はじめしゃちょーらトップYouTuberに備わる”炎上回避能力”のすごさ 2023年の所信表明を受けて

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、多くの芸能人がYouTubeに進出。群雄割拠のYouTubeの中で「炎上」して話題を得るクリエイターも多くいたが、最近はどのようにYouTubeを使っていけばいいのか、理解が進んでいるようにも見える。つまり、炎上することで一時的に話題にはなるが、ファンの信頼を失い、ファン離れが進んでしまうという側面があるということだ。そういう意味でもYouTubeで活躍するクリエイターは「炎上せずに、どうYouTubeの中で存在感を出していくべきか?」を真剣に考えなくてはならないだろう。

2023年の目標。炎上。1年間禁止生活。について

 そんな中、チャンネル登録者数1000万人を超えるYouTuberのはじめしゃちょーが元日にYouTubeチャンネルを更新。その中で「僕自身はここ数年で炎上していない超クリーン系YouTuber」と発言する場面があった。

 はじめしゃちょーは少し前に、“多忙過ぎて自分の作りたい動画を撮影できない”という悩みをカメラの前で吐露。所属事務所のUUUMを退所する可能性があることも示唆し、話題を呼んだ。そんなはじめしゃちょーは近年、自身で制作する動画が「安全な方を取りに行ってる」と感じているという。今後も「炎上はしたくない」ものの、“尖りが足りない”というYouTubeで活躍するクリエイターならではの葛藤を抱えているそうだ。

「ヒカキンおにごっこ」動画非公開について

 ただ、そもそも近年のいわゆるトップYouTuberは、炎上回避能力が備わっているようにも感じる。例えばヒカキンは、1億3000万円の資金を投じ、自身最大の規模となった鬼ごっこ企画の動画を、“ゲームが成立していなかった”とヒカキン自身が判断したため非公開にするという一件があった。しかし、非公開にする前に、自身のYouTubeチャンネルで経緯についてきちんと説明し、当該企画の動画を非公開とした。意図的に起こしたものではなかったにせよ、きちんと視聴者と向き合ってから非公開にする順序を踏んだヒカキンの姿には、「こうやって隠さずしっかりと説明をするのは本当にすごいなって思いました」といった声が寄せられていた。

 また、東海オンエアも2022年に行われた「寝たら“即帰宅”の旅!」企画で、2人組YouTuberのスカイピースとまあたそ、かすの4人からなる、青春しゅわしゅわクラブとコラボしたことで、「年に1回だけの企画だから6人だけがよかった」など、ファンから不満の声が上がった。

 これを受け、しばゆーは自身のTwitterに「寝ない旅の動画での皆様からの愛ゆえの御意見、勉強になります 感謝と謝罪を。。。」と綴った。リーダーのてつやは「変わらないものを『マンネリ』ととるか『伝統』ととるか変化を『刺激』ととるか『改悪』ととるか」と記しつつ、「コンテンツが充実するにつれて全員を満足させることはどんどん難しくなってはいくし、僕も東海オンエアが好きだからこそ色んな意見に共感できますが、参加した僕ら自身は、凄く楽しかったです!!!!!」と素直な思いを口に。このようにファンからの意見を敏感に察知し、SNSを通じて寄り添う姿勢を体現している。

 YouTubeへの動画投稿数が増え、有名なYouTuberでも、以前ほど再生回数が稼げなくなっているのは事実だろう。そんなYouTubeの現状を“戦国時代”と表現する人もいる。しかし、そんな中でもファンとしっかり向き合いながら、クリエイトを重ねていくことも、戦国時代を生き残る重要なポイントとなっているのではないだろうか。

 2023年からはYouTubeショートの収益化が始まり、投稿数が増加することが予想される。そういった意味でも、YouTubeというサービスがここからどのように変化していくのか、そしてYouTuberがどんな動画で視聴者を楽しませるのか、引き続き注目していきたい。

はじめしゃちょー、多忙な現状に涙のSOSで退所仄めかす トップYouTuberに必要な「周囲のケア」を考える

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