Genの炊事場、江戸時代の寿司を完全再現 現代人には消費不可能な米の量に「血糖値上がりすぎて気絶する」
日本食の代表として国内だけでなく海外でも高い評価を得ている寿司。特別な日や日常的に食べる方も多いと思うが、江戸時代の寿司がどのようなものだったのか詳しくイメージできる人はあまりいないだろう。2023年9月2日に、Genの炊事場が「江戸時代の寿司 そのまんま作ってみた」と題された動画を投稿し話題を呼んでいる。
数多くの料理動画を投稿しているGenの炊事場は、料理の技術だけでなく、聞き心地の良いナレーションや凝った演出が魅力。昭和風の編集を施した「やりたい放題にも程がある昭和98年の料理番組」といったシリーズもあり、日常的に自炊をしない方でも内容に飽きない。数多くの視聴者を魅了し続けており、現在のチャンネル登録者数は107万人だ。(2023年9月14日時点)
「江戸時代の寿司 そのまんま作ってみた」は前編と後編に分かれている。前編では、寿司が誕生した背景や材料の下ごしらえまでを撮影。政治が安定し、料理や芸術が注目を集めた江戸時代だが、徳川家綱の代で明暦の大火が起こり、街の復興に伴って屋台が多く出店される。その後、お酢などの生産安定化により外食文化がさらに発展し、主流だったなれ鮨から時短をしたはや鮨に、そしてさらに短縮した握り寿司が誕生したようだ。解説をした後は、過去のレシピを参考にしながら慣れた手つきでサバやアナゴなどを下ごしらえしていた。
後半の動画では米やわさびを用意し、実際に握っていく。完成した姿はご飯の量が現代の3倍ほどある巨大な寿司たち。サバから食べると「現代の寿司と比べるとやっぱ砂糖入れてないんで甘みが足りないですね。あとしょっぱい」と感想を述べる。動画内では「でも素朴でうまいっすね」とも話しているため、決して不味くはないようだ。
ただどの寿司も米が多すぎてネタの味があまりしないらしく、しばらく酢飯の味が続くとのこと。Genは、食べやすさや美味しさを追求していていった結果、必然的に現代の寿司に辿り着いたのではないかと動画内で考察していた。確かに、完成された江戸時代の寿司を見ると、美味しさというよりも腹持ちへの意識が強そうだ。実際、Genの炊事場はTwitterでも今回の動画について触れているが「血糖値上がりすぎてマックよりも早い速度で気絶。明らかに現代人が消化できる米の量ではない」と記載していた。
コメント欄では「多分おにぎりと同系列の食い物だったと思うから、一口で食うGenさんはかなりの強者だよw」「食べにくいかもしれないけどこのサイズのお寿司も食べてみたいな」などの反応が寄せられている。
Genの炊事場の動画は、美味しそうな料理をただ眺めるだけでなく、普段知り得ない教養を得られることが魅力だ。身近すぎる料理だからこそ、歴史や詳しいルーツについて疑問を持たないこともある。過去には、江戸時代の蕎麦屋やお雑煮といったレシピも再現しているので、日本の食文化について知りたい方はぜひ彼のチャンネルをチェックしてみてほしい。
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