木星が他の惑星を「食べた」説が浮上 NASAの探査機が岩状の物質を発見

木星が他の惑星を「食べた」説が浮上

 木星は天文学者にとって謎が多い惑星だった。内部構造がほとんど何もわかっていなかったのだ。この惑星がどのように形成されたかについて、NASAの探査機ジュナがある説を支持する証拠を探し当てたかもしれない。木星が自分の成長のために他の小さな惑星を「食べた」かもしれないという説だ。

 ある惑星が他の惑星を食べるという考えは、SFの世界の話のように聞こえるかもしれない。まるで『スター・ウォーズ』のデス・スターが他の惑星を侵略したような話で、現実味がないように聞こえる。しかし、学術雑誌「Astronomy & Astrophysics」誌に発表された新しい論文によると、その説が有力になった。

 NASAの探査機ジュナを使い、研究者たちは重力データを基に木星の雲の向こう側を覗き込むことに成功した。惑星表面を覆う厚いガス雲の奥を覗いた結果、核にある岩状の物質が、木星が成長の原動力としてプラネテシマル、つまり小さな惑星を食べていたことを示すことがわかった。

 この説は大胆ながら、以前から主張されていた。木星は地球の300倍以上の大きさで、重力が2倍ある。ガス惑星がこれほど巨大になるには、多くの質量を取り込まなければならない。今回の発見は、土星、天王星、海王星など、太陽系内の他のガス惑星も小惑星に起源を持つ可能性を示唆している。

 もちろん、このような証拠があっても、木星がどのように形成されたかを明言はできない。過去に戻って惑星が形成される様子を見ることができないからだ。今できることは、発見した証拠を解釈することだ。その証拠は木星が惑星を食べるということを示している。

(画像=Unsplashより)

〈Source〉
https://bgr.com/science/new-paper-claims-jupiter-may-have-eaten-other-planets/
https://globalnews.ca/news/8945586/jupiter-eats-baby-planets/

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