『ドラクエモンスターズ3』発売間近 シナリオ/システムにファンが求める要素は?
システム面に求められるのは、シリーズの面白さを維持したままでの“欠点”の改善か
一方のシステム面に関しては、「シリーズの良さを生かしつつ、過去のシリーズ作品で不評だった点に対し、ブラッシュアップ程度の変更があれば十分である」との意見が大勢ではないだろうか。
四半世紀の歴史のなかで試行錯誤が繰り返されてきた「ドラクエモンスターズ」のシステム。人気に裏付けられた期待の大きさから、継続点・変更点をめぐり、都度議論が交わされてきたが、「(多少の不満はあれど)基本的には、ある程度完成されたシステムである」との意見がファンの共通認識だろう。だからこそ、プレイヤーの体験に大きく関わる部分には抜本的なテコ入れをせず、従来どおりの魅力を純粋に楽しめるタイトルとしてほしいところである。
『ドラクエモンスターズ3』には、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー』に類似するシステムが採用されている。当初は既存のものからの大幅な変更がプレイヤーの戸惑いを招いたが、その後、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル』『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D(ナンバリング第1作のリメイク)』『ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議なふしぎな鍵(ナンバリング第2作のリメイク)』と、数々のシリーズ作品に踏襲されたことで定着。第1作・第2作のオリジナル版を触っていないプレイヤーにとっては、「『ドラクエモンスターズ』と言えばこれ」とされるようなシステムへと育てられてきた。
反面、各作品では、「個々のモンスターのステータス格差が激しい」「ステータスに上限値があるせいで、思い入れるモンスターをパーティーに組み込みづらい」「一部モンスター/スキル/とくせい/耐性がゲームバランスを壊している」といった問題が表面化。システムの根幹は完成されたものでありながらも、やり込めばやり込むほど、そうした欠陥とも向き合っていかなければならない点が、シリーズにとっての“弁慶の泣き所”と化していた面もある。
熱狂的なファンたちが『ドラクエモンスターズ3』のシステムに望むのは、こうした点の改善だろう。ベースにあるシリーズの面白さを崩すことなく、欠点が解消される方向に向かえば、これ以上は望むことのない最新作が完成するのではないか。
SNS上には、体験版を手に取ったプレイヤーの期待と不安の声が集まっている。『ドラクエモンスターズ3』の発売はまもなく。はたしてその評価はどちらに転ぶだろうか。人気からハードルばかりが高く設定されている同タイトルだが、開発・発売に携わる株式会社スクウェア・エニックス、株式会社トーセの両社には、良い意味でファンの想定を裏切ってほしい。
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