「仕事と家を同時に失った」自給自足生活を送る貧困女子YouTuber・りんの田舎暮らしが語る“過去”と”北海道に対する恩”

ショート動画が収益化しても現状と変わらないスタイルで

──YouTubeショートは、2023年から収益化が始まります。収益が増えたら、「貧困女子」というコンセプトを変更して発信することも考えているのでしょうか?

りん:YouTubeショートが収益化するといっても、現状とそこまで変わらないのではないか、と思っています。いまよりは多少収入が増えるとは思うのですが、長尺動画と同じくらいの収益が入ってくるとは思っていないし、現状収益は楽曲の使用料にかなりの割合を充てているので、そこまで私自身の収入にはなっていないんです。それでも今よりも少し収益がいただけるのであれば、北海道のためになるような活動に還元する予定です。

──チャンネルを開設して2年が経ちましたが、動画のコメントではどのような反応がありますか?

りん:コメントはすべて拝見しているのですが、「会社で嫌なことがあったけど、動画を見て忘れられました」というコメントや、「北海道は遠くて行けないけど、動画で見ることができて嬉しい」というコメントは、読んでいて私も温かい気持ちになり、活動を頑張っていこうというモチベーションになっています。

 コメントだけではなく、北海道に住んでいる方に直接お声をかけていただけたことも、とても嬉しかったです。この間、豊富町さんで牛の出産の立ち会いをさせていただいたんですけど、訪ねた方がたまたま私の動画を見てくださっている方だったんです。「北海道をこんなに綺麗に撮ってくれて、ありがとう」とのお声をいただき、道民の方にそういってもらえてとっても嬉しかったです。

──りんさんの活動が、動画を通して北海道に住む人にも届いていることを実感できる、素敵なエピソードですね。

りん:私は北海道出身ではなく、名古屋からやってきた人間なので、動画に対して「北海道のことを知らないくせに」と言われることもありました。でも、そうやって実際に道民の方にありがとうと言われると、今までやってきてよかったと、心から思うことができたんです。

どん底の時に包み込んでくれた北海道に恩返しを

──YouTuberとしての今後の展望はありますか?

りん:私自身の暮らしについての発信は続けていきたいのですが、私の活動を通して、もっと北海道の役に立てるような取り組みをしていきたいと思っています。そのためには、私の発信しているものが多くの人に見てもらえるものにならないと、それはただの自己満足になってしまうので、チャンネルを今よりも大きくして、発信力をつけたいなと思います。

──YouTube活動によって、北海道の地に還元できるようなサイクルを目指しているんですね。

りん:そうですね。私は仕事も住む場所もなくして、人生でとても辛く苦しかったときに北海道に移住をしてきました。そんな状態の私に対して、北海道で関わる方たちはとても優しく、手を伸ばしてくれたんです。そんな北海道の地に、何か私なりに恩返しができたらと思っています。

 それと同時に、こんなふうに地域のために活動しているYouTuberがいるんだということを、もっと多くの方に知っていただけるといいなとも思っています。実は今、とある大きなことが動き出しています。近々ご報告させていただきますので楽しみにしていてください。

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