2023年のゲーム業界の動向を予測。変わらないこと、変わること

続くオープンワールドのトレンド。2023年は『ゼルダの伝説 TotK』に注目

 2023年を迎えても、オープンワールドのトレンドはまだまだ続きそうだ。先に述べたとおり、2022年には同ジャンルから『ELDEN RING』が登場し、各所で高評価を獲得した。その文脈で考えると、2023年は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(2023年5月発売予定)の1年となるのではないだろうか。同タイトルは、「Nintendo Direct E3 2021」で存在が明らかとなった『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編。2017年に発売され、国産オープンワールドの金字塔となった同作に連なる、期待のAAAタイトルだ。

 また、PS・Xboxの両プラットフォームからは、『Forspoken』(2023年1月24日発売予定)や『ホグワーツ・レガシー』(2023年2月10日発売予定)のリリースも控えている。これらもオープンワールドの仕組みをゲーム性の根幹に取り入れた期待の新作である。

 2022年、国産タイトルからは『Pokémon LEGENDS アルセウス』や『ポケモン S・V』も飛躍した。前項で紹介したPS5の普及も追い風となり、オープンワールドのトレンドはさらに加速度を増していくはずだ。

サブスクリプション型のゲーミングサービスが浸透・定着へ

 クラウドゲーミングに代表されるサブスクリプション型のゲーミングサービスも浸透・定着に向かうと予測する。ここまでを読んだ人には「Google・Stadiaがサービスを終了するのに? 衰退の間違いではないか」と疑問を感じさせるかもしれない。しかし、新たな分野の台頭の裏に、先駆者の低迷・撤退があるのは珍しいことではない。かつてハイエンドな家庭用ゲーム機が市場に登場したときにも、同様の動きがあった。先駆者の失敗を受け、後発のサービスがブラッシュアップされ、浸透・定着に向かう。2023年はサブスクリプション型のゲーミングサービスにとって、そのような年となるのではないだろうか。

 先に述べたようにGoogle・Stadiaは終了となるが、近年では後発組として、AmazonやNetflixなども同様のサービスをスタートさせている。今後は先発組のMicrosoft・SIE・NVIDIA、後発組のAmazon・Netflixといった構図によって、市場が活性化していきそうだ。

 プレイヤーにとって選択肢が多いことはプラスにこそなれ、マイナスにはなり得ない。フリークが個々のスタイルにあわせて、ゲームと接点をもっていく。そのような未来がすぐそこまで来ているような気がしてならない。

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