5月12日、任天堂はアクションアドベンチャー作品『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』（以下、ティアーズ オブ ザ キングダム）を発売する。

　『ティアーズ オブ ザ キングダム』は、実に37年の歴史を誇る「ゼルダの歴史」（以下、ゼルダ）シリーズ最新ナンバリングとして生を受けたNintendo Switch用ソフトだ。

　本作は全世界で約3000万本を売り上げた『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』（以下、BoW）、ならびに『BoW』の前日譚を描いた『ゼルダ無双 厄災の黙示録』（以下、厄災の黙示録）の正式な続編ということもあり、公式トレーラーの発表から現在にいたるまで、世界中のファンが発売を待ち望んできたと言っても過言ではない。

　今回は「ゼルダ」シリーズ待望の新作『ティアーズ オブ ザ キングダム』の発売に際し、事前に押さえておきたい新アクションや見どころについておさらいする。

※本文中に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』『ゼルダ無双 厄災の黙示録』のネタバレ記述を含む。あらかじめご留意いただきたい。

ハイラル全土で天変地異が発生 リンクとゼルダに訪れる「別れ」

　上述の通り、『ティアーズ オブ ザ キングダム』は『BoW』と『厄災の黙示録』から続いているため、しっかりとストーリーを楽しみたいならこの二作を事前にプレイしている状況が好ましい。とはいえ、未プレイであっても主だったプレイフィールに大きな差異は生じないので安心してほしい。もしこれまでの出来事が気になるなら、任天堂によるストーリー解説動画をチェックしておくと吉。『厄災の黙示録』と『BoW』で描かれた世界の行く末が約6分30秒ほどでチェックできる。

　『厄災の黙示録』にて復活した厄災ガノンは、数多の人命と共にハイラル王国を壊滅させた。続く『BoW』では100年の眠りから目覚めたリンクが各地を奔走し、かつてのパートナーであるゼルダ姫と力を合わせて厄災ガノンの“完全な封印”に成功。長きにわたって脅威にさらされたハイラルに平穏を取り戻した。

　『ティアーズ オブ ザ キングダム』は封印したはずの厄災ガノンが再び胎動、不穏な瘴気と共にハイラル城が空へ押し上げられるなど、ハイラル全土で天変地異が生じる光景から幕を開ける。事態を察知したリンクとゼルダは異変の究明に乗り出したものの、厄災ガノンの元凶と思われるガノンドロフと遭遇。その影響によって二人は離れ離れになり、リンクは自身の右腕とマスターソードの力を失ってしまう。それでも再び立ち上がり、窮地に立たされたハイラルを救うためリンクが冒険に出発する……というのが本作の導入部分だ。

　前作と世界観を共有する続編なので、『ティアーズ オブ ザ キングダム』はこれまでと同じくハイラルの地が舞台として用意されている。しかし様相は大きく異なり、本作は空中に佇む「空島」を巡りつつ、ハイラルに生じた諸問題の究明に乗り出すことになる。『BoW』で見られたオープンワールド形式に基づきながらも、新たに“縦の概念”が加わったことで、リンクの行動範囲はさらに広がった。