リスナーとは適切な距離感を 自由な配信だからこそ守るべき“ライバーのルール”
スマホ1台で、誰でもすぐに始められるライブ配信。「自由に話せる」「好きなことを発信できる」「簡単に稼げそう」と思ってライバー活動をスタートする人も多いだろう。しかし、実はライブ配信には、守るべきルールやマナーがたくさん存在する。これを知らずに配信をしてしまうと、自分が危ない目に合うようなトラブルに巻き込まれたり、アカウント停止・BAN(利用禁止)になることも。とくに初心者ライバーほど、「知らなかった」で大きなリスクを背負ってしまうケースがあると言われている。この記事では、ライバーが意識すべき事項をわかりやすく解説していく。
ライバーがやりがちな「規約違反」
著作権侵害
配信のBGMに、好きなアーティストの曲を流したり、映画やアニメの映像を配信画面に映したりするのは、著作権侵害にあたる可能性がある。みんなやってるからでは済まされないことも。最近はAIによる監視も強化されており、無許可の音楽や映像を使っていると即ペナルティを喰らってしまうことも。著作権フリーの素材を使うか、配信アプリで許可されている音源、アプリによっては使用楽曲を申請することもできるので、それらの機能を活用することがおすすめだ。
禁止ワードの使用
差別的発言や暴力的な言葉、極端な政治・宗教的な発言は、多くのプラットフォームで禁止されている。また、意外と見落としがちだが、下ネタやセンシティブな表現もアウトな場合が多い。実際、下ネタ系でBANになったことがあるライバーを何度も見たことがある。リスナーを盛り上げようとして過激なトークをしてしまい、あとから運営に警告されるなんてこともよくあるパターンなので、注意が必要だ。
センシティブな内容
飲酒や喫煙シーンを見せること、過激な暴露話をすることなどもセンシティブな内容に該当する。未成年の視聴者もいることを意識し、誰が見ても問題ない配信を心がけることが大切だ。
リスナーとの距離感トラブル
ライバー活動でもっとも難しいのが、リスナーとの距離感だ。毎日配信をしているとリスナーと距離が近く感じることもあるし、信頼関係も大事だ。しかし、近づきすぎるとトラブルの原因になりかねない。「LINE教えて!」「オフ会後に会おうよ!」と言われたときなどにうっかり応じないように意識することが重要だ。個人情報交換は、ほとんどの配信アプリで禁止されているし、自分自身を守る意味でも絶対に避けるべきだ。1度個人情報が漏れてしまうと、ストーカー被害やトラブルに発展するケースも。リスナーとはあくまで配信上の関係に留めておくことがいいのではないか。
恋愛感情のもつれ
配信をしていると、リスナーとのあいだに特別な感情が生まれることも。しかし、ライバーがリスナーに対して特別扱いをしたり、恋愛関係に発展したりすると、ほかのリスナーとのあいだに不信感が生まれてしまうリスクがある。
過剰な煽り
売上や人気を伸ばしたい気持ちで、嘘の営業トークや過剰な煽りをするライバーをよく目にするが、こちらはNG行動だ。煽ってギフトを誘導したり、「もうすぐ引退するから課金して!」と嘘をついたりすると、リスナーの信頼を一気に失うこといなる。そして1度失った信用は、なかなか取り戻せない。 短期的な数字を追いすぎず、コツコツとリスナーとの信頼関係を築くことが遠回りのように思えるかもしれないが、結果的に成功への近道になるだろう。
ルール=信用。長く続けたいなら、誠実さを忘れずに
ライバー活動は自由なように見えて、実は信用第一の世界。規約を守る、リスナーとの距離感を大切にする、誠実なトークを心がけるなど、単なるルールではなく、信用を守るためのものなのだ。短期間でバズることよりも、何年も愛されるライバーを目指すなら、まずは小さな信用を積み重ねること。自由な配信を続けるためには、自分自身で自分を守る覚悟が必要だ。