稀少なヘラクレスオオカブトの飼育過程を発信 元芸人が運営する「クワカブの部屋」が話題に

 子どもに大人気のクワガタやカブトムシをこよなく愛し、自身で飼育している様子を発信している人気YouTuberがいることをご存じだろうか? チャンネル名は「クワカブの部屋」で、登録者数は12.5万人を誇る。(2023年8月10日時点)

世界最大!蛹!そして羽化した「ヘラクレスオオカブト」を掘り出していく

 「クワカブの部屋」は、クワガタとカブトムシが大好きな三森大輔が、飼育や購入などの様子を投稿しているYouTubeチャンネル。三森は元々、スタンダップコーギー(マセキ芸能社)というコンビで、お笑い芸人として活動していた。2023年6月28日にコンビは解散。三森は芸人を引退し、現在はYouTubeチャンネルを中心に活動している。

 三森は、クワガタとカブトムシの飼育にかなり力を入れており、「自宅の1部屋」「戸建ての2階部分」「共同で借りている賃貸の1部屋」の3つを飼育環境として確保している。温度管理にも細心の注意を払っており、徹底的な管下で飼育されている貴重なクワガタやカブトムシを見ることができる。また、飼育のほかにも昆虫ショップやブリーダーの家に訪問する様子も、動画で投稿している。

 当チャンネル内で再生回数の多い動画「世界最大!蛹!そして羽化した「ヘラクレスオオカブト」を掘り出していく」(2019年9月公開)の動画を見ると、当チャンネルが人気の理由がわかる。本動画は、幼虫から育ててサナギになったヘラクレスオオカブトを、人工蛹室(サナギになったカブトムシが過ごす部屋)に移動させるという内容だ。自身を“ただの素人”と称しているが、視聴者から見れば豊富な知識と経験を持っているように見え、手慣れたようすで作業を進めている。なかなか見られないヘラクレスオオカブトのサナギの様子に、視聴者も「すごい光景!」「こういうのが見れる時代になってうれしい」といった好意的な感想が目立った。こうした稀少性もあり、チャンネル登録者数12.5万人という人気を誇っているのだろう。

 また、元芸人である三森のトーク力の高さも、動画をさらに面白くしている。特に、カメラマンとのテンポのよい掛け合いは笑いを誘う内容で、最後まで飽きずに見られる。たとえば、人工蛹室を出現させるくだりで三森がサングラスなど、まったく違うものを出現させるというボケに対し、「なんで出してんの!」などツッコミをしている様子も見られた。このようなちょっとした笑いのくだりが混ざり合っているからこそ、昆虫に詳しくない視聴者も動画を楽しむことができる。元芸人というポテンシャルをそのままに、自分の好きなことを掛け合わせてYouTube活動をしている「クワカブの部屋」。今後も、子ども心を忘れずに、“好き”を追いかけた動画を届けてくれるに違いない。

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