おろちんゆーとヒカキンのコラボも大ヒット YouTubeでビートボックスが愛され続ける理由
今年、YouTubeの急上昇ランキングにヒカキンとおろちんゆーのコラボ動画がランクインした。2人の共通点は「ビートボックス」である。YouTube黎明期にヒカキンがビートボックスを通して大きな知名度を得たことは多くの人が知るところだが、その人気は2022年のYouTubeでも止まることを知らない。
YouTubeとビートボックスがなぜ相性がいいのか、それは口から奏でられる音とは思えない音が、本当に口から発せられているのかどうかを、動画を見ることで理解できるからだと思う。イヤホンで聞いただけでは、とても実際に人の口から出ている音だとは思えず、実際に演奏している姿を動画で見ることで、そのすごさが改めて強調されるのだ。
まず注目したいのは、『ハモネプ』の存在だ。2001年に始まったテレビ番組『青春アカペラ甲子園全国ハモネプリーグ』(フジテレビ系)は、リードボーカルやコーラスパートだけでなく、ベース音、ドラム音、ボイスパーカッションが加わり、本物のバンドさながらのサウンドを奏でることで有名だ。
番組内でのボイスパーカッションの度肝を抜くような演奏技術が、テレビの前の民衆を魅了したのと同じように、YouTube上でヒカキンやRofuがそのボイパに似て非なる「ビートボックス」を発信することで、テレビから場所を変えてYouTube上でバズを起こしている。
そもそもビートボックスが日本に広まったきっかけは何なのか、それを明らかにするには2004年まで遡ることになる。
日本で最初にビートボックスを広めたのは「AFRA」という男である。AFRA が世界に出てビートボックスと出会い、それを日本に持ってきたのだ。
きっかけはAFRAが富士ゼロックスの広報担当者の目に留まり、AFRAが新商品“DocuCenter Color f450” のCM に起用されることになる。一人で何でもこなすビートボクサーとこの会社で発売予定のマルチコピー機(コピー、プリンター、スキャナー、ファックスの複合機)には共通点が多いという理由である。
2004 年から放映されたこのCMは、AFRAが一人でビートボックスをするバージョン、二胡と共演するバージョン、バイオリンと共演するバージョンの3つがあり、ビートボックスという用語が一般的ではなかった日本国内のテレビで繰り返し放映されたのである。その映像がもたらした影響は大きく、DaichiやTATSUYA、ヒカキンといった現在の日本を代表するビートボクサーがビートボックスを目指すきっかけを与えた映像のひとつになったのだ。
現在YouTubeで活躍するRofuは日本を代表するヒューマンビートボクサー「HIRO」と「Fuga」によるタッグチームである。彼らはコロナウイルスの影響で活動ができなくなったことをきっかけに、YouTube でヒューマンビートボックスの布教活動を始めた。ヒカキンがビートボックスを用いてYouTubeを席巻してから長い年月が経つが、今もなおYouTubeでビートボックスが熱いのは、Rofuの活躍なしには語れない。
ビートボックス愛を感じる解説動画や、業界のレジェンドたちとのバトル動画を多数アップしたところ、瞬く間に人気が急上昇。チャンネル開設は2019年5月ながら、2022年12月時点でチャンネル登録者数は64万人を超えている。
ビートボックスを愛するビートボクサーたちがメディア露出を増やし、一般の視聴者たちの目に留まり、急上昇に上がることで、今もなおYouTube上でビートボックスの人気は支えられていると言っていいだろう。
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