にじさんじ・渡会雲雀が愛される理由を探って見えた、全身で伝える“感情の美しさ”について

感情豊かな姿で周囲を惹きつける渡会雲雀の、ムードメーカーとしての能力

 歌声ではクールな一面をみせてくれる渡会なのだが、じつは配信上の彼はまったくの逆。ユーモアに溢れたパーソナリティで多くの人を笑顔にしてくれるタイプの人間なのだ。

 同期である風楽/四季凪/セラフらと仲が良く、配信では周囲を巻き込んでいく力……ある種の無邪気さを兼ねた人物として存在感を放つことが多い。

 もともと小学校・中学校で野球をしており、チームキャプテンを務めた経験もあるスポーツマンな渡会。同期や先輩らから漏れてくるエピソードによれば「後輩力が高い」「食事会で気配りがすごい効く」と評されることが多いようで、礼儀正しさや言動も含めて運動部らしさ・スポーツマンらしさを感じさせてくれている。

 またこれも“運動部あるある”な一面として、「声が大きい」という特徴ももちあわせている。これは渡会にとってプラスに働いており、言い換えれば「声がよく通る」ということでもある。

 配信者~ストリーマーとしてさまざまな活動をするうえで、どれだけ多くの人がいてもある程度自分の存在感を示すことができるという点で、なによりシンガーとして活躍する点でも非常に大きな意味をもってくる。

 それでいて、本人の明るさや人柄も影響してか、暑苦しさを感じさせることがほとんどない。大人数コラボにおいても、彼が参加していると「あそこに渡会がいるんだな」とリスナーがすぐに察することができるレベルであり、渡会自身ですらも「ちょっとオレの声うるさい! 黙って!」とセルフでツッコむことがたまにあるほど。

 そんな彼の大きな声でアツく応援されれば、なんだか勇気が湧いてきそうというもの。渡会はさまざまなゲーム企画や大会に出場し、にじさんじ内外さまざまなメンバーとチームを組んでいるが、チームを鼓舞するパワーはピカイチではないかと筆者は個人的に感じている。会話中に愛嬌ある会話で周囲を和ませてくれる彼は、「チームに居て欲しい」タイプといってもいいだろう。

 VOLTACTIONのなかでも随一に茶目っ気があり、風楽とともにハシャぐことの多い渡会。喜怒哀楽が豊かゆえに、その心の動き・情動が配信のなかでもキモとなるわけだが、ゲーム配信をしている途中でおもわず泣いてしまったり、アニメを見ている途中で泣いてしまったりと、涙腺がゆるい方でも知られている。

 デビューしてすぐに配信でプレイした『ファイナルファンタジー10』では、「いちばん最初にやりたかったゲーム」として思い入れをもってプレイし、最終決戦を終えたあとのエピローグを嗚咽をもらしながら見守っていた。

【FINAL FANTASY X】~最終決戦~ #最終回【渡会雲雀/にじさんじ】

 ボケ役となってコラボ相手やリスナーを笑わせ続け、時にはゲーム内でも歌を歌唱して多くの者のこころを震わせる。感情豊かで人情味ある渡会、配信で映る彼の表情が喜怒哀楽をしっかりと感じさせてくれていることを忘れてはいけないし、そうした芸達者で感受性豊かな一面が彼の支持につながっているのだ。

【VCR RUST 】ラストライブ!! #7【渡会雲雀/にじさんじ】

 VOLTACITON4人の中でもムードメーカー的立ち位置にたっており、3D配信では4人揃ってワチャワチャとふざけ合う中で中心となり、逆に渡会がダンス練習に四苦八苦しているとほか3人が釣られて練習・アドバイスを送るというシーンもあった。そして歌唱となれば「渡会の歌唱力をどう活かしていくか?」という形に自然となっていくのではないだろうか。

 今後開催予定となるリアルライブやオリジナルアルバムの制作のなかで、渡会がどのようなポジションで自身の才能を発揮するか。なによりにじさんじ内外でどのようなスタンスで活動していくか、彼の一挙手一投足から目が離せない。

にじさんじ・風楽奏斗の魅力を紐解く スポーツ万能、茶目っ気のあるキャラで愛されるVOLTACTIONのリーダー

現在のVTuberシーンにおけるトップランナーのひとつであるにじさんじ。そのなかにおいてもタレントの活躍する分野は日々拡がってい…

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