YouTuberが結婚でグループ卒業を発表 結婚・引退はYouTubeにおける“本当のゴール”か?

 今月8日、おこさまぷれ~と。・のぴがYouTubeに投稿した動画で結婚と卒業を発表した。これまで活動休止や引退してきたYouTuberの中でも、言及していないだけで結婚を理由に新たな道にすすむ選択をしてきた人は多いはず。そこで今回は、YouTuberの結婚と卒業・引退について考えてみたい。

結婚と卒業のご報告

 おこさまぷれ~と。(通称:おこぷれ)は、2017年12月にグループを結成。以降、YouTubeで毎日投稿を続けている元祖YouTuberアイドルだ。メンバーの卒業や新加入を繰り返しながら、現在はリーダー・のぴを筆頭に、ちゃき、りあら、かすみん、ごりか、ひめかのんの6人で活動。チャンネル登録者は48.6万人に達している(1月15日時点)。

 のぴは今回の動画で、「3月をもちまして、おこさまぷれ~と。を卒業させていただきます」と発表すると、直後に「ついでに結婚します」と衝撃発言。入籍時期は未定だが、年内を考えているという。気になるお相手は「一般の方」のため年齢など詳細は伏せられているが、メンバーのちゃきの紹介で3年前に出会い、「私が出会ってきた人類の中で1番と言っていいほど優しい」「仕事にも理解がある」と説明している。

 卒業は「1年前からなんとなく考えていた」と話すのぴだが、さまざまな変化があり、決意が固まったのは半年前と明かしている。メンバーのかすみんはのぴの卒業について、最初は「受け入れられなかった」と告白。期間があったことで気持ちの整理がつき、今回の動画は笑顔で撮影できたというが、そこには葛藤があったことが読み取れる。

 なお、のぴは3月5日に大宮ソニックシティで開催されるおこぷれ史上過去最大規模のライブがラストライブになるが、そのほかソロイベントが開催されるほか、のぴがプロデュースするライブも開催予定とのこと。目標であるチャンネル登録者数50万人も「まだ諦めていない」と述べているのぴ。残りの2か月半については、「みんなに残せるものは残したい」「リーダーとしてできることは精一杯やらせてもらおうかなと思っております」と話している。

 昨年11月には、チャンネル登録者数174万人の人気コンビYouTuberなはおでんがん・はなおが、裏方メンバーのみさみさとの結婚を発表。12月にはなおと相方のでんがんが、今年3月にはなおでんがんを解散することを発表し、大きな話題となった。理系大学出身という学歴を活かした「文系でも楽しめる理系動画」で人気を集めてきたふたりだが、解散理由についてははなおが「そろそろ、それぞれの道に羽ばたく時がきた」「やりきった」と述べており、結婚が理由とはしていない。

【遂に集結】はなおでんがんが初めて夫婦で揃いました!!!

 しかし相方・でんがんとでんがんの妻で運営する夫婦チャンネルで、でんがん夫妻とはなお夫妻が初めて揃った際には、はなおが「YouTubeの本当のゴール、ここ説」と感慨深げに話す場面が。解散を発表した動画の「やりきった」という発言は、いまとなっては結婚し、ひとりの男性として家庭を持つという人生の節目を迎えたことが関係していたとも捉えられる。さらに理系YouTuberとしての企画がひと段落し、裏方などチーム全員の給与をコンスタントに稼ぎ続ける難しさもあったのかもしれない。

 世界中で閲覧できるYouTubeは、これまでふつうの生活を送っていた一般人が、一気に注目を集められる可能性をもつプラットフォームだ。その一方で、一度人気を獲得した動画クリエイターが結婚するとなると、自分自身のみならずパートナーへの誹謗中傷や、パートナーが一般人だった場合は身バレのリスクがある。それだけでなく、つい先日も大きな関心を集めた収益低下など、経済的な不安定さも結婚生活においては問題のひとつになる。動画クリエイターたちにとってYouTube活動と結婚生活は両立が難しく、実際は公表をしていないだけで、結婚を機に卒業や活動休止、引退を選ぶ者はこれまでも多数いたのかもしれない。

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