PS5が遠隔でプレイできる『Project Q』を発売前に先行体験! まさかの“第三の新製品”お披露目も

『Project Q』の正式名称と先行体験レポ

 5月にソニー・インタラクティブエンタテインメントが開催した『PlayStation Showcase』、そこで新デバイス『Project Q』がお披露目された。『PlayStation 5(以下、PS5)』のゲームが遠隔でプレイ可能となる、携帯型のプレイ端末だ。くわえて、PlayStationブランド初となる公式ワイヤレスイヤホンの発表もなされた。

 リアルサウンドテック編集部は、発売に先駆けて新製品に触れる体験会への招待を受けたのだが、なんとすでに発表されていた2つの新製品にくわえて、シレッと“もうひとつの新製品”もお披露目されるというサプライズに遭遇した。今回はそれらの3製品を先行で触らせてもらったので、そのインプレッションをお届けする。

『PlayStation Portal リモートプレーヤー』(『Project Q』)

 まず初めに、『Project Q』として発表された新デバイス、『PlayStation Portal リモートプレーヤー』を触らせてもらうことに。今回、製品の説明を担当してくれたSIE グローバル商品企画部部長・若井宏美氏いわく、「『PS5』の体験を忠実に再現する」というコンセプトを掲げているという。新しい驚きというよりも、いつものプレイ体験をそのまま楽しめることを目指したようだ。

 本体はかなりすっきりとした見た目で、意外と重量も軽い。本体上部には電源ボタン、後述する「PlayStation Link」ボタン、音量調整ボタンが配置されており、60Hz駆動の8インチ液晶。小型のモニターに『DualSense ワイヤレスコントローラー』をそのまま取り付けたような形になっている。バッテリーの持ち時間は約4時間ほどとのこと。画面の裏側にはUSB Type-Cの充電ポートと、3.5mmのオーディオジャックを搭載。充電しながらのプレイも可能なので、長時間ゲームで遊ぶ際は電源を確保しておくとよさそうだ。

 コントローラー部分についても、『DualSense ワイヤレスコントローラー』のハプティックフィードバックやアダプティブトリガーの機構がそのまま使われていたり、モーションセンサーにもきちんと対応していたりと、プレイフィールに大きな違いは感じられない。変更されている部分でいえば、タッチパッド部が液晶に統合され、画面をタッチすると表示されるUIで操作できる仕組みとなっていることと、スティック部分の形状が変更されており、若干コンパクトになっていることだろうか。コンセプトとあわせて考えても、良い意味で「『PS5』そのままのプレイ感」だ。

 ラグや遅延については、今回の体験でそこまで大きく感じることはなく、言われて「たしかにちょっと遅い……かな?」と思う程度。たとえばこれが格闘ゲームやFPSをプレイするとなれば、気になるかもしれないが、RPGやアドベンチャーゲームをプレイする分にはほぼ問題にならないレベルだ。なお、リモートプレイにあたっては自宅のLAN環境を利用してのプレイを推奨しているが、技術的には屋外に持ち出してプレイも可能とのこと。ただし、その際はある程度安定したネットワーク環境が必要になるので、あまり激しいアクションゲームなどには向いていなさそうだ。

 気になるお値段は29,980円(税込)。年内の発売を目指し、近日中にプレオーダーを開始するとのことなので、気になる方はぜひ申し込んでみてほしい。

『PULSE Explore ワイヤレスイヤホン』

 続いて体験したのは、PlayStationブランド初となるワイヤレスイヤホン『PULSE Explore』だ。本体、充電ケース共に『PS5』同様のカラーリングがされたデザインが目を引く。

 『PS5』および『PlayStation Portal リモートプレーヤー』との接続には、今回新たに導入される「PlayStation Link」という技術を利用しており、双方向16ビット、48キロヘルツのロスレス、低遅延のオーディオを実現しているとのことだ。『PlayStation Portal リモートプレーヤー』とはそのまま接続が可能だが、『PS5』との接続時には専用のUSBアダプターを経由する。

電源ボタンの隣にあるのが「PlayStation Link」のボタン。
『PS5』やPCとの接続時に利用するアダプター。

 実際に装着してみたところ、しっかり耳にフィットしてくれるし、それでいて重さを感じることもない軽やかなつけ心地。フィット感に関しては個人差もあるが、4種類(S、M、L、XL)の付属イヤーピースを自身の耳の形状にあわせて交換することである程度は対応できそうだ。密閉性に関しては、周囲の音はしっかりと聴こえるが、没入感を阻害するほどではない丁度いいバランスになっている。

 それから、こちらはBluetooth接続にも対応しているので、PCやスマートフォンなどとも接続が可能。マイクにはAIノイズキャンセリング機能を搭載しており、周囲の雑音などをカットしてくれる。今回の体験会では、ポテトチップスの袋を扱う際のガサガサ音でデモを披露してくれたのだが、しっかりキャンセリングされていた。バッテリー持ちについては、約4時間ほど。ケースで最大2回分の充電が可能となっているので、ゲーム用イヤホンとして使う分には困らなさそうだ。

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