「マネタイズすることで“プロ意識”が身についた」 人気ポッドキャスト番組『シノブとナルミの毒舌アメリカンライフ』の二人に聴く“収益化との向き合い方”

 昨今、著しい伸びを見せている音声コンテンツ。しかし、発展途上であるが故に、土壌がまだ出来上がっておらず、収益化が難しいのが現状だ。

 アメリカ暮らしが長いシノブとナルミが海外生活を豪快に語るポッドキャスト番組『シノブとナルミの毒舌アメリカンライフ』。『JAPAN ポッドキャスト AWARDS 2022』ではリスナーズチョイス1位を獲得するなど、リスナーからの支持も熱い。彼女たちはオンラインサロンである「毒アメオンラインサロン」を運営し、広告以外で収益を得ることに成功。人気ポッドキャスターとしてクリエイターエコノミーを確立している。

 今回は、そんなシノブとナルミにインタビューを実施。アメリカのポッドキャスト事情から、サロン運営、ポッドキャストの収益化までをたっぷり語ってもらった。

ミリオネアになったと勘違い? アメリカと日本のポッドキャストの影響力は段違い

――まずは、お2人の自己紹介をお願いします。

シノブ:テキサス州のヒューストンに住んでいるシノブです。2002年にテキサス州に移住し、3人の子どもがいます。現在はイギリス人の夫と在米22年目になります。

ナルミ:17歳の時にアメリカに留学して、高校、コミカレ、大学と11~12年は住んでいました。今の夫とは大学で知り合って結婚しました。彼はすごく日本に興味がある人です。今は沖縄在住です。

――お二人が一緒にポッドキャストを始めたきっかけを教えてください。

ナルミ:私が大学卒業後にインターンをしたのがシノブさんの会社でした。そこで出会ったシノブさんがあまりにも面白い方だった。今まで会ってきた人のなかで一番話が上手くて、人生もどん底から経験しているので、まるでYahoo!知恵袋みたいな人でした。2018年は、たまたまアメリカのポッドキャスト業界がすごく熱い時期だったので、もしかしたら日本でもと思い、アメリカンライフをテーマにポッドキャストをしないかと相談したのが始まりです。

――やはりアメリカと日本でポッドキャストの影響力は違いますか?

シノブ・ナルミ

シノブ:全然違いますね。アメリカではポッドキャスト内のことがニュースにもなれば、映画化されることもあります。Spotifyがポッドキャスターと何十ミリオンで契約してポッドキャストを独占配信するなどというニュースも普通に流れてきます。

ナルミ:『JAPAN ポッドキャスト AWARDS』のリスナーズチョイス1位になったことがアメリカでは大騒ぎされてしまったと、シノブさんも言っていましたものね。

シノブ:去年、1位になったことを私のインスタグラム上で言ったら、アメリカ人の友だちからびっくりされちゃって。私がミリオネアになったと思ったみたいです。日本はまだ市場が小さいから、マネタイズしていないところから説明しないといけないんですよ。

ナルミ:アメリカでは60ミリオンで人気ポッドキャスト番組『Call Her Daddy(コール・ハー・ダディー)』がSpotifyに買収されたし、emma chamberlainさんの『anything goes』も10~50ミリオンの取引をしているので、そういうナンバーワンの世界と比べられたら(笑)。

――アメリカのポッドキャスト業界は、どのようにマネタイズしているんでしょうか。

ナルミ:私が知る限りでは、音源のなかに広告を入れていますね。3カ所ぐらい入れられる場所があり、冒頭、真ん中、最後で広告の価値が変わってきたりします。あとはエクスクルーシブコンテンツに課金してもらう方法もありますね。最近のアメリカではYouTubeでポッドキャストを聴く人が増えていますので、YouTubeに動画を載せることでYouTubeからのアドセンス収益を得ている人もいます。あとはオンラインサロンのように、ウェブサイトに自分たちのコンテンツを上げていくことによってサブスク形式で売り上げを出したり、グッズ販売をしたり。ポッドキャスト自体から得られる収益になるとアドバタイズメントと音声プラットホーム(Spotify/Amazon Music)との契約がメインという感じです。

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