとはHDMIまたは光デジタルで繋ぐことですぐに使えるのも嬉しいところだ。
『BTA1 TV Transmitter』で選択可能なバーチャルモードは以下の3種類で、この他にオフも準備されている。
・「バーチャルサラウンド」:ヘッドホンを包み込むような立体的な音場を再現し、映画や音楽をより臨場感あふれる体験へと進化させるモード
・「スピーチクラリティ」:テレビ番組や映画のセリフをより明瞭にし、声の聞き取りやすさを向上させるモード
・「バーチャルサラウンド+スピーチクラリティ」:迫力あるサウンドとクリアーなセリフを両立。映画やドラマを、よりリアルで快適な音響体験で楽しめるモード
自社開発の32mmトランスデューサーを搭載した『HDR 275』も付属
『RS 275』は、『BTA1 TV Transmitter』と専用ヘッドホン『HDR 275』をセットにしたパッケージで、ヘッドホンスタンドや接続ケーブルも同梱されている。『HDR 275』は同ブランドの人気ワイヤレスヘッドホン『ACCENTUM Wireless』をベースにして、新たにLC3やAuracastにも対応している。
自社開発の32mmトランスデューサーや、最大50時間再生のロングバッテリーも搭載し、本体は195gと非常に軽いので、週末の映画マラソンや連続ドラマ視聴にもぴったりだ。充電はUSB-Cで行い、『BTA1 TV Transmitter』にはそのための端子も準備されている。
さて、今回の新製品発表会にはオーディオ評論家の野村ケンジ氏にも同行いただき、『RS 275』でテレビ放送やゲームのサウンドを体験してもらった。以下で野村氏のインプレッションを紹介する。
テレビの音を楽しむためのアイテムとして、極めて出来が良い!
「ゼンハイザー初のテレビ視聴に向けた製品とのことで、とても興味深いですね。まず『BTA1 TV Transmitter』は、Auracastに対応したBluetoothトランスミッターとしてなかなか出来のいい製品だと思いました。
テレビの音をヘッドホンに送るだけでなく、Dolby Digital 5.1chのレコードも可能で、さらに3つのサウンドモードが準備されています。この完成度も高く、率直に言ってどのモードを使っても不満のないレベルで楽しめると思いました。そもそも、サラウンドモードがオフの状態での基礎体力が高いんです。人の声なども、オフのままでもずいぶん聞きやすいと思いました。
3つのモードでは、「バーチャルサラウンド」は、ゲームや映画みたいな、最初から包囲感を狙ったサウンドで作っているものについて結構相性がいい。空間もちゃんと広がって感じます。「スピーチクラリティ」では、ニュースなどでアナウンサーの声とかドラマのセリフが聞こえづらいといったことがしっかり解消されるので、そんな風に感じている方は積極的に使った方がいいと思います。
ただこれらのモードに関しては、やや擦過音が強調されるというか、癖のあるサウンドになるので、コンテンツ次第、好み次第で使い分けるといいかもしれません。NetflixでDolby Digitalで配信されている映画はもちろん、地デジの映画放送などを結構ド派手に楽しめますから、ストレス解消にもなりそうです(笑)」
「また今回Auracastの同時配信機能を活用して、同時に複数のワイヤレスヘッドホンやイヤホンにテレビの音を送れるようになりました。これは今までどのメーカーも実現できていなかったことです。
受信側の台数制限がない、またBluetoothのLC3とAuracastに対応していれば、ヘッドホンのメーカーは問わないというのもいい。自社製品による囲い込みをあえて捨てて、ユーザーの自由度を上げようという意気込みはとても素晴らしいと思いますし、『BTA1 TV Transmitter』の品質の高さは他社のヘッドホンでも感じられるんじゃないかなって思うんです。
まず『RS 275』を買ってこの環境を楽しんで、さらに他社製ヘッドホンを追加することで音の違いを比較するといった使いこなしができるのもありがたいなって思いました。
『RS 275』の付属ヘッドホン『HDR 275』は比較的ポップでライトな音づくりで、でもちゃんと音の広がり感とかスムーズな移動感が再現できていました。重量感とかローエンドの伸びという点では若干あっさりしているかもしれませんが、テレビを快適に楽しむという用途に対して、とてもいい音に仕上がっていますね」。
オーディオ評論家として高名な野村ケンジ氏も手応えを感じる名門ゼンハイザーならではの仕上がり。テレビ視聴やゲームプレイに最適な1台が今、ここに登場した。
◎参考情報
商品名:Bluetoothヘッドホンセット
型名:『RS 275』
発売日:2月17日
価格:4万9280円(税込)商品名:Bluetoothトランスミッター
型名:『BTA1 TV Transmitter』
発売日:2月17日
価格:2万5300円(税込)https://jp.sennheiser-hearing.com/ja