マリオがリンク、カービィ、果てはロックマンにも変身できた初代『スーパーマリオメーカー』の“伝説”に思う

続編で消えたことでキャラマリオは伝説となり、初代は永遠の特別感を持った

 あまりにも一期一会すぎたこの要素は、続編『スーパーマリオメーカー2』では完全にカットされた。

『スーパーマリオメーカー2』(Nintendo Switch)

 そもそも他社のゲームや漫画などの外部コンテンツも巻き込んでの大規模コラボレーションだったため、権利関係の複雑さを考えれば容易に再現できるものではなかったことは確か。ただ、この特別感が失われたことで、人によっては続編に物足りなさを感じることもあったかもしれない。

 多くの話題と課題を残したキャラマリオだったが、その唯一無二の特別感によってプレイヤーの記憶に強烈な印象を刻み込んだことは紛れもない事実。様々なキャラクターになって遊べる『スーパーマリオブラザーズ』という点で、30周年記念コンテンツとしては申し分のないインパクトがあった。

 本編にも『スーパーマリオブラザーズ』の記念日にちなんだ仕掛けがいくつか盛り込まれており、間違いなく初代『スーパーマリオメーカー』は30周年アニバーサリー企画の象徴にして、爪痕を残した記念碑的作品と評価できるだろう。

空欄部分を二度と埋められないのがもどかしい……

 筆者も結果的にコンプリートを達成できず、不完全な形で終えることになったのは残念だったが、その体験自体は何物にも代えがたい大切な思い出となっている。同時に、あの時期にスマブラを超越しているとも言えなくもないカオスな『スーパーマリオブラザーズ』を体験できたことを心から良かったと感じている。

 続編の『スーパーマリオメーカー2』は2025年現在もサービスが継続されており、気がつけば初代よりも息の長いタイトルとなった。この流れを考慮すると『スーパーマリオメーカー3』の登場は見込めないかもしれない。ただ、Nintendo Switch 2がマウス操作もサポートしている点を踏まえると、新作を開発する意義は十分にあるように思える。

 それがいつの日になるかは分からないし、最終的にNintendo Switch 2 Edition発売で済まされる可能性もある。夢物語かもしれないが、できればマウスで快適にプレイでき、さらに多彩なスキンを追加した本格的な続編が将来登場してくれることを期待したい。

 そこでキャラマリオの復活も実現すれば最高だが、その仕組みの複雑さを考えれば高望みはしないでおこう。しかし、あの奇跡のような体験を知る者として、いつかまた同様の驚きと感動を味わえる日が来ることを祈る。

▼参考リンク
※1 “ジャンプフェスタ2016”任天堂ブースは、『スプラトゥーン』ウデマエチャレンジが大盛況! 『スーパーマリオメーカー』の開発者直伝アドバイスも!(ファミ通.com)
https://www.famitsu.com/news/201512/19095855.html

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