元メジャーリーガー・バウアーがネットでおもしろコンテンツ化  本家そっくりの動画も登場するお祭り騒ぎに

 いま、プロ野球界は横浜DeNAベイスターズのトレバー・バウアーの話題で持ちきりだ。日本球界初登板となった2023年5月3日の広島戦では7回1失点の好投を見せて見事勝利投手に。しかし、それ以降は苦しいマウンドが続き、投げては毎試合ホームランを打たれるなど、一時は防御率8.40まで上昇。それでもサイヤング賞を獲得した現役バリバリのメジャーリーガーは、早々に日本球界にアジャストして6月だけで4勝をマークした。

 数字だけではなくプレー内容にも目が奪われる。7月1日の中日戦では、野手のミスによって併殺の機会を不意にしてしまったことに激怒。味方の拙守に怒りが収まらないバウアーは、2アウトまでこぎつけ、打者をピッチャーゴロに打ち取るが、ファーストに送球することなく、「お前らなんかに任せられない」と言わんばかりの猛ダッシュを見せて自らベースを踏んだ。その後もベンチに戻ったバウアーはエキサイトしていたが、勝利への執念を感じさせる姿に賞賛の声が多く寄せられた。

代名詞となりつつあるバウアーのYouTubeチャンネル

 バウアーのプレーに釘付けになる野球ファンは日に日に増えているが、やはりバウアーを語るうえで自身のYouTubeチャンネル「トレバー・バウアー」は外せない。翻訳ソフトで変換した日本語を修正することなく、そのまま音声ソフトで読み上げているため、終始聞き馴染みのない日本語が耳に飛び込んでくる。また、独特な間合いで編集されており、そのシュールさを楽しむ人は多い。

キャップ野球は見た目以上に難しかった

 ここ1か月は人気YouTuberとコラボしたり、“キャップ投げ野球”に興じたりなど、ユニークな内容の動画も増えており、いまでは100万以上の再生数を記録する動画は珍しくない。今後は動画内でよく口にしている「職業 YouTuber」が本格化するかもしれない。

ネットでのコンテンツ化が加速するバウアー

 YouTubeチャンネルが盛り上がりを見せている影響なのか、最近ではその動画の雰囲気を見事に再現した動画も誕生している。そのYouTubeチャンネルの動画では、バウアーのYouTubeチャンネルの動画内を編集して、お菓子やラーメン二郎を食べたり、『ポケモンGO』をしたりといったことを、バウアーが楽しむ様子が映し出されている。また、本家同様に不自然なナレーションが流れており、その再現度は高い。

トレバーバウアー、天下一品を食べる

 とはいえ、著作権という観点からアウトな気もするが、「このチャンネルの動画は創作で全ての権利は各々の権利者に帰属します。当チャンネルの運営者は投稿された動画に対しいかなる著作権も主張しません。フェアユースの範疇での使用に留まります」という記述があり、純粋にバウアーのファンが遊びで動画を制作していることがうかがえる。

 ただの切り抜き動画ではなく、再編集された動画が投稿されるケースは人気YouTuberでもあまり見られない。バウアーだからこそ発生した稀有な現象と言える。いまではプロ野球選手という枠を超えてコンテンツ化されているバウアー。今後はプレーやYouTubeチャンネルとは違った形で、“バウアー”を楽しむ機会が増えるかもしれない。

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