『Weekly Virtual News』(2023年9月19日号)
「モンハン」「ガンダム」などビッグネームの参入続くMR・VR業界 阪神の“アレ”に合わせた「メタバース道頓堀ダイブ」など自由な活動も
「モンハン」、「ガンダム」、戦隊シリーズ……ビッグネームの参入が続く
『ポケモン GO』などでおなじみのNianticとカプコンが、9月14日に新作位置情報ゲーム『Monster Hunter Now』をリリース。誰もが知るビッグタイトルがまたひとつ、位置情報ゲームの世界に降り立った。
「モンスターハンター」は、プレイヤーがハンターとなり巨大なモンスターを狩猟する人気シリーズだが、スマートフォンで遊べる『Monster Hunter Now』は片手で手軽に操作でき、大型モンスターは75秒で狩猟するというスタイルとなった。ここに、ARでモンスターが現れる機能も備わり、まるで日常生活の一コマで“ひと狩り”できるようなゲームとなっている。
事前登録人数が300万人を突破していることからも、注目度の高さがうかがえる新作だ。『ポケモン GO』以来のヒットタイトルとなれるか、各所より熱い視線が注がれそうである。
同格のビッグネームとして、「ガンダム」シリーズにも動きがあった。昨年発表された「ガンダムメタバース」が、10月6日から10月17日の期間限定でオープンすることになったのである。ガンダムの世界観を再現した空間に、ガンプラの写真やスキャンしたガンプラのCG展示、ECショップ、アーティストライブなど、ガンダムに関わるコンテンツが並ぶメタバースとなる模様だ。
記念映像作品『ガンダムビルドメタバース』も10月6日より公開される。物語の舞台はメタバース空間で、本作の主人公はメタバース空間で「ガンダムビルドシリーズ」歴代キャラクターたちとガンプラバトルを繰り広げる内容になるとのことだ。
さらに、持参したガンプラをスキャンし、VR空間で鑑賞・操縦ができるイベント『ROAD TO GUNPLA BATTLE ガンプラバトルVR』の実施も発表された。事前抽選イベントとなるが、「ガンダムビルドシリーズ」の世界観を実現する興味深い取り組みだ。「ガンプラ」という最大の商材とともに、ガンダムシリーズのメタバースが立ち上がり始める。
既存メタバースの進出先として、直近では『Fortnite』も人気だ。9月10日には東映の戦隊シリーズ『王様戦隊キングオージャー』の公式ワールドが『Fortnite』にて公開された。作中に登場する場所をモチーフにした空間となり、制作は「Unreal Editor for Fortnite(UEFN)」、すなわち「Unreal Engine」製だ。9月17日には第2弾の発表も予告されており、継続的な展開が行われるようだ。
「UEFN」の解禁以後、10代を筆頭に多数のユーザーがプレイするプラットフォームへ、ハイクオリティなゲーム・CG空間を発表しやすくなったこともあり、国内でも『Fortnite』へ参入する企業がにわかに増えている。『TOKYO GAME SHOW VR』を手掛けてきた株式会社ambrも、9月15日に『Fortnite』でのゲーム開発事業参入を発表している。『Roblox』もそうだが、アクセスがしやすく規模の大きなメタバースへの参戦は、下半期に向けて加熱が予想される。