『BADHOP 1000万1週間生活』#3ーー朝6時にショットで乾杯、カジノで大損……あれ、残金は?

Tiji Jojo、“エセカジノ師”の姿で韓国に出現 「すみません、全然記憶がないんですけど」

 時系列は前後するが、G-k.i.dのオーディション前の朝6時。番組スタッフが、韓国に発つT-PablowとTiji Jojoを迎えに来ると、シェアハウスに異変が起きていた。そこには、BAD HOPが過去に出演した大型イベント『THE HOPE』などでスプレーアートを務めた、グラフィックデザイナー・鬼頭(ただしものすごく悪酔いしている)の姿が。

 外のテラスにて、Benjazzyとタバコを燻らせていたところ、起き掛けのTiji Jojoを見つけるやいなや、「キョーダケ!  ンッゼンブッワスレテッ!」と、朝6時の都内とは思えぬ声量で、“あのライン”を連呼。ご機嫌でテキーラ並々のショットグラスを押し付けてくると、否応なしに乾杯を求める。“今日だけ”とか言って、どうせ毎日忘れているくせに。

 なんでも、YZERRとこの3時間前に飲みの場で遭遇し、そのままお持ち帰りをされてきたらしい。韓国出発までギリギリのTiji Jojoを座らせ、またしても「キョーダケ!  ンッゼンブッワスレテッ!」を合図に乾杯し、どのくらい残っていたのかはわからないものの、そのままボトルを空に。なんだろう、“High Landに連れていく”とは、自我や記憶をすべてぶっ飛ばすということなのか。大学生の飲み会コールとして定着しそうなくらいキャッチーなメロディは、さすがTiji Jojo謹製のフロウといったところだ。

 Tiji Jojoを見送った後、鬼頭と同じく泥酔状態のBenjazzyはおもむろにキッチンに。トレードマークであるPRADAのバケットハットを被りながら、にんじんを切るため包丁を片手に持ちつつ、スタッフにテキーラを勧めるなど、はたから見なくとも猟奇的で頭がおかしい。さすが、短いシーンでも結果を残す男(断った場合、どう料理されてしまうのか……)。

 すると、その後ろでは鬼頭が椅子に座ろうとするも、滑って床に転げ落ち、Benjazzyが爆笑。さらに、お手製の豚汁の味見を求めると「なんなのこれ?」とすっとんきょうに答え、Benjazzyもさすがに困惑。おまけに、まだ生活を始めて1日半とは思えぬほどリビングも荒れ放題だし、このシェアハウスは基本、10時を迎えないと話の通じる住人が現れないらしい。ちなみに、Benjazzyの豚汁はメンバーに「なんなのアイツ?」と言わしめるほどおいしいのだとか。そういえば、Benjazzyの料理は味は濃いめだが普通においしいと前評判があると聞いた覚えがある。そのほか、勝手に地下で眠り始めた鬼頭が気づけば行方をくらませていたところまでを含めて、本当に意味のわからないシーンの連続だった。これがBAD HOP HOUSE。魔物の巣窟……。

 あまりの衝撃に忘れかけていたが、空港に到着したT-Pablowにも驚きの事態が。まだシェアハウスを出た頃には会話の通じていたはずのTiji Jojoが、まさかの朝から“出来上がっている”。勢いのままにGUCCIでバケットハット、サングラス、スカーフを合計168,000円で購入すると、ペテン師感というか、インチキくさい“エセカジノ師”のフォルムが完成。「コレガナイト,タブンハイレナイ……」と、入る対象がカジノなのか、あるいは自身の“ゾーン”なのかまでは読み取れなかったが、あのT-Pablowをも「イカれてるよ」「会話にならない」と呆れさせるほど、マトモな状態を失っていた(ちなみにT-Pablowも、韓国行きなのにパスポートを自宅に忘れ、勝手に一時帰宅しているので、わりとどっちもどっち)。

 そして韓国に到着。Tiji Jojoが「すみません。全然記憶ないんですけど、気づいたら(GUCCIを)被ってて……。ここはもう韓国ですか?」と、正気を取り戻したところはスルーして、今回のカジノで挑戦するゲームの説明といこう。選んだゲームは、“カジノの王様”と言われるバカラ。ルールはシンプルで、プレイヤーとバンカーの役割に別れて、配られた2枚のカードの下一桁の数字を予想し、合計で“9”になる方がどちらかを当てるというもの(ちなみに、プレイヤーとバンカーはその時々での役割の呼称。ディーラー=バンカーではない)。脳内カウンティングをはじめ、バンカーに賭けた方が勝率が高いといった定番の勝法もあるが、基本的には運勝負である。

 地元・川崎でのフリーライブの開催資金として。T-Pablowは初日、元手の200万円を400万円に。それをさらなる元手として800万円、1600万円まで膨らませると豪語していたが、その強気なスタンスはこの場でも崩さず。ルール説明、ならびに練習もなしに、“気持ちの問題”が大切になってくると、いきなり真剣勝負に進んでいった。

 まずは1ゲーム目。Tiji Jojoが、GUCCI 3アイテムの補填を図るべく、5万円を賭けると、配られた手札の組み合わせは、いきなり最強の“9”。自身の賭けた“プレイヤー”と的中し、あっさりと勝利して5万円のバックを獲得する。続くT-Pablowも+10万円で幸先のよさを見せると、そのままわりと堅実なベットを重ねて9ゲーム。6勝3敗で、収支は+102万円に。

 ただ、この生ぬるさに不満を示したのが、YZERRらロマンを求める日本の居残り組。G-k.i.dのオーディション同様、現地の中継を眺めていたのだが、今度はリビングでだらっと寝転がっての視聴スタイルで「普通にカジノしてる人を見てるだけ」「おもろくなさすぎる」と、韓国組にリモートで大勝負をけしかける(Benjazzyは、PRADAのバケハにCELINEのシャツと、とても家の床に寝転がるような格好じゃない)。

 そんな声に応えるべく、T-Pablowが動いた。プレイヤー側に、直前まで稼いだ100万円をそのままベット。勝てば一気に+100万円。勝負の結果は……なんと、引き分け。お互いの引いたカードの下一桁の合計がどちらも5以下になったため、もう1枚を追加。すると、バンカー側の数字が“9”となり、あっさりと100万円を失ってしまう。Tiji Jojoは“パブロがやっちまった”という、YZERRが昨晩に言い当てていた苦い表情で、ふたりの間にしばしの沈黙が。一方の居残り組は満足げに大爆笑。ここまではまだ笑える展開だった。

 カジノにおいて、ある程度の勝利を果たしたら一旦は引き上げるのが鉄則だし、悪い流れは続くもの。そのまま-34万円、-50万円、-5万円、-50万円と、奇跡の5連敗でABEMAの制作費1000万円が泡のように消えていく。残すは、100万円のチップ1枚のみ。ここでも「(賭けるなら)1枚だべ」と、大博打に前のめりなT-Pablowと、50万円ずつ別の機会に大勝負を仕掛けたいと、及び腰ながら冷静なTiji Jojoで姿勢が別れる。が、BGMに「Champion Road」が流れ始めた。〈行け かませ 超えろ川崎から続くChampion Road〉。もう、止められない。

 手持ちの100万円を、プレイヤー側にフルベットしたT-Pablow。手札の数字が示すのは“6”。微妙ながらも勝利の確率の方が高いが……結果は引き分け。焦らすような展開から、今度はTiji Jojoが同じく100万円を賭ける。「どこから出た度胸なんだよ」というヤジも日本から飛んできたが、隣に座るT-Pablowの静かな熱に打たれたのだろう。行け、かませ、超えろ……。だが結果は……残念、超えられなかった! 直前に挿入された、メンバーの多くがT-Pablowへの信頼を示すVTRから、さすがに勝つものだと思っていただけに、とんでもないフリオチだった!

 300万円をつぎ込んで、儲けは0円。たった半日で大金を溶かしきり、そのほか最終日までのイベント前払金などもあって、残金はあと4日を残して180万円。〈ライブすればすぐに100万円〉と歌っていたBAD HOPが、ほとんど同程度の金額に苦しむ姿を見ることになるとは。しかし、ただ一人、誰にも知らせず、日本から韓国行きのチケットを購入していたメンバーが……。次回、T-Pablow、七転八起のリベンジカジノ!?

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