しゅんまや夫婦ら60名の『今日好き』歴代メンバーが集結 初リアルイベント『青春祭』レポート

 『青春祭 by 今日、好きになりました。』が2024年3月27日、Zepp Haneda(TOKYO)にて開催された。

 現役高校生たちが2泊3日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける恋愛番組『今日、好きになりました。』(ABEMA/以下:今日好き)。今回のイベントは、2017年より愛され続け、今年で8年目に突入する同番組初の大型イベントとして、総勢60名もの歴代メンバーが集結。ステージは、それぞれ「今日好きオリジナルステージ」(4部構成)をはじめ、「今日好き部ステージ」(2部構成)やブランド協賛のファッションショー(4部構成)など、18にもわたる演目が入れ替わり立ち替わりで会場を盛り上げる、いわゆる“TGC”形式が採用されていた。

 本稿ではイベント全体のレポートはもちろん、2019年度の『ハワイ編』で結ばれた、番組の伝説である“しゅんまや夫婦”こと、しゅん(前田俊)とまや(重川茉弥)へのショートインタビューも実施。イベント中の忙しい合間を縫って、『今日好き』との歴史を振り返ってくれた。

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失恋した女子の慰め方は? きだい&たつや&えだはる&井上の大喜利対決に

 「今日好き部ステージ」では、番組の“恋愛見届け人”を務める井上裕介(NON STYLE)とYouTuberのかすがMCとして登場。井上は特に、2019年からなんと5年間にわたり高校生たちの恋愛を見守ってきた、“今日好きのパパ”と呼ばれる存在である。

 あまり昔のことは覚えていないだろうと、かすから過去のメンバーを「覚えてます?」と尋ねられると、「当たり前やんか、簡宏嘉でしょ」と、2020年頃の“鉄板ネタ”を思い切って披露。しかしながら、客席から気持ち程度の笑いが帰ってきたあたり、視聴者側の世代交代を感じさせられた。ちなみに、ひろよし(簡宏嘉)こと、簡秀吉は“仮面ライダー俳優”にもなった『今日好き』の出世株である。相変わらず、名前だけは“全通出演”していた。

 このコーナーでは、『今日好き』で一度もカップル成立に至れなかったメンバーを代表して、きだい(小林希大)、たつや(南平達矢)、えだはる(大枝晴大)の3名が迎えられ、“恋愛マスター”を自称する井上とともに「女子の心を掴み取れ 女心理解王!」に挑戦。審査員には、みるき(雨宮みるき)など、恋愛上級者や“コミュ力おばけ”が選ばれた。

 お題は「失恋した女子の慰め方は?」。回答には、それぞれの性格が表れており、きだいは「あいつじゃなくて、俺じゃダメ?って言って、優しく抱きしめる」と答えるも、みるきは「チャラいな」と一刀両断。すると、えだはるが「どしたん話きこか〜? それは絶対相手が悪いわ。俺だったらそんなことせーへんのになぁ〜」と、手元のフリップをめくると、会場中から歓声ではなく悲鳴が。なんだろう、言葉が妙に“くねくね”と奇妙な動きをしていた気がする。

 待ちに待った井上による“正解”。フリップに書かれていたのは、たった3文字。「キッス」だ。……というのは冗談だったらしく、真面目な回答は「話したくなったらいつでも話して。それまでは、オレがそばに居たいから、そばに居させて」というもの。相手に“Yes”も“No”も求めない寄り添い方は、さすが“今日好きのパパ”。審査員からも大好評だったのは言うまでもない。

ゆのん、“陽キャMC”の才を発揮 「言いたくてうずうずしてしゃーなかったろ!」

 「今日好きオリジナルステージ」では、高校生メンバーがMCを担当し、過去の旅について振り返りを。多くのMCのなかで特にその才を光らせたのが、ゆのん(中島結音)。“爆陽キャMC”の名を欲しいままに、あらゆる場面を「〜はどう?」のラフな“フリ”で乗り切りながら、持ち前の笑顔と誰よりもデカい笑い声で“なんとかしていた”姿が印象深い。

 また、カップル成立からまだ間もない“えいきさカップル”こと、えいじ(吉田叡史)ときさき(寺島季咲)には、「言いたくてうずうずしてしゃーなかったやろ!」と豪快に振ると、えいじもゆのんのテンションに合わせて「言いたくてうずうずしてしゃーなかった!」と、オウム返し。そんな彼の肩を、きさきが笑顔でぺしんとはたくと、客席からは「かわいい!」の黄色い歓声が。さらに、彼女の「なかよくやってます」のお淑やかな一言に、その場は幸せしかない空間となった。

crhug&arbanがラストライブ! 「また7人で歌える日を楽しみにしています」

 そのほか『今日好き』メンバーと親和性の高い、ブランド協賛のファッションショーは、客席に向けてのファンサが飛び交う時間に。全4ブランドのステージが用意されたなかで、ゆな(みとゆな)、アレックス(ケイトアレックス)、バオ(Bao)に“大人ストリート”めのコーデを組ませていた「GISHER」のステージは、完全に“わかり手”な人選だった。どの時代でもランウェイは夢のあるものだし、制服姿とまた違う一面を見られた意味も大きい。

 最後に紹介したいのは、番組発の音楽企画『Bouquet by 今日好き』メンバーによるラストライブ。まずは、crhugが「Painful Love」などで表情の作り方や目線の送り方など、ステージ慣れを感じさせたり、「Forever Blue」で“ボーイズグループややっぱりこうじゃなきゃ”と思わせてくれる、メンバー同士のじゃれあいを見せてくれたり。arbanもまた、女の子のかわいいをすべて詰め込んだステージで、TikTokでのハイパーバズチューン「Darling」を披露すると、活動最後の“得意の変顔”で会場の空気をさらに柔らかくしてくれた。

 またMCでは、るる(実熊瑠琉)が「初心者だけど頑張って、歌を上手くして、みんなに褒められるように裏でボイトレにも集まって練習していたので。こうしてみんなが卒業ライブを見届けてくれるのがうれしい」と振り返る。たつやもまた「いずれこのなかから、また一人ひとり、表現者として有名になっていけば、この7人で歌える機会もあると思うので。僕はそれを信じているので。また7人で歌える日を楽しみにしています」と、ブーケが解かれた先にある、未来への展望を語ってくれた。

『青春祭』は「友情も恋愛も素敵な出会いがいっぱい」

 前述の通り『今日好き』の歴史も8年目にまで突入した。この間、メンバーも1周、2周と世代交代をしてきたわけである。この日のイベントは、我々ファンが憧れのメンバーに会う意味もあったが、同時にれい(向井怜衣)が“しゅんまや夫婦”にメロメロだったりと、後輩陣にとっても“画面で観てきたあの人”と仲を深める側面もあったのだろう。そんな何にも代え難い光景を、あやの(増田彩乃)がイベント中に発した「(今日好きは)友情も恋愛も素敵な出会いがいっぱい」の一言が総括してくれていた。

 また、3月末という開催時期や、この数日前に『卒業編2024 in セブ島』最終話がオンエアされたこともあってだろう。井上やかすが語った通り、文化祭でありながら、どこか卒業式のような印象を抱いた今回のイベント。3時間半を超える長丁場の最後、番組がさらに盛り上がれば、次のイベントの開催や、延いては毎年の恒例行事となる可能性があることを、井上は明るく予感させてくれた。この数日後に訪れた春の暖かさと同様、そんな予感が早く現実になることをいまから祈っている。

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