どこでも使えるPD仕様扇風機からアウトドアアイテムまで 夏向けアイテム一挙投入の「山善新製品発表会」を見てきた

「山善新製品発表会」会場レポート

 山善はPD(パワーデリバリー)給電対応の「PD仕様扇風機シリーズ」5モデル7機種を3月11日に発売する。全てのモデルがAC電源仕様モデルと同等の風量・機能を持つ。PD給電の扇風機・サーキュレーターの発売は日本の家電メーカーとしては初めてだ。

 USB Type-Cによる給電仕様のためUSBケーブルとPD対応アダプターを付属し、ACアダプターは付属しない。USB給電対応なので市販のモバイルバッテリーからの給電も可能で、コンセントがない場所やケーブルがとどこない場所でも使用できる。

 モバイルバッテリーで運転できるので、ウッドデッキでの使用や庭の手入れ、車・バイクの整備、キャンプやバーベキューといったアウトドアで使用できるだけでなく、災害で停電が起きたときも運転できるのは便利だ。真夏に停電が起きると熱中症のリスクが高まるので、扇風機の風は命を助けることにもなる。

洗濯物の部屋干し乾燥用の専用モードを搭載

 新製品5モデルのうち、このほど開催されたメディア向け発表会において、リビング扇『RLX-CP030』(参考価格8780円)、ミニリビング扇『PLX-MP023』(同1万3800円)、サーキュレーター『RCRP-W015』(同9980円)の3モデルが披露された。

 『RLX-CP030』は羽根径300mm、高さ645〜830mmの一般的なリビング扇風機。PD対応としたことで台座に収める電源機構が小さくなり、従来のリビング扇よりも台座が薄くなった。20WのPDアダプターを同梱する。

『RLX-CP030』
20WのPDアダプターとUSB-Cケーブルが付属
AC電源機能がなくなったので台座が従来モデル(写真奥)より薄くなった

 『PLX-MP023』はサーキュレーターや洗濯物乾燥用としても使用できるよう、上下に30/60/90度、左右に40/70/100度の自動首振りができる。もちろん、上下左右を組み合わせた自動首振りが可能。さらに、上下にジグザグ動きながら左右に自動で首を振る「衣類乾燥モード」ボタンを搭載しているのが特徴。大量の部屋干し洗濯物に満遍なく風を送ることができる。

『PLX-MP023』
左に上下90度までの首振りボタン、右に左右100度までの首振りボタン、中央にジグザグに首を振る衣類乾燥モードボタン
『RCRP-W015』は小型なので、アウトドアで活躍する機会が多そう
『RCRP-W015』も部屋干し洗濯物の乾燥に使うことが多いと思われるので洗濯物ボタンを搭載
「PD仕様扇風機シリーズ」5モデル7機種ラインアップ

アウトドア製品のラインナップが充実

 このほか、アウトドアシーズンに向けて保冷温庫、サンシェード、レジャーシート、バスケットキャリー、折りたたみ椅子の新製品もお披露目された。

 「ELEIN保冷温庫」はバッテリー家電ELEINシリーズ共通のリチウムイオンバッテリーが使用でき、ケーブルレスでマイナス18度の冷凍から60度の保温まで温度設定が可能。内容量9/25/35Lの3モデルを用意しており、9Lモデルはバッテリー1個、25Lと30Lモデルはバッテリー2個が使用できる。バッテリーだけでなく、家庭用コンセントやカーセットからも電源が取れる3WAY使用だ。価格は5万4220円から。なお、リチウムイオンバッテリーは別売で、1個1万890円(山善ビズコム価格)。

「ELEIN保冷温庫」シリーズは9L、25L、35Lの3モデル
9Lモデルの『YFR-DC90』はバッテリーが1個。庫内は約300mLのペットボトルが立つくらいの高さ
「ELEIN保冷温庫」シリーズのスペック

ブラックコーティングで酷暑の公園遊びの強い味方

 『パッとサッとサンシェード キューブ/ワイド』は昨年6月に発売したキューブ型サンシェードの新製品で、幅1700×奥行き1900×高さ1250mmと従来モデルに比べて幅が27cm、奥行きが20cm、高さが10cmほど大きくなり、大人4〜5人が寝そべることができるサイズとなった。

手前が新製品の『パッとサッとサンシェード キューブ/ワイド』、奥が昨年発売の従来モデル

 さらに、内側に「ブラックコーティング」を採用。生地の表面にポリウレタン樹脂をコーティングすることで遮光率99.99%、遮蔽率99.90%を実現、従来モデルより内部温度が約10.5度低く抑えられ、酷暑下での日除け効果が期待できる。なお、折りたたみ傘のような構造となっているため、設置・撤去ともにごく簡単にできる。固定用のペグとロープを付属する。価格は1万2990円。

折りたたみ傘のようなフレーム構造のため、数分で簡単に組み立て・撤収ができる。降りたたんだら、形を整えて付属の収納袋に収めれば持ち運びもラクだ

 『洗えるキルティングレジャーシート』はポリエステル・中綿・アルミの厚手3部構造となっており、本体4隅が立ち会って砂やゴミ、虫などの侵入を防げるのが特徴。今回新たにシートの外側に縫製ラインを追加し、4隅の立ち上がりが崩れにくい構造とした。サイズは幅1500×奥行き2000mm(2980円)と幅2000×奥行き2000mmの2種類(3980円)。

『洗えるキルティングレジャーシート』の幅2000×奥行き2000mmモデル
四隅が立ち上がって固定されるので、虫や砂などの侵入を防げる

工事現場を意識してバーハンドル採用

 『ハンドル付きバスケットキャリー』は、アウトドアレジャーだけでなく、工事現場等の業務用としても利用されていることから、従来の“引く”だけでなく“押す”こともできるようにした。砂利道などの悪路では“引く”動作は操作性が悪く、キャリーが安定しないためだ。

 手前が『ハンドル付きバスケットキャリー』。奥の従来モデルはハンドルが1本のポール型で押す動作は難しく、さらにタイヤが細いので悪路には弱かった。新製品のバーハンドルは押し引きがしやすい。ただ、ネジで固定されているため、折りたたみ時にはネジを回してハンドルを外す必要がある。

 具体的には、従来のポールタイプハンドルではなく、台車のようなバーハンドルを採用。片方のタイヤを固定式、逆側のタイヤを自在式とし、ハンドルを付け替えることで路面状況に対応できるもの。悪路は自在タイヤ側にハンドルを付け、舗装路は固定タイヤ側に付け替えという具合だ。価格は1万8480円。

タイヤが太くなり悪路にも対応。なお、片側2輪が自在式、逆側2輪が固定式

 折りたたみ式の『アコーディオンスツール』は最小10cmから最大45cmまで11段階に高さを調節できる。折りたたむと6.5cmまで薄くなり、ポリプロピレン製で重量も軽いので持ち運びも容易。家の中だけでなく、アウトドア、レジャー施設の行列などでも活躍できる。価格は3999円。

蛇腹式で11段階に高さ調節できる
耐荷重は80kg

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