フリーターから100万人フォロワー達成 100円で出来る“娯楽”を配信するTikTokerが道のりを明かす
100円娯楽(税抜)が生まれるきっかけとなった“ある本”とは
ーー有名になることを目指した「夢見がちTV」とは、逆で自分の楽しみが起点になっていることが印象的です。
100円娯楽(税抜):このように考え方を変えられたのは、ある本との出会いが大きいんです。100円娯楽(税抜)を始めるまでの2週間の間にヒントを探しに本屋に行ったんです。「バズり方」や「フォロワーの増やし方」などのタイトルが本棚に並ぶ中、田中泰延さんの『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)という本を見つけました。他の本とは切り口が異なるタイトルに惹かれ、購入しました。家で読んだら、ハッとさせられることばかりで。めちゃくちゃ刺激を受けました。
ーーどのような言葉が印象に残ったか教えていただけませんでしょうか。
100円娯楽(税抜):アカウントのコンセプトから動画の作り方まで幅広い影響を受けました。まず、アカウントの方針です。「読者はあなたに興味を持っていない」という文章に衝撃を受けました。その通りだ! と思い、まず自分の名前をアカウント名にすることをやめました。2つのワードを組み合わせた、「なにをしているか」が伝わるアカウントにしようと決めたんです。
次に、「自分が読み手として楽しい文章を書く」。前回の失敗を思い出しながら、自分が見て楽しいと思える動画を作ろうと開き直りました。
最後に、「つまらない人間とは、自分の内面を語ること」。自分の気持ちより、やっていること、その周辺情報を伝えようと決めました。
ーー動画の伝え方がしっかりしていると感じていましたが、本の言葉がアカウントの土台になっていたんですね。ちなみに、最初に手応えを感じた投稿は、どの動画だったのでしょうか。
100円娯楽(税抜):アカウントを開設した2ヶ月後に投稿した「100円で焼肉をやってみた」動画です。視聴者からの「100円で焼肉できる?」と質問を貰ったことがきっかけで作った動画ですね。近所のお店で安いお肉を探していたときに、アジア食材店の冷凍コーナーでポリ袋に小分けされた豚のノド肉を見つけたんです。1個100円でバラ売りされていました。見つけた瞬間にめちゃくちゃテンションが上がって。おもしろいことができるぞと興奮しながらポリ袋をつかんでレジに向かいました。
@100yengoraku @tomatomasan0 さんへの返信 で、できた…!#クリぼっち #tiktok教室 #100円娯楽 #税抜 ♬ CHILDAYS - BLOOM VASE
家でポリ袋を開けると、ノドの周辺部位もたくさんついていました。でも、精肉店で働いていたので問題ありません。豚肉の部位と食べられない部分を知っていたので、部位ごとに切り分けました。そして、肉を焼いて食べた時は、言葉を失うほどおいしかったです。自分で見て楽しいと思える動画にもなりました。100円でできないことはないと自信を持てましたし、しびれましたね(笑)。