迷子の韓国人女性YouTuberが「東京駅で通行人に助けられた」動画が話題 日本人との損得のない交流にほっこり

 渋谷駅や新宿駅、大阪(梅田)駅などと比肩する、日本屈指のダンジョン・東京駅。都心在住者でも久しぶりに訪れると道に迷い、方向音痴にとっては地獄のようなこの迷宮に、韓国人女性が挑んだYouTube動画が、急上昇ランキングにランクインした。

【ここまでしてくれるの?】東京駅で韓国人が絶望しかけた、その時.......

 日本有数のダンジョン駅に足を踏み入れたのは、流暢な日本語を操る韓国人女性YouTuberのしおん。茶道と生け花の資格を持つ母の影響もあって幼少期より日本文化に親しみ、今年で来日7年目を迎える。YouTubeでは主に趣味である「ガンプラ」に関連した動画をはじめ、日本の街を散策したり、下町の飲食店でひとり飲みをしたりする動画が人気を博し、チャンネル登録者は5.39万人を数える(2023年6月1日時点)。

 2023年5月29日に公開した「【ここまでしてくれるの?】東京駅で韓国人が絶望しかけた、その時.......」と題した動画でしおんは、駅弁を食べてみたいと考え、東京駅へとやってきた。しかし「複雑すぎて……」と、その難解な構造に戸惑いを隠せない。駅員からの「八重洲中央口方面に行けばいい」というアドバイスに従い、駅構内の地図を片手に向かうも、お目当ての駅弁屋は見つからず。そこでインフォメーションセンターで再度確認後しばらく探し回ったのだが、やはり、それらしきお店を発見できなかった。しおんは「疲れた」とため息をつき、「以前、『駅、難しい』と言ったら、みなさん『日本人でも難しいよ』と言ってたから。私が方向音痴というのもあるけど、東京駅は韓国とレベルが違う(笑)」と苦笑いを浮かべた。

 小休止を挟んだ後、「よし勇気をもって聞いてみよう」と意を決して、通行人に質問。関西から出張で来たというその人は、親切にも一緒に探してくれて、結果、しおんは駅弁屋を見つけることができた。食べたかった牛丼弁当「牛肉ど真ん中」は売り切れていたものの、たまたま見つけた「まさかいくらなんでも寿司」を「おやじギャグが好きな私にピッタリなお弁当じゃないか」として購入。「“まさかいくらなんでも”1時間も迷うなんて、思いもしなかったな」と巧いことを言いつつ、「そんな中、親切な方が助けてくださって本当に良かった。目的地の近くまで来てくださって感謝しかありません」とお礼を口にした。

 本動画のコメント欄には「ほんとに東京駅はわからないですよね」「地方在住なので東京駅に行ったらしおんさんと同じように迷子になる自信があります」「たしかに日本人の私でも複雑でわからない」など迷宮・東京駅の複雑さに共感を示す声のほか、「なんて優しい世界の動画!」「人の優しさってほんとに素晴らしいものですよね」といった声も。

 日本人にとって見慣れた場所でも、外国人にとっては全くの異文化。その異文化を新鮮な驚きを持って体験する外国人と、ふとしたきっかけで生じるその場にいる日本人との損得のない交流は、視聴する我々日本人をホッコリした気持ちにさせてくれる。

 そんな、日本人にとって当たり前の場所で遭遇するハプニングや、道を尋ねることにより生じる親切な日本人とのコミュニケーションというイベントを高確率で発生させられるため、こうした外国人によるダンジョン駅を彷徨う動画は面白い。ということで、しおんにはぜひ、新宿駅や梅田駅にもトライしてもらいたい。

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