若者の“盛り”の意識はミリ単位に? 流行中の「ナチュラル盛り」から考える

若者の“盛り”の意識はミリ単位に

 最近、若者の間で「ナチュラルメイク」が流行しているのをご存じだろうか。

 ナチュラルメイクのひとつとしてSNS上では“白湯メイク”(白湯のように透明感のある薄めのメイク)がバズっているが、最近の流行メイクの共通点としてあげられるのは「透明感」や「自然な血色感」を重視しているという点である。

 これまでは“地雷メイク”と呼ばれる、赤系のアイシャドウで目元を囲み血色感のない陶器肌に仕上げるメイク術が流行するなど、目元を盛ることを重視している印象だった。だが、最近の流行メイクでは “ナチュラルに盛る”ことが基本になりつつあるのだ。

 今回はそんな若者の「盛り」の変化について考えていく。

TikTokのフィルターから流行のメイクは生まれる?

 いま、TikTokで“ベルメイク”と呼ばれるエフェクトで加工した動画の投稿数は360万人に及んでいる(4月22日時点)。

 ベルメイクはTikTokで流行しているエフェクトのことで、自然な涙袋と、オレンジ系のチークが顔に反映される。これは自然に涙袋をぷっくりとさせ、目元はベージュなど薄めのアイシャドウで仕上げる“白湯メイク”とかなり近いエフェクトになる。

 これまでバズってきたエフェクトは、不自然なくらいに目元が大きくなるものなどが多い印象だった。だが、最近流行のエフェクトはベルメイクのように、アイシャドウよりもまつ毛やチーク、自然な涙袋を意識したものが多く、一見実際の顔と区別ができないようなミリ単位の加工が反映されるのだ。

@rhodon41 やっほー(˶'ᵕ'˶ )‪︎ #ベルメイク ♬ オリジナル楽曲 - ローカルカンピオーネ🗾👑

 美容系YouTuberの鹿の間やななこなど、ベルメイクを試した人のコメント欄では「こんな自然に盛れるメイクがしたい」などの意見が多数みられた。

 そもそも、自然に盛ることができる“白湯メイク”は、上述したような昨今の「自然に盛れるメイクがしたい」というニーズにうまくハマり、インフルエンサーたちが白湯メイクの実践動画を投稿するなどして広がっていき、ナチュラルメイクを意識する人が増えたように感じる。

 ベルメイクがナチュラルメイクの火付け役になっているとすれば、流行の最先端はインフルエンサーや女子高校生からではなく、加工技術そのものから生まれることもあるのかもしれない。これからはメイク方法をSNSのエフェクトから学ぶ若者も増える可能性がある。

メイクのポイントが目元から肌へ 若者の「加工」に対する意識の変化

 白湯メイクなどのナチュラルメイクにおいて、基本になるのは透明感である。そのため、目元よりもベースメイクに時間をかけることで、元から肌に透明感があるように演出をすることがポイントになってくる。

 しかし、肌に透明感を出すためにベースメイクで毛穴やくすみをカバーしつつ自然を演出するメイク法は、素肌感とカバー力の双方が求められるため、ポイントメイクよりは少し難しいのだ。

 だからこそ、メイクだけではカバーしきれないところを簡単に修正し、自然なツヤ肌を手に入れることができるベルメイクのような美肌フィルターや美白加工などを加える。「どれだけ自然に盛ることができるか」が昨今のメイクのトレンドとなっており、ナチュラルメイクの完成系は加工でつくられているのだ。

Google Playより

 ここでひとつ、“自然な盛り”が叶う顔加工アプリを紹介しよう。230以上の国と地域で8億以上のダウンロード数を記録している、盛れる自撮りアプリ「Beauty Plus」(以下、ビュープラ)だ。

 本アプリのカメラで写真を撮影すると、自動的に小顔や美肌加工が加えられた、不自然過ぎない盛れ感を実現できる写真が誰でも簡単に撮れる。

 また、ビュープラの編集には「肌磨き」や「肌トーン」などのレタッチ機能があり、ノーマルカメラで撮影した顔写真に補正や加工を行うことで、自然な透明感や血色感を加えることができる。気になる箇所をピンポイントかつかなり細かく加工や修正が可能なため、“ミリ単位”の調整が行える。これまでは「目を大きく」「肌をきれいに」といったようなざっくりとした加工しか施せなかったが、目ひとつとっても、角度や両目の離れ具合、明るさなど様々な“自然な盛り”方ができるのだ。

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