2023年最もバズったアナウンサー? ABEMA・瀧山あかねの消えない“反骨心”

専属アナウンサー“1期生”だったからこその葛藤

ーーABEMAの専属アナウンサーが誕生したのは、2018年。ちょうど、瀧山さんが入社された年でした。

瀧山:前例がないので、大変でしたね。アナウンス室には、同期で入った3人とアナウンス室長しかいない。どうすればお仕事をいただけるのかも分からなかったです。

ーーすべて自分たちで作っていかなければならない環境ですね。研修期間などはあったのですか?

瀧山:半年くらいは、毎日研修をしていました。テストみたいなものもあって、合格したら番組に出演する可能性があるといった感じで。新卒1年目は、ずっとテストのことを考えていました。

ーー探り探りの日々のなかで、手応えをつかんだ瞬間はあったのでしょうか。

瀧山:初めてレギュラーで担当したのが、『WINTICKET ミッドナイト競輪』という番組でした。いまも担当している番組ですが、3時間の生放送なんです。番組を通して、声の出し方から、番組の進め方まで、すべて鍛えていただいたように思います。最初は本当にひどかったと思いますが、番組とともに成長させていただきました。そうするうちに、だんだん「あっ、いまの私、アナウンサーらしいかも?」と思える瞬間が増えてきました。

ーー地上波のテレビ番組だと、キャリアがまだ浅いアナウンサーが3時間の生放送を任されることは少ないと思われます。本当に根性が鍛えられるというか。

瀧山:いちばん最初にABEMAに出演したときも、まだ内定したばかりで。『72時間ホンネテレビ』に出演させていただくという(笑)。

ーーいきなり、新しい地図のお三方と共演……!

瀧山:しかも、生放送だったんです。本当に肝が据わりました。

ーーバラエティ番組にも出演されるようになって、どんどん知名度が広がっている印象を受けます。

瀧山:たしかに、声をかけていただく機会が増えた気がします。『ぜにいたち』とか『チャンスの時間』、あとは芦澤竜誠さんとの旅(『芦澤竜誠と行く ぶらり喧嘩旅』も「見たよ!」と感想をいただく機会が多いです。自分の向き不向きはあまり決めないようにしていますが、バラエティに出演するととても多くの反響をいただけるので、バラエティとは相性がいいんですかね…?

「『瀧山を起用してよかった』って思ってもらいたい」 キー局のアナウンサーに対する“反骨心”

ーー仕事に関しては、他者基準で決めることが多いのですか?

瀧山:そうですね。仕事に関しては、自分の意志よりも、「人からどう思われるのか?どうやったら番組がおもしろくなるか?」ということに重きを置くことが多いです。だから、マッコイ斎藤さんやかまいたちさん、千鳥さんのような、人を扱うのが上手な方に番組で料理していただけるのはとてもありがたいと思っています。

ーーバラエティ番組を拝見していて思ったのですが、瀧山さんは押し引きのバランスが絶妙ですよね。言うことは言うけど、守るところは守るみたいな。

瀧山:それは、意識している点です。他の方々や会社を蔑むような発言は、絶対にしないようにしています。ただ、自分自身の発言や行動などをネタにして楽しんでいただくのはいいかなと(笑)。番組内の対決企画などは別として、誰かを落として私が…、みたいなことはしたくないんです。

ーー本当に、強靭なメンタルを持たれてますよね。どこで鍛えられたのでしょうか。

瀧山:メンタルは昔から強いかもしれないです。負けん気が強いほうだと思います。爪痕を残せるように頑張りたいし、番組に関わる方々に「瀧山を起用してよかった」って思ってもらいたい。“キー局のアナウンサー”になれなかった過去がある分、反骨心もあるんだと思います。一緒に面接を受けていた女の子が、自分がいつか出演したいと思っていた番組に出演しているのを観て絶望したことも…(笑)。入社当初はアナウンサーにはなれたものの、ずっと劣等感があって。「ABEMAに専属アナウンサーっていたんだ」と言われないように、もっと頑張らなきゃと思っていました。

ーー最近はABEMAアナウンサーについてどのような思いですか?

瀧山:新しくアナウンサー試験を受ける方々のなかで「ABEMAのアナウンサーになりたい」という方もいらっしゃると聞いたことがあります。そう言っていただけるようになるのが夢だったので、自分がこれまでやってきたことは間違っていなかったのかも、と少し思えるようになってきました。ABEMAアナウンサーを目指してくださる方のためにも、ABEMAならではのアナウンス室を作っていきたいなと思っています。

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