日本一のボディビル男子、女子4人からの想いにどう答える?『今日好き チュンチョン編』最終話
10月6日よりABEMAにて放送された恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。チュンチョン編』(以下:今日好き)。現役高校生たちが2泊3日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。
以下より、11月10日に公開された最終話の見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。
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さら、最後に選んだのはこうし? それともはる? 「すごく“幸せもの”だなって」
高校生たちのまっすぐな恋愛を追いかけさせてもらえるなんて、我々視聴者もまた“幸せもの”ですよ。今回の旅で、複数のメンバーから想いを寄せられた、さら(永瀬さら)&いおう(榎田一王)。彼らが迎えた現時点での恋の結末を目撃して、思わずそんな言葉を漏らしてしまった。
初日にはる(谷本晴)、2日目にはこうし(倉上昊志)と、1日ごとに別の男子と想いを深めあった、さら。普段の『今日好き』から考えると珍しい形となるが、告白の場面では一人ひとりではなく、向き合った男子ふたりに同時に想いを伝える。「こんなにアピールしてもらえるのが初めてだったので、すごく“幸せもの”だなって思ってます」。この言葉を挟んで、しばし沈黙。そこから出てきたのは「ふたりのいいところがありすぎて」「私には選ぶことができなかったです」だった。
そうか、そうか……いや、でもそんな気がしていた。さら曰く、違い違いでもふたりの積極的なアプローチが3日間を通して続いたことで、どちらか片方の気持ちが“上”になることがなかったという。そのなかで、相手を100%で好きにならなければ、と考えていたさら。完璧を求めすぎるあまり、次第に焦りが生まれてしまったと反省を口にしていた。
たしかに“幸せもの”って、どこか切ない言葉の響きを纏っていて、心が落ち着いた状態では出てこないもの。自身の幸せを別の視点から俯瞰するものだし、前回の5話終盤の予告映像の時点で、ある種の決着を付け終えた声のトーンにも聞こえていただけに、本当の意味での“予告”だったのだろう。さらは今回、運命の彼氏を見つけることはできなかった。
いおう、“ドラクエスタイル”での入場から、女子4名との連続アピールタイムまで
やはり、この男子を語らずして『チュンチョン編』を終えることはできない。最終話中盤、かつて“おひなさま”こと、ひな(長浜広奈)がしたのと同じく、自身を慕う相手を引き連れてくる“ドラクエスタイル”で入場してきた、いおう。“人生で一度はそうなってみたい”という男子の理想を、ことごとく叶えてくるのが彼の地の強さだ。
引き連れてきたのは、“最後のアピールタイム”で会話をした順に、あやか(伊藤彩華)、ゆうひ(岩間夕陽)、あやな(葛西杏也菜)、さわ(紗和)のなんと4名。ただ、最初のふたりには前日にも伝えている通り、やはり気持ちには応えられないとのこと。あやかも現状、いおうとりくと(森本陸斗)の間で気持ちが揺れ動いており、結果的にりくとの方に告白することを決断。それでも、この揺れ動いている曖昧な状態で付き合うことはできないと、りくとへの告白の場面ではけじめをつけるわけだが、いおうとも最後、友だちの関係でいることを選んだ。
続くゆうひは、いおうに「考えさせるのも申し訳ないから」と、彼を慕う気持ちを一言でシンプルにまとめた手紙を用意してきてくれた。途中、「諦めきれなくて……」と涙で言葉を詰まらせるシーンも観られたものの、人を好きになることに“申し訳ないなんて思わなくてよい”とは、筆者のみならず、いおうからも出てきた言葉である。
3番手は、あやな。アピールタイム冒頭から「いおうくんひと筋」と、改めて想いの強さを示すと、初日に約束していたボディジュエリーを施すことに。いおうに片腕で“筋肉ポーズ”を取らせると、そこに描いたのは「一王」という彼の名前。そのまま目をつぶらせて、記念写真を撮ってみる頃には……あやなの腕には、同じくボディジュエリーで「好き!」というメッセージが。事前に忍ばせてきたお揃いのボディジュエリーで気持ちを伝える、最後まで本当にまっすぐなあやなだった。
この時間の締めくくりは、さわに任せる。いおうが彼女について調べた際に目にしたという特技の習字を「披露するしかねえ!」と、勢いよく飛び出してきたさわ。四字熟語の「一期一会」を、前半と後半に分担して筆を滑らせることにし、終盤は「右払いは難しいから」などと、仲睦まじい共同作業をする瞬間も。
ところで、さわ曰く、“一期一会”という言葉を選んだのには理由があるという。まずは、お互いに別々の旅から継続して、偶然にも巡り会えたから。「ここで会えたのは奇跡」と、改めて運命について笑顔で語る。そして一期一会には、相手の状況を大切にしながら応援する、という意味も込められているから。「この言葉、街で見かけたら思い出してね」なんて最後の一言は、いおうの心に一生残り続けるのだろう。本当にずるい。
いおうもまた、この旅での“幸せもの”だった 向き合う相手に伝えた優しい言葉の数々
前述したさらの「すごく“幸せもの”だなって思ってます」然り、『チュンチョン編』最終話で聞こえてくるメンバーの言葉は、本当にすべてが温かいものだった。特に、いおうに関していえば、あやながボディジュエリーをしながら「字がへたくそで心配」とこぼすと、「一生懸命、描いてくれるからうれしい」と反応。
ほかにも「形の残るものばっかりもらってて(申し訳ない)」「一生懸命にやってくれたの?」と、とにかく相手に感謝して、肯定してくれる。なんでそんなに輪郭の丸い言葉ばかりがぽんぽんと出てくるんだ? 名前負けしていない、本当に人の優しさの“王”以外のなにものでもない。なのにこれまで彼女がいないなんて……そんなの信じられないよ。
もはや繰り返す必要もないが、いおうは本当に魅力的である。この後、運命の告白でレールバイク、バイキングに夜デートと、女子ふたりとの思い出を振り返った場面。一緒にしたことが次々に登場して、彼女たちがいおうを見つめる瞳がとにかくキラキラと輝いていて。それでも、いおうは今回の旅で結論を出せず。彼女たちにしてみれば、強い言葉でいうと“フラれ”終えた状況なはずなのに、それでもこんな顔を見せてくれるなんて。
「会えない時間もいおうくんのことをずっと考えちゃってて。気になる人じゃなくて、好き な人なんだって確信しました」とは、あやなによる告白の言葉。「努力家で、ちょっと抜けてて、でもちょーカッコよくて、優しいいおうくんに惹かれました。もし私を選んでくれたら、世界一の“幸せもの”にしてみせます」という、さわの告白もそう。いおうは本当に、魅力的な男子なのだ。『今日好き』が見つけた原石、まさしくそれでしかない。“幸せもの”であるがゆえに、あやな&さわのどちらかを選べなかった。『チュンチョン編』のキーワードはまさしく、この“幸せもの”という言葉だった。
ちなみに、ここまで記したメンバーに先駆けて、りくとへの告白とともに失恋を経験した、ゆうか(森口優花)。彼女が両手で顔を抑えて、涙ながらに語った「パパとママに会いたい」。もしかすると、今回の旅でいちばんの幸せものは、ゆうかのパパなのかもしれない。愛娘が、フラれた男子に泣かされたという複雑な状況と心境でこそあるものの、そこで自分に帰ってきてくれるなんて、もう涙もんですよ。ゆうか、早く帰国して、パパとママに会ってくれ。頼む……。
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