オリジナルアニメ動画の裏話が好評! たすくこまを例に考える“サブチャンネルの活用法”

 2月4週目、たすくこまのオリジナルアニメ動画が急上昇にランクイン。アニメ動画とともにサブチャンネルで投稿されている裏話も好評なたすくこまのYouTube運営方法から、サブチャンネルの活用方法について考えてみたい。

 たすくこまは、オリジナルのアニメを中心に動画を投稿しているYouTuber。主人公の男性「たかちゃん」が毎回クセの強い人物と出会い、ツッコミを入れまくる動画が人気で、たかちゃんが「ドゥフ」と笑うことから「ドゥフアニメ」と名付けられ、親しまれている。ユニークな設定とエピソードはSNSでも話題になり、チャンネル登録者数は154万人を突破。たびたびYouTubeの急上昇にランクインしている(3月1日時点)。

 2月に人気を集めたのは、「【アニメ】怪しい団体が運営する病院に行っちゃったやつwwwwwwwwwwwwww」と題した動画。この動画はたかちゃんが体調を崩し、診察を受けるために訪れた病院の医師と看護師が、病院から椅子をなくす活動をしているという設定だ。医師と看護師は「病は気から」論を振りかざし、「病気はメンタルの問題」「座ると余計具合が悪くなる」と主張。たかちゃんには「今日から毎日サッカーをしなさい」「気持ちさえ強くなれば君は無敵だ」などと述べ、そのヤバさにたかちゃんが最後に「ドゥフ」と笑うという内容だ

【新ドゥフラジオ】#17 「病は気から!!怪しい病院…裏話」

 今回の動画のテーマがなぜ病院だったのか。たすくこまはサブチャンネルで投稿している動画で、その理由について「1回病院ネタにしようかなと考えたら、病院ネタしか思い浮かばなくなって」と暴露。登壇の仕事を控え、その準備をしなければならないため、内容を考えるための十分な時間がなかったというのだ。さらにはたかちゃんお決まりの「ドゥフ」を入れ忘れていたことを収録ギリギリまで気づかず、修正した話などが明かされており、たすくこまのバタバタした様子が伝わってくるエピソードが繰り広げられている。しかしながら、アニメ動画を見た視聴者からは病院シリーズが面白いというコメントが多数寄せられ、急上昇にランクインするほど好評。たすくこまのバタバタ劇は一切感じられない結果になった。

 実はたすくこまチャンネルの視聴者のなかでは、メインチャンネルで投稿されるアニメとともに、アニメ動画とあわせて毎回サブチャンネルで投稿される制作裏話も人気を集めている。多くのYouTuberがサブチャンネルに載せている動画は、メインチャンネルに比べラフな企画や、メインチャンネルの動画で使用しなかったシーンなど。そもそもたすくこまのようにサブチャンネルで毎回裏話を披露する動画を制作しているYouTuberは珍しい。

 とくにYouTuberがどのようにネタを考え、動画を作っているのか気になる視聴者も多いだろうが、たすくこまはまさに視聴者が気になるテーマの選定理由やオチの付け方といった裏話を披露。たすくこまのアニメは1.2倍速で作られているという特徴があるのだが、なぜ倍速で作っているのかに言及したのかや、絵のなかでどのように伏線を描いているかなど、興味深い話が揃っている。

 たすくこまの動画を振り返ると、メインチャンネルで投稿されるアニメとサブチャンネルであがる制作裏話の両方の動画を視聴することで、より視聴者のアニメ動画に対する満足度が上がっているように感じられる。実際、視聴者からは「裏話が聞けるのは楽しい」といったコメントが寄せられており、メインチャンネルとサブチャンネルの間に相乗効果があることが読み取れる。たすくこまのYouTube運営方法は、サブチャンネルの運用次第でメインチャンネルのパワーを強められるのかもしれない、という可能性を感じさせるものだった。

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