マイナンバーカード活用の『ひなフェス 2025』を見た 転売防止&入場の効率化は成果としてあらわれたか?
ハロー!プロジェクトのイベント『Hello! Project ひなフェス 2025』が、3月29日、30日に幕張メッセ国際展示場8ホールで開催された。
この公演では、マイナンバーカードとデジタル認証アプリによる本人確認および顔認証を用いて申し込んだ電子チケットでの入場が実施となり、29日12時30分開演の回にて、マスコミ向けの取材会が開かれた。
囲み取材には穂坂泰(デジタル庁 デジタル副大臣)、西口猛氏(株式会社アップフロントプロモーション 代表取締役)、伊藤圭史氏(playground株式会社 代表取締役)が参加。3人のコメントとともに、当日の入場の様子を中心にレポートしていきたい。
先行抽選の流れは、電子チケット発券サービス「MOALA」で顔写真を登録し、デジタル庁が提供するデジタル認証アプリでアカウントの認証を行うのが、ライブ前の事前準備だ。そこからチケットに当選した場合、MOALAにてQRコード・座席番号の表示を確認。イベント当日は、スタッフが持っている認証用タブレットに顔と自身のQRを映し、顔認証を実施する。事前に認証を済ませているため、当日は基本的にマイナンバーカードは見せずに入場ができるというのが特徴のひとつだ。
入場ゲートには、いわゆる紙チケットをもぎるレーンの横に、マイナンバーカード認証者専用レーンが用意されていた。当日はあいにくの雨模様で、開場時間に大勢の入場者が列を作るということはなかったが、目立ったトラブルもなく入場が行われていた印象だ。入場の様子は穂坂副大臣も視察しており、「非常にスムーズ」に入場が行われていることにたしかな手応えを感じているようだった。
顔認証を用いた電子チケットによる入場の実証実験は、3月21日開催の『モーニング娘。’25 小田さくらバースデーイベント』に続き、2回目。ライブイベントにおけるチケット不正転売防止・業務効率化を目的としており、実際に小田さくら本人から話を聞いたという穂坂副大臣は、「アーティストのみなさんも、ファンのみなさんが平等にライブの機会を得られる、そして不正転売が防げることに、非常に評価をいただいたところであります」とコメント。「この実証実験から得られるさまざまなデータ、感想を今後に活かしていきたいと思います」とも話していた。