Kevin's English Room・かけが語る“伸びる動画の法則” 「サムネイルを変えただけで再生回数が300倍に」

 アメリカ育ちで英語ネイティブのケビン、IQ140のかけ、フランス留学経験がありトリリンガルのやまからなるYouTubeチャンネル「Kevin's English Room / 掛山ケビ志郎」。海外の文化や、英語と日本語の違いを面白く紹介した動画で多くの人に愛され、チャンネル登録者数はいまや200万人を超えている。(2023年8月4日時点)2022年9月には『マツコ会議』(日本テレビ系)に出演、2023年には映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』の吹き替え声優にも抜擢されるなど、その勢いはYouTube活動だけにとどまらない。

 今回は、「Kevin's English Room」でプロデューサー的役割を担うメンバーのかけにインタビュー。人気動画「1週間の食事生活シリーズ」が生まれた背景から、今後注目のYouTubeジャンル、そして動画の再生数を伸ばす秘訣までたっぷり話を聞いた。

動画の伸びは見せ方次第 かけが語る“サムネイル論”

――「Kevin's English Room」の3人が一緒にYouTubeを立ち上げたきっかけを教えてください。

かけ:僕たちは大学の同じサークルのメンバーで、就活の時期に周りはインターン活動をしていましたが、自分たちは「就職以外の方向性で向いているものがあるのでは?」と感じ、在学中からニコニコ動画を始めました。再生数が伸びたらこれで食べていきたいと淡い期待を抱いたんですが、そのときは全然うまくいきませんでしたね。それで、いったん動画作りを辞めて全員がそれぞれ別の会社に就職したのですが、社会人3年目でみんなが会社を辞めるタイミングが重なったので、そこからYouTubeとTikTokを始めました。

――かけさんはメンバーのなかでもプロデューサー的な役割を担っていると思います。実際にどんなことを担当しているのでしょうか。

かけ

かけ:まずは企画のコンセプトを決めることですね。面白いと思うものを企画にするためのアイデアを出しています。僕がアイデアのイメージや面白い点をたくさん用意したら3人のミーティングで発表し、話し合って膨らませていきます。僕が大切にしていることは、ミーティングの段階でどんなサムネイルが作れるかどうかです。これは企画とサムネイル作りを同時にやるイメージですね。実際に撮るものが決まったら、撮影、編集をして、構想していたサムネイルを微調整して投稿しています。

――サムネイルから作っていくのはなぜですか。

かけ:サムネイルが一番技術の差や実力が出るところだからですね。動画の内容が重要なのは大前提だけれど、それだけでは見てもらえないケースも存在するので。僕たちも、内容は今と変わらないのに動画がなかなか伸びない時期がありました。やはり動画は見せ方で変わるんです。YouTubeでサムネイルが持つ重要度はほかのSNSとは違うと感じるので、サムネイルも常に必死で作っていますね。

――かけさんにとっての「見られやすいサムネイル」とは?

かけ:ちゃんと“化学反応”が起きているサムネイルだと思います。たとえば「20代男性がマリオカートをしてみた」というサムネイルは普通ですよね。でもサムネイルのなかに80代に見えるおばあちゃんがいて「80代のおばあちゃんがマリオカートをしてみた」だったら興味を惹かれませんか? 「映っている人物」と「テロップ」に裏切りがあるなど、掛け合わせた要素に化学反応が起きている状態をきちんとサムネイルのなかに入れるよう心がけています。

 あとは、初めて見た人にも分かるような属性も盛り込んでいます。例としては「アメリカ育ち」、「日本育ち」みたいなパッと見で要素を入れる。どういう属性の人がどんなことをするのか理解できるようなロジックを入れることを意識しています。

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