「撮れ高のためにカメラは向けない」猫との暮らしを発信するYouTuberが語る“発信の美学”

猫の日常を発信するYouTuberの美学

撮れ高より猫たちのありのままの姿を届けたい

――つなちゃんとまよちゃんの生活をYouTubeで発信しようと思ったきっかけは何ですか?

つなまよ:正直なところ、最初は暇つぶしでした。YouTubeとほぼ同じ時期にTikTokにも登録して動画を投稿していたのですが、そちらがありがたいことに多くの方に見ていただけるようになって。じゃあ、YouTubeも力を入れてやってみようかなと思いました。

――飼い主さんが動画づくりで大切にされているポイントは何ですか?

つなまよ:猫たちが自然体で過ごしている様子を発信することです。多少ならいいんですけど、動画のために何かをさせることは極力しないようにしています。留守番している様子の隠し撮り以外は、撮れ高のためにカメラを長回しすることもないですね。

 猫たちが何かをし始めてから撮影しているので、動画の長さは4〜5分と短めのものが多いんです。長くても8分くらいかな。たとえば、朝起きたらつながいつもより甘えてきて、かわいいな、じゃあこれを動画にしよう、という感じで撮っています。

――猫たちのありのままの生活を切り取って動画にされているのですね。

つなまよ:猫たちにはなるべく自然体で過ごして欲しいので、こう動いて欲しい、といった誘導は基本的にしません。動画の反応が良くなくても、それはそれでいいと受け止めています。

自身の声を入れ始めたのは視聴者のリクエストから

――つなとまよの親ばか日記といえば、猫ちゃんのかわいさはもちろん、飼い主さんの笑い声が特徴的で人気ですよね。

つなまよ:いやー、ちょっと照れくさいですね(笑)。自分の声はあんまり好きじゃなくて、もっと低くて渋い声に生まれたかったです。

――YouTubeチャンネル初期の動画には飼い主さんの声が入っていませんね。途中から声を入れるようにした理由は何ですか?

つなまよ:視聴者の方からのリクエストです。もともとTikTokに投稿している動画では声を出していたんですよ。TikTokのフォロワーがYouTubeも見てくれるようになり、YouTubeでも声を出して欲しい!と言われたので。

 あとは、声を出す方が動画を投稿するときにめちゃくちゃ楽なんですよ。撮影も編集も1人でやっているので、音声の代わりにテロップをつける手間が省けて続けやすかったです。毎日投稿している分、どこかで手を抜かないと続けられないですね。

 チャンネル開設2周年を迎える2023年4月から、毎日投稿はやめることにしました。保護猫活動が忙しくなってきているので、週に1度は投稿を休みます。その代わりという訳ではないですが、移動中など音が出せない環境でも動画を楽しんでもらいたいのでテロップをつけることしました。これからも無理のないように投稿を続けていきたいです。

――視聴者を大切にされているんですね。動画のコメントにもこまめにハートマークをつけていらっしゃいますが、コメントはよく読みますか?

つなまよ:いただいたコメントは全て読んでいます。やっぱり、みなさんにうちの猫たちをかわいいと褒めてもらえるのは1番うれしいですね。

――印象に残っているコメントはありますか?

つなまよ:猫の飼い方についてのコメントですね。こうした方がいいですよ、というやわらかい言い方がほとんどですが、中には強い言葉で意見を言う方もいらっしゃいますね。

 ただ、猫の飼い方の正解はひとつじゃないと思っています。猫の性格や健康状態によって接し方は変わりますし、10匹いたら10匹それぞれに合った育て方があるはず。動画がいろいろな人に見られていることは忘れないようにしています。

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