「Z世代が注目する次にくるSNS」なぜ5位に『mixi』ランクイン? Twitterの次の“居場所”として注目集まる
人気キーボードアプリ「Simeji」がアプリ内で実施したアンケートの結果を発信する「Simejiランキング」の中の「トレンド寸前!次世代SNS TOP10」で「mixi」が第5位にランクインした。「mixi」は2004年に誕生した趣味で繋がるコミュニティサイト。いわばソーシャルメディアの先駆けのような存在であった。2004年ごろにガラケーを有したかつての若者たちは、いまのZ世代がTwitterやInstagramを使うようにmixiを使っていた。そのmixiがなぜ、いまになってZ世代からの注目を集めているのだろうか。その秘密を紐解いていきたい。
(参考:PR TIMES 【Simejiランキング】Z世代が選ぶ!!「トレンド寸前!次世代SNS TOP10」)
足跡機能による初めての「SNS疲れ」
実は筆者自身もmixi世代。「前略プロフィール」を書いて「リアタイ」を更新する高校時代を過ごしていたが、ちょうど大学に入学するというタイミングでmixiが爆発的に流行した。同級生や先輩などとマイミク(mixi内でのフレンド)になり、そこで交流したことがきっかけで大学での新生活にスムーズに溶け込めたという経験も。当時のmixiは確信的で、非常に熱中できるサービスであった。
mixiの主要な使い方は今も昔もそう変わらず、Twitterのように短い文字数の内容を投稿する「つぶやき」機能、ブログのような「日記」機能、Instagramのような「フォト」機能が主なコンテンツとなる。さらに当時は、多くの物議を醸した「足跡」機能もあった(2011年に廃止後、現在は復活)。現代のように様々なプラットフォームにアカウントを持つのではなく、当時はmixi一つで友人のつぶやきから最新の写真、はては長文の日記まで、見ることができたのだ。また、サービス開始時のmixiは完全招待制だったため、仲の良い友人と共にスタートする人がほとんど。匿名ではなく、すでに気心知れた友人と一緒にSNSに参加することで、リアルと地続きでmixiを楽しんでいた。
一方で、多くの人がはじめての「SNS疲れ」を経験したのも、このmixiである。mixiには前述の足跡機能があったため、誰かが自分のプロフィールページを訪れるとそれがマイページに通知されてしまう。さらにはつぶやきや日記へのコメント返しなど、誰からともなく始まった「マナー」によって疲弊してしまう人も。だが、この足跡機能があったからこそ、mixiが何よりも楽しくて人々を惹きつけていたというのも事実なのだ。意中の人からの足跡に一喜一憂したり、こちらはなんとも思っていない人が繰り返し足跡をつけていることに気づいてしまったり……これまで肌感でしか知り得なかった「人間関係」をログのように可視化させてしまっていた。まだSNSがほとんどなかった、あの当時の私たちには非常に刺激的な機能でもあったのだ。