『ディアブロ IV』先行プレイレビュー シリーズ初心者でも十分に楽しめる、ユーザーフレンドリーな仕上がり

 2022年12月8日に開催された『The Game Awards 2022』。同イベントでは今年を代表するタイトルの表彰や、さまざまな大作ゲームにおける情報発信などが行われた。

 そのなかで、「ディアブロ」シリーズの最新作となる『ディアブロ IV』の発売日が2023年6月6月と発表された。待望の情報ということで、思わずガッツポーズをキメてしまった往年のファンも多いのではなかろうか。だが、なんと筆者は「ディアブロ」シリーズをプレイしたことがなかったのである! ……そう、2022年12月までは。

 筆者が最新作である『ディアブロ IV』をプレイできたのは、メディア向け先行プレイの案内を受けたことがきっかけだった。未経験ゆえに不安ではあったが、「初心者も歓迎です!」とのことだったため、それならばぜひ、と先行プレイに参加した所存だ。

 あえて初見の視点で書いた今回のレビューが、今後『ディアブロ IV』や「ディアブロ」シリーズを遊んでみたいと思っている方などの参考になれば幸いである。なお今回プレイしたのは開発途中の初期ビルドであるため、今後、一部内容が変更される可能性がある。

「ディアブロ」ってどんなゲーム?

 「ディアブロ」シリーズはいわゆる「ハック&スラッシュ」と呼ばれるジャンルに分類されるゲームで、1996年の1作目リリースから、2022年で26年目を迎える。

 「ハック&スラッシュ(以下、ハクスラ)」とは、フィールドやダンジョンなどに次々と現れる敵を倒してレベルを上げたり、ドロップしたアイテム(装備品など)を駆使して、自キャラをひたすら強くすることが主目的のゲームと考えればよいだろう。だいたいの作品において、戦闘では敵の攻撃をよけながら自キャラで攻撃するのが基本であるため、「敵が多いアクションRPG」と言い換えてもよいかもしれない。

 『ディアブロ IV』ではシリーズ初のオープンワールドが採用されており、広大なフィールドを駆け巡りながらハクスラを楽しみつつ、ストーリーを進めたり、各地で発生するさまざまなクエストをこなしていく。ちなみにストーリーにはエンディングがあるが、繰り返し遊べるダンジョンなどのエンドコンテンツもあるため、とても長く遊べるゲームとなっている。

 もちろんオンラインプレイやローカルでのマルチプレイにも対応しており、ほかのプレイヤーと協力してダンジョンやボスを攻略したり、ときにはPvP(プレイヤー対プレイヤーの戦い)を楽しむこともできる。1人でじっくり遊ぶもヨシ、みんなでボイスチャットでもしながらワイワイ遊ぶもヨシと、懐の広いゲームと言えよう。

 『ディアブロ IV』の対応機種は、プレイステーション5/4、Xbox Series X|S、Xbox One、WindowsPC。また、すべてのプラットフォームでクロスプレイとクロスプログレッション(1つのアカウントを使って複数機種で遊べる機能)にも対応しているので、自分の環境に合った機種でプレイできる。

ストーリーは?

 『ディアブロ IV』の舞台は、『ディアブロⅢ Reaper of Souls』から数十年後。主人公が冒険するのは、天界と魔界の狭間にある「サンクチュアリ」という世界だ。

 前作のストーリーで「堕天使」が現れたことにより世界は闇に包まれており、そこで暮らす人々はみな途方に暮れている状態。また作品のテーマが”憎悪”ということもあり、全体的にホラーテイストがかなり強い。ムービーでもなかなか衝撃的かつ残酷なシーンも見られるなど、全体的に設定は重めで、”ダークファンタジー”という表現がまさにピッタリである(ホラーゲームが苦手な人は、十分に注意してプレイしてほしい)。

 本作で主人公の最大の敵となるのは、黒魔術によって召喚されし悪魔・リリス。「サンクチュアリ」の創造者でもあるが、残忍な性分をもつこの悪魔は、自らにあだなす者には容赦なく裁きを与える。どうやら、主人公もそのうちの1人らしい。

 ……と、「ディアブロ」シリーズはこのように地続きのストーリーになっているので、その面で正直に言えば、『ディアブロ IV』の前に過去作をプレイしているに越したことはない。とはいえ、アクション要素が強いハック&スラッシュゲームの醍醐味は、ストーリーだけにあらず。「とにかく良質なアクションRPGを遊びたい!」という気持ちが強いのなら、まずは本作を手に取ってみてもいいだろう。

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