イジられ役なだけじゃない、真摯なアーティストとしての姿 にじさんじ・甲斐田晴の“人を惹き付けるギャップ”を振り返る
デビューしてから見せ続けてきた、音楽に懸けるシリアスな姿
こうしてにじさんじの中でもイジられキャラとしてのポジションが固まった甲斐田晴だが、彼にはそれにも勝る大きな武器がある。ユニット・ROF-MAOとして、またはソロシンガーとして生み出してきた音楽だ。
同期の弦月同様に音楽への愛や志を口にしていた甲斐田は、活動当初から歌配信や歌ってみた動画などを投稿しつづけ、得意のギターやキーボードを用いて楽器演奏・弾き語りをする姿をよく見せている。
こうした彼の活動にあわせて、「左利きでギターを弾いているビジュアル」が搭載されるようになり、現在も多くの弾き語り配信でギターを手に歌を歌っている姿がある。
新衣装お披露目ありがとー!
皆のおかげで新しいお洋服になれたよー!!ママや運営さんのおかげで、ギターを弾けるようになっちゃった!
トレンド入りもしたみたいで感謝です🙏これからも沢山弾き語りしたいねー! pic.twitter.com/fdpcHA398Q
— 甲斐田 晴🌞 (@Kaida_Haru) November 20, 2020
ソロでの音楽活動は甲斐田本人・ファンともに切望していたところだったが、2022年5月6日に配信した自身の3Dヴィジュアルお披露目配信でオリジナル曲「透明な心臓が泣いていた」を披露すると、翌日には同楽曲をデジタルリリース。無事に「ソロシンガー・甲斐田晴」としての活動をスタートさせた。
その後「Shiny Sunny Step」「パパンパ!Blue Summer Day」とリリースが続き、2022年10月26日には1stミニアルバム『86400秒のキセキ』をリリース。今年4月には、自身の活動3周年に合わせた最新曲「何色」をリリースするなど、他活動との兼ね合いもありつつ、しっかりと実績を積み重ねている。
2021年10月21日には加賀美ハヤト、剣持刀也、不破湊に甲斐田晴の4人でユニット・ROF-MAOを結成。ことしでもう3年目を迎える彼らは、その間におこなわれたさまざまなバラエティ企画や音楽活動で多くのファンを魅了してきた。
3周年を目処にして2023年10月18日にはファーストフルアルバム『Overflow』のリリースを予定しており、来年4月21日には大阪城ホールでのファーストライブも予定している。
ペースもボルテージも“ハイ”な状況で活動が続いていることもあり、配信中に疲れた姿や言葉を見せることも多いが、その言葉や語気からは充実した日々を送っているという感情もまた感じられる。
先にまで記していた「イジられ役・甲斐田」の姿と、ROF-MAOやソロ活動で見せる「シンガー・甲斐田」の姿とを見比べると、その振れ幅の大きいギャップや自然体なキャラクターに驚かされると思う。多忙なスケジュールでありながら、にじさんじ内外の公式企画や大会に呼ばれることも多めということを踏まえれば、甲斐田は先輩・後輩らから厚い信頼が寄せられているのだろう。
彼のような奥深さ・振れ幅を持てるように……と後輩らからはリスペクトのまなざしを向けられ、先輩らからはかわいい後輩として一目を置かれる。そうしてジワジワと広がっていった影響が「にじさんじ」に何をもたらすのか。今後の活躍にもますます期待が持てそうだ。
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