弁護士TikTokクリエイター・岡野タケシが語る“ブレイクの理由” 決めフレーズは「裁判の判決」から
1年を通して活躍したTikTokクリエイターを表彰する『TikTok Creator Awards Japan 2023』の授賞式が、都内・虎ノ門ヒルズ ステーションタワー内の「TOKYO NODE HALL」で開催された。
本アワードは、2023年に投稿された動画の総再生数、おすすめ再生数、いいね数、フォロワー増加数を総合的に評価し、部門ごとに5組のノミネート者を選出。その後、視聴者による投票で最優秀賞が決定した。
そのなかで、教育部門の最優秀賞(Education Creator of the Year)を授賞したのが、法律ジャンルの投稿で人気を博し、TikTokフォロワー数68万人を誇る岡野タケシ弁護士【アトム法律事務所】だ。
アカウントでは、みんなが気になる学校でのルール、時事ネタを法律的な観点でわかりやすく解説。フォロワーからの質問に対して、「結論◯◯」と答える投稿は、多くのTikTokユーザーからの支持を集め、前人未踏となる3年連続のアワード受賞を達成した。
2023年には『おとな六法』(クロスメディア・パブリッシング)を出版し、活躍の場を広げ続ける岡野タケシに、受賞後の感想、投稿で注意していること、2024年に向けての抱負を聞いた。
「結論◯◯」は裁判の判決から生まれた
ーー3年連続となるTikTok Creator Awardsの受賞、おめでとうございます!
岡野タケシ:ありがとうございます。流行の移り変わりや入れ替わりの激しい世界で、毎年考えながらアカウントを運用していますが、3年連続での受賞が決まってほっとしています。
ーー2021年にアカウントを開設されています。もともとは他のプラットフォームなどでも活躍されていましたが、TikTokを始めたきっかけについて教えてください。
岡野タケシ:我々の法律事務所は約15年間、webマーケティングに携わってきました。新しいプラットフォームが話題になると、コンテンツを作っているクリエイターとしては、どうしてもそこが気になってしまうんです。YouTubeで動画を作っていた時もショート動画の盛り上がりを感じましたし、TikTokに勢いがあったので投稿を始めました。クリエイターの感性や技術も重要なのですが、盛り上がっている場所で、そのプラットフォームに合わせた工夫をしながら活動することを重視しています。
ーー岡野さんと言えば、「質問来てた」「結論〇〇」というフレーズが思い浮かびます。多くのTikTokのユーザーにも使われていますが、このフォーマットはなぜ誕生したのでしょうか。
岡野タケシ:「結論〇〇」は、裁判の判決を下す場面をイメージしています。裁判の判決って、主文を初めに述べて、理由を説明するんですね。TikTokの動画は1分と短いので、その時間でわかりやすく伝えようと思って、この型を使っています。
また、「質問来てた」は、ラジオのハガキを取り上げることをイメージしています。ハガキ職人と呼ばれる人たちがいると思いますが、自分の投稿が取り上げられると嬉しいですよね。僕自身、TikTokはハガキ職人の人たちと一緒に4コマ漫画を作るような感覚で臨んでいるんです。