きりたんぽがハイスペックな自作パソコン作りに挑戦! 理想の1台は完成したのか?
コロナ禍を経て、需要が高まっているパソコン周辺のガジェット。とくにここ数年はインテリアの一つとして外見を含めて自分の好きなようにカスタマイズしたり、コンテンツやライフスタイル、はたまた活動形態が多様化してきていることでハイスペックなパソコンを必要としたり、大好きな配信者やeスポーツプレイヤーと同じ環境を整えたいという憧れがモチベーションになったりとさまざまな理由でニーズが増加している。
若年層や女性にもハイスペックなパソコンを求める層は広がっており、白を基調にした製品が増えてきている現在において、自分の思うようなデザイン・機能を備えた自作パソコンはある意味時代を先取っているように思う。
日々インタビューする女性クリエイターたちのなかにも、そうしたニーズはある。今回も以前の特集の続編として、「私もハイスペックな自作パソコンが欲しい!」と手を挙げてくれたクリエイターとともに、パーツショップを訪れて“理想のパソコン”を作ることにした。
今回協力してくれたのは、きりたんぽさん。日々YouTubeやTikTokをはじめとしたSNSで活躍する動画クリエイターだ。
まずは本人に、なぜハイスペックなパソコンが欲しいのかを聞いてみた。きりたんぽさんは「いま使っているパソコンでは、動画編集やゲーム配信などをすることが多いのですが、最近は編集や配信中にカクカクすることが増えてきたんです。なので、もっと良いスペックのものが欲しいなと思って……」と、かつて買ったパソコンの現在に物足りなさを感じている様子。
さらに、現在のパソコンもインテリアを彩るものとして部屋に設置しているきりたんぽさんは今回、デザイン面について「かわいいパソコンがいい」とリクエスト。現在は黒色のパソコンを使っていることもあってか「次は白がいいです!」と流行のホワイトシャーシを所望していた。
今回は各パーツを購入してその場で組み立てるため『パソコンの館 野々市店』全面協力のもと、店内での撮影&スペースをお借りすることに。パーツ選びは本人だけだと難しいため、ゲーマータレントとしても活躍し、自作のPCを使いこなす十束おとはさんをナビゲーターに迎え、パーツを購入していく。
プライベートでも時折パーツショップに足を運ぶというきりたんぽは「こういうお店って見ているだけで楽しいから好きなんです」とその魅力を熱弁しながら、パソコンケース売り場へ。パソコンケースのサイズは主に小型のミニタワー・スリム・キューブ、中型のミドルタワー、大型のフルタワーの5種類に分類されるが、基本的には机の大きさに合わせたり、デザインなどを基準に選んでいくのがいいだろう。今回はハイスペックでインテリアとしても存在感がある白いケースをということで、『ASUS GT502 TUF GAMING CASE WHT TG』をチョイス。
同ケースは白を基調としたデザインと透明感のあるパネルが特徴的。実はフロントパネルとサイドパネルには強化ガラスを採用しており、おしゃれさとタフさが共存した、まさに“可愛くて強い”パソコンケースを見たきりたんぽは「透明感があって……いや、本当に透明だ!」とテンションがいきなり急上昇。
続いてはパソコン作りにおいてあらゆるパーツを載せていく“土台”となるマザーボードを選んでいく。今回はケースとの相性も考慮して、同ブランドの『ASUS TUF GAMING Z790-PLUS WIFI』をチョイス。PCIe 5.0やUSB 3.2 Gen2x2 Type-C、M.2 PCIe 4.0などの高速規格を搭載していることも特徴だ。
次はCPUコーナーへ。ここでは1世代前の最上位であるCore i9-12900Kと同等性能なのに価格は前Core i7の時と変わらない高コスパアイテム『Intel® Core™ 第13世代 i7-13700K プロセッサー』をチョイス。きりたんぽも「サクサク動きそう……!」と期待を寄せた。ゲーミング性能の高さに加え、快適な動画編集と動画の書き出しも高速な万人向けのハイエンドCPUだ。OSは『Microsoft Windows 11 Home 64bit 日本語 DSP版』を選ぶことにした。
同じエリアではメモリの『DDR5-4800 32GB(16GB×2)』をチョイス。今回のマザーボードにはメモリのスロットが4つあるため、後で増設も可能だが、この2枚だけでも実効帯域が高くて効率よく動いてくれ、長い動画もサクサク編集できる。
ストレージは読み込み最高4,125MB/秒&書き込み最高3,325MB/秒のパフォーマンスを誇るM.2 SSD『Solidigm(TM) P41 Plus 1TB』を購入。M.2でマザーボードに直挿しするため、転送速度がものすごく早い。これは動画のダウンロードなどにも圧倒的に便利だ。容量も1TBと多く、きりたんぽは「テラ! テラって言葉は良い。安心感がありますね」とニヤリ。
続いては映像やゲームを高速でプレイするためのパソコンを作る上で欠かせないグラフィックボード(ビデオカード)のコーナーへ。こちらも白を基調としたデザインで、あらゆるゲームが快適にプレイできるレベルの性能を持ち合わせた『ASUS Dual GeForce RTX 4070 White OC Edition 12GB』を選択した。「かわいい! 白いグラボなんて初めて見た!」と思わず拍手するきりたんぽの姿が印象的だった。
CPUクーラーには『ASUS ROG STRIX LC II 360 ARGB WE K』をチョイス。3つのROG 120mmアドレサブルRGBラジエーターファンを搭載した水冷クーラーで、白くてかわいいのに冷却性能はピカイチ。ASUSの「Aura Sync」で色味も自在にコントロールでき、カラフルでオシャレな彩りを加えてくれる一品だ。これにはきりたんぽも「白い中でピカピカ光っているのは、想像しただけでカワイイ!」とご満悦。
電源は大容量の850Wかつ低負荷時には無音にもなるうえ、白色のオシャレなデザインが目を引く『ASUS ROG-STRIX-850W-WHITE-EDITION』を購入。きりたんぽも「電源って黒しかないと思ってたけど、白もあるんですね」と反応し、十束から静音設計だと聞いた際には「うちのは『ジージコジージコ』言うから……」と現在の環境と比較して喜んだ。
最後に、ケースファンとして『ASUS TUF GAMING TF 120 WHITE ARGB 3IN1』をチョイス。CPUクーラーで3枚、こちらで3枚と計6枚のファンが搭載されることとなった。先ほど挙げた「Aura Sync」で同期もできるので、さらにお部屋が華やかになる。ちなみに組み立て時に吸排気の観点からもう1枚プラスしたので、結局ファンは7枚になった。
そしてここから組み立てパートへ。きりたんぽは白いパーツが並ぶデスクを見て「こんなに白いパーツってあるんだ!?」と驚く一幕も。
最初はマザーボードにCPUとSSD、メモリをセット。メモリがしっかりと嵌まっているかわからなくなる初心者あるあるも難なく乗り切っていたことに驚いた。
ネジ締めが苦手で「ネジ穴クラッシャー」と自虐していたきりたんぽだが、クーラーのラジエーターファンやケースファン・マザーボードを取り付ける手つきがどんどんスムーズになり、最終的には「『特技:ネジ締め』って書こうかな」と誇らしげに作業を進めていくのだから面白い。
電源やグラフィックボードの装着や配線に多少苦戦しつつ、「これは楽しいなー!」と言いながら作業を進めるきりたんぽの姿はとても印象的だった。