シャープ『AQUOS』に訪れた“原点回帰と進化” 三宅一成氏デザインで刷新&AI機能も搭載された充実ぶり

 シャープのスマートフォン『AQUOS』ブランドの新製品発表会が開催された。今回はデザイン面なども刷新となり、AQUOSの魅力がさらに高まっている。その様子をキーパーソンたちのコメントと共にご紹介していきたい。

 まず冒頭に登壇した通信事業本部 本部長の小林繁氏は「スマホとは叡智の結晶であり、今回のモデルはAQUOSの存在意義を再確認するべく、イメージチェンジを図った。日本発デザイン、生成AI対応など。今年もグローバル展開を視野に入れているが、地域については台湾、インドネシア、それに加えてシンガポールでも発売予定」とコメント。続いて、それぞれの担当者から製品についての商品解説がおこなわれた。

左より、 シャープ株式会社 通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部の福永萌々香氏、 通信事業本部 パーソナル通信事業部 事業部長の中江優晃氏、 通信事業本部 本部長の小林 繁氏、通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部 篠宮大樹氏。

シャープが培ってきた映像機能などを重視、デザインも一新

  

 通信事業本部 パーソナル通信事業部 事業部長の中江優晃氏からは、今回発売される『AQUOS R9』、『AQUOS wish4』の共通項などについて概要が解説され、「シャープは数少ない日本のスマホメーカーのひとつ。日本のおもてなし文化が海外客に喜ばれるように、きめ細やかなおもてなしが価値となっている。日本製、シャープの原点を考えた。携帯で写真を送り合う文化、携帯でテレビを見る文化を醸成してきたシャープだからできるふたつの価値。AQUOSテレビの技術を使ったり、ライカ社のカメラ技術。それを生活のあらゆる場面で活かすためのMIL規格準拠の耐久性や、完全防水性の確保。それらを基にAQUOSブランドの価値を再定義し、”ワクワクを届ける”AQUOS R9、AQUOS wish4となった」と宣言した。


 また「R9は新しいハイエンドモデル、日本ならではの細やかな性能が特徴。wish4は学生にも使える耐久性に優れたモデル。ディスプレイやバッテリーのサイズを大型化。またデザインを刷新し、ジャパニーズデザイン、遊び心のデザインを重視した」とも語り、特にカメラ部分の特徴である円でも楕円でもないデザインを「自由曲線」デザインと呼称した。

  

 絶妙なポジションがワクワクを届けてくれる。今回のデザインを刷新するにあたり、デザイナーの三宅一成氏を起用したとのことだ。

明るさを増強。Pro IGZO OLEDが鮮やかに

 『AQUOS R9』について詳細を解説した通信事業本部の篠宮大樹氏は「R9は身近で、時短ニーズに応えるハイエンドモデルとなり、タスクにゆとりをもたらす。生活の質の意識は高まっているので、かけがえのない自分の時間を活用できる(スマホである)」と宣言。オーディオ・ビジュアル機能についても、どこでも鮮明な表示とパワフルな臨場感にこだわった」と明かし、特にディスプレイのPro IGZO OLEDディスプレイは従来の約4倍もの明るさの全体画面発光を可能とし、屋外や窓際などでも快適に。また、音響性能については耳元にBOXスピーカーを初装備し音量は2.5倍になったと解説した。

 機能性としても、CPUはSnapdragon 7+ Gen3 Mobile Platformのオクタコア。また心地よい操作感を保つように、表面温度を5度もダウンするベイパーチャンバーを搭載したという。

 また、AQUOSならではのLeicaレンズにも言及。「HEKTORレンズを搭載し、5030万画素/位相差AFに対応。被写体の追尾技術も強化、柱の陰に隠れたような人の顔でも追尾。また料理撮影時には陰の除去も自動でおこない、動画に関してもAQUOS初となるナイト動画モードを搭載。日常のシーンを特別な瞬間に変えてくれる」と語った。もちろん、MILスペック対応でガンガン使えるのが嬉しい所だ。

 AI対応に関しても「R9に搭載したAIは基本機能である電話機能に対応させている。具体的には電話にでなくても話がわかる。”代わりに聞いときますボタン”で要件を聴いてくれ、その後は内容をテキストで要約化。折り返しボタンで直ぐに対応も可能となる」と電話活用派には嬉しいAI能力についても触れ、気になるセキュリティ面に関しては「AI自体はR9のローカル処理なのでセキュリティ面でも安心。AIは効率性と創造性の2つのパターンがあるが、この2軸を基点に構築していく」と締め括った。


 通信事業本部 福永萌々香氏はエントリーモデルである『AQUOS wish4』について触れ「wish 4はシンプルで使いやすいエントリータイプ。ただ、新しいwishはかわいいだけじゃない。壊れにくさをベースに”つよかわ”スマホ」になったとした。具体的にはこちらもMILスペック準拠で耐久性を高めており、発表会では実際に福永氏があえて落としてみるデモンストレーションもなされた。落下試験でコンクリート路面に落としてもクリアできる強化ガラスを採用しているという。

 また、ハンドソープでの洗浄にも対応しており、汚れなどが手洗いできるという特性も明かされた。エントリーモデルの最新機種として、6.6サイズの大画面へ、5000mAhのバッテリーなど大画面、大容量化への進化も。カメラ性能に関しては「5010万画素の高画質カメラにより人や夜景もしっかりと映し出します」と語り、エントリーユーザー向けとはいえ、幅広い層へが使えるスマホとしてのポテンシャルを感じさせてくれた。

 デザインを一新し、AQUOSが持っていた強みをさらに進化させた『AQUOS R9』と『AQUOS wish4』。発売は7月以降となり、それぞれ想定売価は10万円前後(税込み)と3万円台前半(税込)。アクティブに過ごす時期だからこそ、スマホ選びのひとつとして加えたい。

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