好評のあまり売り切れも 『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』がここまで待望されていた理由

結論:2000年代の子どもたちを楽しませ、励ましもした不朽の名作

 奇しくも、2000年代のゲーム業界は、1995年前後を頂点にした国産ビデオゲームの市場規模が、少しずつ目減りをし始め、楽観視できなくなっていた時代。一方、日本社会をとっても、バブル崩壊を皮切りに日本の経済大国という神話が徐々に崩れ始め、子どもたちが幼いながら安易な希望を抱けなくなっていた時代でもある。

 そうした暗雲が立ち込める時代において、いかに子どもたちを笑わせ、泣かせるかを真摯に考えられた『ロックマンエグゼ』は、当時以上の不安や焦燥に満ちた現代を生きる我々や、その子どもたちが改めて遊ぶべき名作といえるのではないだろうか。

 そして願わくば、『エグゼ』に続いてニンテンドーDSにて展開された『流星のロックマン』、こちらの復刻もまた期待したい。『エグゼ』とはまた全く別の作品なのだが、特に3作目のゲームデザインとストーリーは極めて素晴らしく、いずれ『流星のロックマン アドバンスドコレクション』も発売していただきたいものである。

〈参考:https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/entertainment/entry/2020/021072.html

※記事初出時、一部表現に誤りがございました。訂正してお詫びいたします。

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