“港区家賃3万7千円”のアパートでアイドルとパーティー 芸人兼YouTuber「岡田を追え‼」はなぜ愛される?

 そんな男のもとには、前述の通りさまざまな有名人たちが集まってくる。同業者である陣内智則、ZAZY、トンツカタン・森本晋太郎、3時のヒロイン・福田麻貴、かが屋・加賀翔、四千頭身・後藤拓実、9番街レトロ・京極風斗などのお笑い芸人だけでなく、登録者数340万人超えの2人組女性YouTuber・平成フラミンゴ、登録者数130万人超えのクリエイター・きりたんぽ、2人組女性ラップデュオchelmicoの鈴木真海子、総フォロワー数60万人超えのインフルエンサー・あみち。シンガーソングライターの眉村ちあき、出演YouTube再生回数2000万回のタレント・二瓶有加、Jカップグラビアアイドルの風吹ケイ、セクシー女優の小島みなみ『王様のブランチ』リポーターの冴木柚葉、元AKB48の北原里英や大家志津香など、そうそうたる面々だ。(数字はいずれも2023年9月21日時点)

chelmicoの鈴木真海子さんとお酒を飲んでかっこつける港区家賃3万7千円男

 なぜここまで岡田に人徳があるのか。そこには岡田の異次元とも言えるコミュニケーション能力にあると私は睨んでいる。普通、人が他者と会話をするとき、そこには必ず“相手に合わせようという”謙虚な気持ちが現れる。しかし、岡田は良い意味で謙虚さがまるでない。「俺、玉ねぎ切って涙出たことないねんな」「俺、逆に甘いもん食べられへんねん」といった意味不明な自慢を始め、謎の知ったかぶり、見栄を張った強がりなど、普通の人間なら心のブレーキが邪魔をして憚られる“イキリ”をなんの迷いもなく言い続ける。自分をカッコよく見せたいというプライドの高さが異常で、それを実行するための語彙や知識も半端ではない。恐るべきは、どれだけ岡田がイキってもまったく嫌な気持ちにならないという点。ゆるキャラのような愛くるしさと、独特なワードセンスによって唯一無二の個性を放っているのだ。

 そんな良い意味で“滑稽という言葉から生まれてきた”ような岡田だからこそ、彼の自宅に来た者たちは1ミリたりとも緊張や遠慮をすることなく恐ろしいほどに自然体な姿を見せている。ゆえに岡田と絡んで損をする人間はいない。それどころかこのチャンネルに出演したことによって、さらなる魅力が引き出されているのだ。

誕生日間近の若い女性に部屋にあるものを欲しいと言われてあげてしまう港区家賃3万7千円男

 たとえば、インフルエンサーのあみち。が来た動画「誕生日間近の若い女性に部屋にあるものを欲しいと言われてあげてしまう港区家賃3万7千円男」では、岡田の部屋に置いてあるハブ酒や純米大吟醸酒などの高級酒をタダで貰おうとするくだりがあった。いくら美女とはいえ、出会ったばかりの他人にそんな高級品を譲るなど普通は考えられない行為だが、岡田はあみち。に“気前がいい”と思われたいがためにプレゼントしてしまう。冷静に見れば“若い女性におっさんがタカられているだけ”の動画なのだが、岡田の見事なまでの手玉に取られっぷりによって、あみち。の可愛さがとんでもないほどの破壊力を生んでいた。しかもまったく岡田が可哀想に見えない。岡田のやられ役としての才能はもはや“天才”と言っても過言ではない。

 そして忘れてはならないのが、佐野の編集技術の凄さだ。「岡田を追え‼」の動画は基本的に派手なSEや演出はいっさい無く、字幕とシンプルなツッコミのテロップのみ。従来のYouTuberのような光のように速いテンポと大仰な効果音で視聴者の脳を振り回す動画スタイルとは真逆の、じわじわと気がつけば中毒になるような動画づくりをしている。それが岡田という男の特性と完璧に合致しているからこそ、繰り返し観たくなる不思議な引力を放っているのだろう。

 いま日本でもっとも羨ましく、けしからんYouTubeチャンネル「岡田を追え‼」。これからも岡田の動向を全力で追っていきたい。

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