ぶいすぽっ!の個性豊かなメンバーの中でも唯一無二 小雀とと&如月れんが持つ“共通項”

ファンから待ち望まれていた「格ゲー」 友人との繋がりが彼女を後押しする

 先日開催された『第4回 Crazy Raccoon Cup Street Fighter 6』に出場した小雀とと。コーチ役・Shinjiの計らい(?)もあり、医者の問診のような形式でゲーム遍歴について自己紹介していくことになったのだが、その内容に多くのリスナーが驚かされることとなった。

【 Street Fighter 6 】しんじさんに教えていただく会 #1 【 ぶいすぽ / 小雀とと 】

 「これまで一番プレイしてきたゲームは?」と問われて答えたのが、『PUBG』約5000時間、『LoL』約3000時間、『Apex Legends』『VALORANT』それぞれ約1000時間という、驚異的な時間。

 ゲーマーであれば「このゲームは特にのめりこんでプレイした」という経験を持つ者は多いだろう。しかし、彼女はこの4作品で10000時間オーバー、ゲーマーの中でもかなりヘビーなゲーマーなのだ。

 一ノ瀬、花芽姉妹らとともに「Lupinus Virtual Games」として『PUBG』をプレイしていた際は、3人から「スナイパーはととに持たせる」と信頼を持たれており、何度となくチームの窮地を救ってきた。またプレイ時間の長さに紐づいて指揮能力・状況を俯瞰的に把握する冷静さもあり、様々なアングルから敵を撃ち殺す腕利きのスナイパーとして活躍していた。

 『PUBG』と同じサバイバル系ゲーム『Apex Legends』においても気の利いたアドバイスや報告をすることが多く、彼女が注意深く状況を見ていることがよくわかる。

 そんな彼女だが、「ぶいすぽっ!」メンバーには珍しく、これまで大会などにあまり出場してこなかった。『Apex Legends』『VALORANT』などの大会に出場することもかなり少なく、今回まで『Crazy Raccoon Cup』に出場したこともなければ、ぶいすぽっ!メンバーが多数参加してきた『VTuber最協決定戦』には、一度も出場してこなかったほど。

 1年の内に十数回以上もコミュニティ大会に出場する他のメンバーと比べると、小雀がこういった大会に出場することはかなりレア。だからこそ、彼女が今大会に出場をすると発表された際の反響は大きかった。

Crazy Raccoon Cup STREET FIGHTER 6 Vol.4

 その反響の中身もまた、“小雀ととならでは”といったところ。同じチームにいた後輩・橘ひなのを含め他チームにいる面々は初心者ばかりで、それぞれのファンは「『SF6』をやるのか!」と驚きの声が多かった。対して小雀ととの場合は「ようやくやってくれるのか!」という期待の声が大きかったのだ。

 なぜ「期待」なのかといえば、それは彼女の交友関係に秘密がある。じつは彼女には配信をよく共にするストリーマーがおり、後述する2人は彼女の活動においてかなりの影響を与えているからだ。

 その人物とは、プロゲーミングチーム・Burning Coreに所属するプロ格闘ゲーマーの立川と、DeToNatorのストリーマー/元FPSプロゲーマーであるRobiNの2人だ。

 3人は2021年3月29日開催の『じすたげCUP in Mildom』に出場するために集まったチームであり、立川が声をかけて集めたメンバーだ。格ゲープレイヤー以外とも積極的に交流を深め、様々な交友関係を持つ立川がいなければ、おそらく集まることはなかったはずの3人である。

 ちなみに、立川と小雀2人の初交流は2020年ごろ。小雀がMildomでおこなっていたマイクラ配信に、立川がレイドしたのが初接触のようだ。当時立川がMildomをメインに活動し、小雀もたまたまMildomで配信していたこと。なにより彼が持ち前の明るさで“前ステ”したことが、小雀にとって大きなインパクトとなったのだ。

 このチームがキッカケでRobiNとも縁を深めた小雀。当初はシーンの大先輩であるRobiNに遠慮してなかなか話しかけられずにいたが、徐々に彼女の朗らかなムードや立川の陽気な会話に乗って仲を深めていくことになった。

 こうして大会に乗り込み、準優勝を勝ち取った3人は、その後もなにかと集まってゲーム配信をともにする「チームタルコフ」として交流が続いている。大会のために集まったチームの交流がその後も続くというのは、無いわけではないが比較的珍しい。

 『Apex Legends』のランクマッチでチームを組むのはもちろん、『Minecraft』『7 Days To die』『スーパーボンバーマンRオンライン』『ピクトセンス』『VALORANT』『Back 4 Blood』『Palworld』など、さまざまなジャンルのゲームを3人でプレイしてきた「チームタルコフ」。小雀も「誘ってくれたらなんでもやる」というウェルカムなスタンスで、存分に楽しんでいるようだ。

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 ちなみに、「チームタルコフ」は小雀・立川・RobiNの3人に、プロ格闘ゲーマーのナウマンと、小雀のビジュアルを担当するイラストレーター・木なこの2人が加わることがある。だがそれ以上の大所帯になることはなく、5人というかなり小規模なコミュニティを維持してきた。

 多くの場合、少人数で始まったコミュニティであっても、ゲームをするためもしくは配信を楽しく続けるために配信者が自身の友だちを呼び、いつの間にか大所帯となるパターンがとても多い。ファンや視聴者としては「新しい出会いとやりとり」を楽しめる余地が生まれるのだが、「配信のためにゲームをするわけではない」「3人で楽しむついでに配信もつけてみる」といったマインドが見えてくる。

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 そんな彼女が『ストリートファイター6』の大会に、しかもFPSゲームで出場してこなかった『Crazy Raccoon Cup』に出場するのだから、長年のファンにとっては待望かつうれしい一報だったろう。

 Shinjiとの会話の中では「普段仲良くしている方が格ゲーをやられている方が多く、逆にソロゲームをやることがなかったので、これを期にやってみようとおもった」と話しており、あらためて「チームタルコフ」の存在の大きさを感じさせてくれた。

 大会結果は3戦全敗と振るわず、悔しさを滲ませていた小雀だったが、友人らと一緒に楽しめるゲームが1つ増えただけではなく、1vs1対戦の格闘ゲーム特有の緊張感・悔しさを経験したことで、今後『ストリートファイター6』を「チームタルコフ」のみんなで、あるいは配信でコツコツとプレイしている姿が見れるかもしれない。

 その言動によって生まれるホッコリと温かなムードのまま、これまでマイペースに活動してきた小雀とと。今後も「自分のやりたい配信をやりきる」という姿勢・スタンスで彼女は活動を続けていきそうだ。

 最後に、「チームタルコフ」は小雀、立川、RobiNの3人が結成当時共通してプレイしていたFPSゲーム『Escape from Tarkov』にちなんでつけられているが、結成してから約3年のなかで同作をいっしょにプレイしたことはない。

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