憧れのF1桁機『Nikon F2』でスナップを撮る
本機を手に取った感想はズバリ「大きく、重い」。これは重厚感とかではない。本当に重い。常用している 『FM2』が本体のみで540gなのに対して『F2』は本体のみで620g、さらにここにフォトミックファインダーが載るのでプラス100g、レンズも大口径単焦点でズッシリ306gと堂々の1kg超え。肩への負担を減らすべく、ストラップにはいつも使うものより太い40mmを使用、速射ケースなど買ったらもっと重くなってしまうので、ケースではなくカメララップで軽く保護することにした。
ストラップはMOUTHの『Delicious Camera Strap 40mm』、カメララップには_goの『_go square W for camera M 長方形・厚地タイプ』を選択。カメララップのおかげで、大きく無骨なカメラがもっちりとした柔らかい印象になり、気に入っている。
憧れの『F2』を手にスナップを撮りに行くことにした。1本目に入れるフィルムは色味が好きで信頼している『フジカラー SUPERIA PREMIUM 400』。『F2』はフィルムを引っ掛けるツメが小さいので気をつけつつ装填し、撮影に持って出た。
どうだろう、本体の不具合は特になさそうだ。感光や露出計の不調もなくバッチリ撮れている。レンズの描写については開放F1.4は少し解像感が低いと感じるが、最短撮影距離が約60mm、開放のピントも浅くてピントの山を捉えるのに難儀したので、もしかすると私が未熟なだけかもしれない。ちなみにF4程度まで絞ると解像感、コントラストが改善するよう。
おそらく以前の持ち主が交換したのだろう、本機にはスプリットプリズムの45度に傾斜したフォーカシングスクリーンが載せてあり、ピント合わせに慣れるのには少し時間がかかりそうだ。
『F2』は実際に使ってみると本当に格好いい機種で、色んな場所に持ち出して写真を撮りたいと思わせてくれる。先に所持していた『FM2』とは共通点も多く、親子のような機種だと感じた。この2台を主力として、今後も趣味の撮影を続けたい。
近年は若年層にフィルムカメラが流行しているというから、若い人にはぜひ『F2』のような「過去の最高級機」にも触れてほしいと思う(とはいいつつ、今日掲載したカメラはすべて私にとっても生まれる前のカメラなのだけれど……)。『F2』は性能に対して中古の市場価格が安く、手頃な価格で購入できる高級機だ。『F2 Photomic』なら古い非Aiのレンズはもちろん、Ai化したレンズでもカニの爪さえ付いていれば露出計が使えるし、フォトミックファインダーを載せ替えればAi方式のレンズでも露出計を動かせるため、とても多種類のレンズを露出計連動で使える。非Aiレンズは値段の手頃な中古玉が揃っているのも嬉しい。重さや大きさに後悔しないよう、中古を買う際には実店舗で実際に手に取って買ってほしい。
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