LiLiCo、性教育YouTuber ・シオリーヌら登壇 大学生と“デーティングウェルネス”について考える「Tinder Consent Cafe~Let‘s Talk Dating  Wellness~」実施

「Tinder Consent Cafe~Let‘s Talk Dating  Wellness~」実施

 マッチングアプリ『Tinder』による、学生と“デーティングウェルネス”について考える特別イベント「Tinder Consent Cafe〜Let‘s Talk Dating  Wellness〜」が開催。現役大学生を対象に「デーティングウェルネス」について考えるトークセッション、ワークショップなどが行われた。

 第1部には、Tinder Japan カントリーマネージャー チョウ・キョ氏、助産師で性教育 YouTuber のシオリーヌ氏、株式会社 TENGA ヘルスケアの福田眞央氏、株式会社ネクイノの中村葵氏が登壇し、それぞれの観点から「デートをする前に知っておくべき正しい知識」について語られた。

 チョウ氏は、「現在では、結婚した夫婦のうち、5組に1組は、出会ったきっかけがマッチングアプリであるというデータもあるほど、マッチングアプリは身近な存在となってきています」と話した上で、「しかし、日本では、性の知識に関する話をする機会が少なく、正しい知識を持たず、表層的な情報と曖昧な理解のまま、マッチングアプリを使ったり、デートに行っているメンバーも多くいます。デートにおいて重要なのは、互いに正しい知識を持ち、自らの選択によって判断し、心身ともに幸福で健全な状態でいることです。Tinderでは、これを『デーティングウェルネス」と呼び、今後この重要性が高まっていくと考えています」と本イベント開催への想いを述べた。

 続いて、シオリーヌ氏は「デーティングウェルネス」の考え方について、「マッチングアプリの利用が一般化してきたことで、相手のプロフィールを通じて出身校や職歴などのバックグラウンドやステータスを知ったり、オンライン上で初めて知り合った人と今後深い関係を築いていく事にもなりえます。今後、『デーティングウェルネス』は重要であり、私たちもそのスキルを身につける為に発信をしていかないといけないと感じています」と、発信者の立場としての想いを語りました。

 なお、1部のトークセッション中盤では、恋愛、デート、健康、ウェルネスに関するトピックを総合的にカバーする「Tinder Safe Dating Guide 日本版」を発表。そこで、「Safe Dating Guide」をふまえて、人と人とのコミュニケーションの中で、直接顔を見て話した時の印象や雰囲気、そこから感じるものの重要性についての話題となり、シオリ―ヌ氏は「テキストでのやりとりだと、その人が選んだ言葉を受け取ることができても、どんな声のトーンで、どんな表情で話しているのかが分からないので、事前にオンラインで顔を見て話すことによって、その人の人柄をより深く知ることができる」と、初対面の人と実際に会う前に気をつけておくべきポイントについても話した。

 TENGA ヘルスケアの福田氏は、性のモヤモヤにこたえるWebメディア「セイシル」の取り組みを中心に話し、先日ローンチしたばかりの、カップル間での起こりうる性的暴力、性的同意などの基準をメモリで記載している「デートDVチェッカー」について紹介。ネクイノ中村氏は性感染症の事例をもとに、性感染症の正しい知識についてわかりやすく話を展開し、自分の身体を守るためのスマルナ性感染症検査キットの取り組みについても紹介した。

 最後には、事前に募集した学生による悩みをベースにトークを展開。「巷では付き合う前にSEXしちゃいけない!とよく聞くのでしないようにしているけど、本音では相性を確かめてから付き合いたい…どうすればいいでしょうか?」という学生からの率直な質問に対して、TENGA ヘルスケアの福田氏は、「ここで重要なのは、順番や年齢ではなく、自分次第がちゃんと判断しているか。性行為をいつどこで誰とするのか、後で自分が後悔しないように正しい知識を自分で身につけたうえで、自分にとって正しい判断することが大事だと思います」とコメント。

 また、別の学生からは「相手の気分を害してしまうと思って、嫌だと思っていることに対してもイエスと言ってしまいます」と同意や意思表示の仕方についての悩みが提示された。これに対してチョウ氏は、「自分のデートは自分でコントロールしないといけないので、私の気持ちになぜ気づいてもらえないのか?察してほしいと思ってしまうのではなく、自分の気持ちはきちんと伝えたのかという点を振り返って考えてほしい」と改めて“同意のコミュニケーション”の重要性を伝えた。

 続いてワークショップとして、社会実装プロジェクト「#しかたなくない」のメンバーが企画したオリジナルプログラム「LOVE  GROWS(ラブ・グローズ)」を実施。計12名の学生が参加し、マッチングアプリや出会いを舞台に、様々なシュチュエーションにおける適切な言動について考えながら、愛や性、リレーションシップを学んだ。

 第2部からは、タレント・映画コメンテーターのLiLiCo氏が登場。シオリーヌ氏とともは「デーティングウェルネス」についてトークを展開した。LiLiCo氏は、「デートや恋愛において、恋したいという気持ちが先走りすぎて、自分の気持ちに目を向けることを忘れてしまうことや、相手に対しての想いが強ければ強いほど、NOとは言いにくい気持ちもわかります。ただ、自分がちょっと苦しいなと思った時には第三者から見て今の自分はどう見えているのか、など相談することも大切だと思います」と考えを述べる。

 「恋愛の楽しみ方や自分の守り方も含めて、これまで恋愛やデートの知識はどのように学んできたか」という質問に、「自分より何年も長く生きている方は、生きる上での知識や考えを私以上に持っているので、そういう存在の人から教わることも多かったなと思います。客観的に自分を見つめることは重要で、一度客観的に言われたことを自分の中で受け止めて、こういう事は自分にとって心地良いのか、嫌なのかを判断するということは1つの方法としていいかもしれないですね」と、自身の恋愛観や経験を振り返った。

 シオリーヌ氏は、参加者の学生や若い世代の人に向けて、「恋愛やデート、人間関係で重要なことは、自分の権利を認識することです。自分の身体、人生、交友関係のことは、自分に決める権利があることを忘れないでほしい。相手が嫌がるのではないかという不安を考えるのではなく、自分がどうしたいのかをまずは考えるようにしてほしい」と恋愛やデート、人間関係の中で意識してほしいことを伝えた。

 また、LiLiCo氏は「誰だって、スーパースターや自分の“推し”と、あわよくば付き合えたら最高ですよね!?でも、肩書きがあるから好きなのか、その人の自身のことが好きなのか、は必ず考えるようにしています」と切り出した上で、「例えば、実際に小田井さんと結婚する話が出た時、『僕は紅白に出たことないけどいいの?売れていなくても僕でいいの?』という彼自身の思い込みがあったんですが、私にとっては全く関係のないことで。その時、『そんなこと1秒も考えたことがない』とハッキリ伝えることができたので、二人の間の不安や悩みを解消することができました」と、今年結婚7年目を迎える夫の小田井涼平氏とのエピソードを共有した。

 最後に、本日のイベントを通して、LiLiCo氏は「自分のことを良く知ることは本当に大切です。『なんかいいことないかな?いい人との出会いはないかな?』って思うこともあるかもしれないけど、そういう人と出会う為には自分自身がハッピーでいることが重要です。そんなハッピーは自分の中にあるので、人を素敵だと思えるかどうかは自分次第なんです。自分の中のハッピーを探して、良いなと思う人がいたら自分から積極的に行動することをおすすめします!」、シオリ―ヌ氏は「社会には、まだ『こうあるべきだ』といういろんな基準がまだ存在します。自分の幸せを決めるのは自分しかいないし、自分が心地よい毎日を送れているのであれば素敵なことだし、人から見た時に変だと言われたとしても、第三者に私の事をジャッジする権利なんてないという考えは大切なので、自分の幸せは自分で決めるんだと意識して頂きたいなと思います」とエールを送り、締めくくった。

マッチングアプリの“身バレ防止”、気にするのは日本人だけ? 『Tinder』の安全対策に対する見解が明かされる

昨今、マッチングアプリでパートナーを探すことは珍しくなくなり、サービスを利用するユーザーは増加し続けている。一方で、ユーザーが増…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる