人間不在の巨大ロボットアームによるパフォーマンス作品も 渋谷CCBTでMPLUSPLUSの展覧会『Embodiment++』が開催決定

 東京・渋谷でアート、テクノロジー、デザインをテーマにした様々なプログラムを開催する「CCBT(シビック・クリエイティブ・ベース東京)」は、9月16日から11月19日まで音・映像・光によるステージ演出で活躍するクリエイティブ集団「MPLUSPLUS(エムプラスプラス)」による展覧会『Embodiment++(エンボディメント・プラスプラス)』を開催する。

 MPLUSPLUSは、これまでに大規模なステージパフォーマンスのLEDを用いた演出や『アメリカズ・ゴット・タレント』でのパフォーマンスにも参加し、代表の藤本実は「光の振付師」として東京2020パラリンピック開会式に参加したことでも知られている。

 本プログラムでは、MPLUSPLUSが新たに挑戦する、人間を超えるロボットによるパフォーマンス作品を披露する。その内容は、3つのロボットアームがなす、人間不在のパフォーマンスだ。パフォーマンス専用ロボット3種で構成された人間不在のパフォーマンス/インスタレーション作品で、「動き」「音」「光」の3つの要素の制御システムを研究・開発してきた藤本実氏が手がけた巨大なロボットアームが登場する。

 アームのひとつは、1秒間に最大5回転の超高速でパフォーマンス。さらに、天吊りアームには、LED光が付けられており、暗転された空間で来場者は光の動きのみを知覚する。人間の動きを模したシステムを有し、かつ人間よりも高速・高解像度の動きを実現するロボットが放つ光によって、まったく新しいパフォーマンス作品を体験できる。AIをはじめとする「テクノロジーによる知性」に注目が集まる昨今、本作では、テクノロジーによる「身体性」を改めてテーマとしており、鑑賞者の感覚とテクノロジーをつなぐインターメディアによる表現は、テクノロジーと人間の感覚が溶け合うことで生まれる新しい「身体性」を提示する。

 さらに、これまで開発してきたプロダクト約10種類を初めて総合的に紹介。「アート&テクノロジー」による新しい鑑賞体験を提供するとともに、デバイスやシステム等にあるテクノロジーと表現との関係性を体験することが可能だ。また、会期中には、「テクノロジーによる身体の拡張」を、研究者やアーティストとともに考えるトークも開催するという。

 ■MPLUSPLUS『Embodiment++』開催概要
会期:9月16日〜11月19日
※月曜休館(祝日の場合は開館、翌平日休館)
入場料:無料
会場:シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
公式WEBサイト:https://ccbt.rekibun.or.jp/events/mplusplus-embodiment

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