NASAの新しい月面バギーはトイレ付きに 試乗の様子を公開

 子どもたちの夢をそのまま実現したようなデザインの新たな探査車の写真をNASAが公開した。

 NASAは新たなムーンバギー(月面車)のテストモデルを試運転し、その写真を公開した。最終的には人類を乗せて月面を移動することを目指すという。岩を這うように移動でき、四方あらゆる方向に走行可能だ。エンジニアによると1フィート(約30.48センチメートル)の高さの岩を這うことができる。室内は近未来的な内装で、トイレも付いているとのこと。この探査車は、2025年に開始が予定されている「アルテミスミッション」の一部となる予定だ。1970年代以来初めてアメリカ人を月に戻す計画として話題になっている。

 ムーンバギーの試運転の地にはアリゾナ州フラッグスタッフが選ばれた。砂漠の街であるフラッグスタッフは、5万年前の溶岩流があり、月を見立てた訓練には理想的なエリアだ。NBCニュース12は「世界中のどの場所よりも月に似ている」と報じている。

 このプロジェクトに携わるNASAのエンジニア、オマール・ベクダッシュは取材に対して「すべての車輪は独立して制御されており、アクティブサスペンションも備えているので、必要に応じて上下させることができます」と特徴を説明した。まだテストモデルに過ぎないが、テストを通じて宇宙空間を移動するために現実的に必要なものを確認できた。

 チームはヒューストンの本部と連絡を取りながら、3日間溶岩の上を横切って調査を行い、2晩をローバーの中で過ごした。

 今回のテスト項目には、月面で4Gがどのように機能するのかの検証も含まれた。NASAの通信技術者であるマイケル・ゼンバは「もしクールな写真やクールなデータ、科学情報を送らないのであれば、行く意味はないでしょう?」とコメント。

 ムーンバギーがミッションに向かう時には、月から"クールな写真”が送られてくることを期待したい。

(画像=AFPより)

〈Source〉
https://www.the-sun.com/tech/6523507/nasa-moon-buggy-land-rover-engineers-arizona/
https://www.12news.com/article/news/local/arizona/nasa-tests-new-lunar-rover-near-flagstaff-before-it-heads-to-the-moon/75-d7b6e658-7234-4f4a-9565-063187527966
https://www.afpbb.com/articles/-/3430952?pno=8&pid=25015900

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