月に2000万円以上商品が売れることも トップコマーサーが語る“ライブコマースの世界”
自分たちのやっている事業と時代がマッチした
ーー2023年になって、ライブコマースという単語が使用される機会が増えたように感じます。市場の成長を実感しますか?
kana:はい。これまでは売上自体は伸びていたのですが、まだライブコマースの波は感じていませんでした。会社を立ち上げた2019年には、そろそろライブコマースの時代が来ると言われていたのですが、2023年になってようやく自分たちのやっている事業と時代がマッチしたと感じています。
ーー具体的には、どのような部分でライブコマースが伸びていると感じますか。
kana:メディアからライブコマースについて話が聞きたいと取材をいただく機会も増えていますし、商品の売上も伸びていました。新規のお客さんが1ヶ月で約800人増えたこともあり、ライブコマースを利用する人自体が増えていると感じます。現在は、月に2000万円の売上を上げられるようになりました。10月の売上は、過去最高となる2500万円に到達しました。
なにより、ライブコマースという言葉が少しずつ広まっているおかげで、友人が働いている企業から連絡があったり、案件を紹介していただいたりするようになりました。
ーーお話を伺っていると、チームで動かれていると思いますが、どのような体制を組まれているのでしょうか?
kana:現在は、12人のチームで動いています。「ライブ配信をリアルタイムでサポートするチーム」「集客や配信結果、商品が売れやすい時間を分析するマーケティングチーム」「SNS用の告知画像を作成するデザイナー」「案件をいただいた企業との配信日程や販売商品などを調整する営業担当者」「商品の在庫管理や発送するチーム」などです。
ーープロジェクトさながらのチーム編成ですね。そのなかでkanaさんは、どのようなスケジュールで働かれているのでしょうか。
kana:日中の時間は、打ち合わせに出たり、商品の買い付けに行ったり、販売実績をチームで共有したり、今後の販売計画を立てたりしています。企画を練る時間も多くて、会社にいる時間の大半は会議をしています。
ーー仕事を多く抱えるビジネスパーソンなんですね……! 配信は、退社後に行っているのでしょうか。
kana:19時が会社の終業時間で、それから20時から0時、1時くらいまで配信をしていますね。
ーーライブコマースをしていて、やりがいを感じたことを教えていただけませんでしょうか。
kana:私がずっと愛用していた1個約1500円のお味噌があるのですが、「みなさんにお味噌の魅力を知ってほしい!」と思い、販売させてもらえないか直談判しにいきました。長野県にある100年以上続く伝統的なお味噌メーカーさんで、元々ライブコマースを知らず、インフルエンサーマーケティングの実績や自社のECサイトも開設していなかったのですが、何度も説明を重ねた結果、販売させていただけることに。
配信の結果、Amazonで販売する1ヶ月の数量が2時間で完売しました。自分が愛用していた商品が売れて、企業様にも喜んでいただけて、とてもうれしかったです。
ーー商品への熱量が高いですね……!
kana:もともと同じ商品を複数買ったり、比較したりするのが好きで。ライブ配信をする前は、複数のブランドのファンデーションを3、4種類一気に買って、自分で特徴を比較したり分析もしていました。いくつか商品を比較した結果自分が気に入った商品に関しては、自ら販売させてもらえないか企業様にお声がけするケースは多いんです。
ーー最後にお聞きしたいのですが、今後の展望について教えてください。
kana:ライブコマーサーとしては、業界のトップを走り続け、お客さまに日々ライブコマースを通して楽しみやワクワク感を提供できるようなエンターテイナーになりたいです。また、会社としては、ショッピングモール型のライブコマースの専用アプリを開発しており、年内ローンチに向けて動いています。「日本におけるライブコマースのインフラ化」を目指し、ライブコマース業界の発展に貢献できればと思っています。
Aladdin X、17LIVEが展開する「HandsUP」でライブコマース配信を初実施 10名のライバーがプロジェクターの魅力を伝える
Aladdin Xは、17LIVEが展開するライブコマースソリューション「HandsUP」において、「17LIVE」で活躍する1…