『BADHOP 1000万1週間生活』#3ーー朝6時にショットで乾杯、カジノで大損……あれ、残金は?

G-k.i.d、人生初演技ですでに“役者ぶった”振る舞い 「チンピラ役しか来ねえぞ」

 「童貞だと思われてんだろうな」「ハニートラップだらけですよ、DM」と、その影響力を思えば仕方のないことだと、不服ながらも語るBenjazzyこと石川幸和。毎週日曜放送のラジオ番組『#リバトーク TO THE DOME』(interfm)にて、『BAD HOP 1000万1週間生活』の反響に触れた場面でのことだ(1月14日オンエアでのこと)。

 【#1】での合コン企画と、YZERRが仕掛けたハニートラップにより、Benjazzyに女性ファンが急増中とは巷の噂。Instagramには、数多の女性からハートマーク付きの“手招き系”なDMが届き、行きつけのラーメン屋でも、まだ全然食べている途中にも関わらず、店員から初めて声を掛けられるなど、オンライン/オフライン問わず、この番組が視聴者を魅了してやまないことを実感する出来事続きらしい。ここからオンエアを重ねるに連れて、そんな声や行動もさらに増える一方かと思われるが…………。

 なにはともあれ、今回の【#3】における主役は、BenjazzyではなくG-k.i.d。それに、T-PablowとTiji Jojoの、工事現場でグローブをはめた写真が、某番組にて一部加工されたことで話題を呼んだ“幼馴染ペア”だ。まずは、G-k.i.dの方から見ていこう。

 残金659万円で迎えた、共同生活3日目。G-k.i.dにとっては、“特別な門出”を迎える日でもあった。彼が幼いころから興味があり、クルー解散後の新たな道のひとつとして見据えている“俳優業”。もちろん、これまでの演技経験はゼロ。この日は、稽古などのステップをすっ飛ばし、人生初のドラマオーディションにいきなり体当たりで挑戦をするのだという。オファーがあったのは、ヒップホップを題材としたドラマ作品でのラッパー役。本番を待つ間、用意された台本を楽屋で読み込むのだが……まったく頭に入ってこない。悪戦苦闘するも間もなく、オーディションの時間を迎えてしまった。

 すると、G-k.i.dがいるのと同じ会場に、なぜかYZERR、Yellow Pato、Bark、Vingoの姿も。G-k.i.dには内緒で、オーディションを監視しながら、その模様を実況してくれるという。本人らとしては「茶化しにきただけ」と恥ずかしがっていたが、本当は大切な友人の夢を応援したいのだろう。

 そんな友情にしみじみとさせられた矢先。G-k.i.dがオーディション会場に入場すると……「歩き方から(役者に)入っちゃってんじゃん!(笑)」「洋服どうにかしろよ!」と、ツッコミの嵐。前言撤回。マジでめちゃくちゃに茶化しにきていた。とはいえ、ほかの役者と並んで見せると、約束されたチンピラオーラだけは一級品である(【#2】終盤で、YZERRがTiji Jojoにハッパを掛けていたのと同様、これがBAD HOP独自の応援スタイルなのかも? ちなみに、G-k.i.dが着用していたのは、SAINT Mxxxxxxの2023AWのロンTに、Rick Owensのスニーカー。彼はこの秋、マジでこれしか服がないのかというくらい、一張羅としてどんな場所にも着て行っていた)。

 まずは自己紹介から。この時点で、YZERRらが全員で声を揃えたほど、緊張しっぱなしのG-k.i.d。幼い頃に影響を受けた作品を尋ねられるも、なんとか絞り出した答えは『ハリー・ポッター』。だが、それは他所行きの顔。YZERRは、自分たちが小学生の頃、G-k.i.dの自宅を尋ねると『ビー・バップ・ハイスクール』しか流れていなかったと本来の顔を暴く。微妙にしか笑えない答えを出したG-k.i.dに共感性羞恥を抱き「無理かもしれない本当に」と、Yellow Patoが胸の前でガッツポーズを固め、笑いを殺そうとしている姿が印象的だった。

 いよいよ、肝心の演技審査に。だが、忘れてはいけないのは、G-k.i.dがまったくもって台本のセリフを覚えていないこと。となると当然、アドリブでの演技がほとんどに。たとえば、仲間が披露したフリースタイルについて振り返る場面では、本来であれば「そうか? どうせ、仕込みだろ?」と言わねばならないところを「そうか? あんなんネタだろ?」とアレンジ。「ラッパーだったら、どんな場所でもブチかましてナンボだろ」は、「ラッパーなんだからよ。場所なんて関係ねえよ。カマすだけだろ」に。ダメだ、普段のG-k.i.dの喋り口調すぎる。おまけに、途中で挿入すべきアイスコーヒーの注文シーンは、注文自体を忘れる始末。YZERRから「最初からオリジナルな感じ出すなよ!(笑)」「なんも覚えてねえじゃねえか!」とツッコミが入ったのはいうまでもない。

 そんな“フリースタイル俳優”としての見逃せない所業や、妙に“役者ぶった”振る舞いはこの後、さらに勢いを増すばかり。先ほどの演技に対して、ラッパーたる佇まいは評価されたが、演技から相手を動かそうという意識が感じられないと指導が入ると「そうすよね。ちょっと(相手を)見れてなかった」と頷く。すかさず、YZERRは「もうそっちだ?」と、演技どうこう以前の問題で、役者の“や”の字も理解できていないはずなのに、妙に役者ぶって理解を示そうとする姿勢と振る舞いをひと笑い。さらに、用意されたもう一本の台本に移る際、今度は一番手として、ほかの役者のお手本なしでの挑戦を促されるも「どっちでも。先に行った方がいいすか?」と、なぜか演技上級者のような顔つき。どっちでもじゃあないんだよ。

 これだけではない。続く台本は、異性とカフェで会話をする恋愛要素があったのだが、仕事優先タイプの男子として、“早く帰りたい感”を出したと、オリジナルの設定を勝手に考え始める。そんなG-k.i.dの思惑とは裏腹に、実況をするメンバーの目には「チンピラ役しか来ないぞ。幅なさすぎるだろ」という印象にしか写らなかった模様。G-k.i.dの放つチンピラオーラは、BAD HOPのなかでも追随を許さない。前述の通り、監督には短時間ながらも佇まいだけは評価されたほど。この監督、たぶん見る目がある。

 するとここから、“悪知恵の神”ことYZERRの暗躍が始まる。監督に密かな指示を出し、カフェの設定をクラブに急遽変更。フロアで爆音が鳴るシチュエーションを思い浮かべながら演技をしてほしいというオーダーをするも、「踊ったことがない……」と弱気なG-k.i.d。先輩からの電話に「いま、ハーレムにいます」と、その場を渋谷のクラブ・HARLEMだと想定したオリジナル設定をまたしても披露し、パンツのベルト部分に手を当てながら、“エア”で右手にグラスを持ちつつ、申し訳程度に揺れ始める。そんな姿を見てられず、いよいよYZERRらがネタバラシのため、オーディション会場に突入。G-k.i.dは「そんなことあるんだ」と、こんな場所にも仲間の手が伸びてくるものかと思考がフリーズし、天を仰ぐしかなかった。

 台本の勝手な改変に、妙に役者ぶった態度と、演技の場でも問題児ぶりが目に余ったG-k.i.d。とはいえ、所々の振る舞いに気持ちは入っていたし、なにより“演技演技”せず、自身の自然体で役柄に取り組めていたことは、しっかりと評価してもらえたよう。出演を前向きに考えてもらえると聞くと、台本の飛ばしまくった部分も「いまならできる」と、ビッグマウスぶりを再び取り戻したところで、大爆笑に包まれながら人生初オーディションは終了した。

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