『バイオハザード RE:4』2本の新映像に期待できることは? ストーリー・プレイの変更点から考察

 2022年10月21日、YouTubeの『バイオハザード』公式チャンネルで、“BIOHAZARD Showcase”が配信された。同シリーズの最新情報を届けるこの番組では、『バイオハザード ヴィレッジ』のダウンロードコンテンツをはじめ、さまざまな内容が発表された。そのなかには、『バイオハザード4』のリメイク版である『バイオハザード RE:4』に関する最新トレイラーもあった。

 『バイオハザード RE:4』の原作である『バイオハザード4』は、2005年にゲームキューブで発売された。固定のカメラ視点や、“ラジコン操作”とも呼ばれる独特の操作方法を採用していたそれまでのシリーズ作品から一転、主人公の背後を追従するように視点が動く“ビハインドビュー”のほか、スティックで自由に移動し、敵を狙うアクション要素が盛り込まれた。

 ゲームキューブで発売されたあと、本作はPlayStation 2、3、4、WiiやSwitchに加えて、iPhoneといった多彩な機種にも展開されている。このように『バイオハザード』シリーズのなかでもとくに人気が高く、今回の新情報は国内外から注目を浴びることとなった。

 本稿では、『バイオハザード RE:4』に関する2本の新映像を紹介しつつ、そこから読み取れる新要素などを解説していきたい。

リメイクによって再構成されたストーリー

 公開された映像のひとつ“2nd Trailer”では、ストーリーに重点が置かれていた。本作はリメイクにあたってストーリーも再構成されており、その展開も注目されている。

『BIOHAZARD RE:4』 2nd Trailer

 映像の冒頭では、女性らしき人物が集団に拘束されているのがわかる。20秒あたりに映っている紋章を見る限り、原作にも登場した教団“ロス・イルミナドス”かもしれない。原作ではこの組織ががアメリカ大統領の娘、アシュリー・グラハムを拉致したため、彼女を救うべくエージェントのレオン・S・ケネディが派遣されるという展開だった。その流れをくむのなら、拘束されていた女性はアシュリーだろう。

 37秒のシーンでは、「そいつは多分……行方不明のセニョリータ?」と話す男の姿も。左右にわけた髪、開かれた胸元などの情報から、原作版でレオンに協力していたルイスに似ている。ただ、以前は線の細い優男みたいな顔をしていたが、本作ではヒゲを蓄えたちょっと怪しい面構えになっている。見たところ、原作版と比べてより年も取っていそうだ。

 ストーリーにどれほど手が加えられているのかはわからないが、今回のトレイラーを見るかぎりでは、オリジナルを彷彿とさせるシーンも多い。

 1分あたりの展開は、物語序盤でレオンが初めてアシュリーと出会ったとき。1分21秒でエイダがレオンに銃口を向けるシーンは、物語中盤の城館でも同じくだりがあった(原作通りなら、このあとレオンがナイフを使って勝つ)。1分27秒では怪物“エルヒガンテ”と思われる敵が、1分34秒にはボスのひとりであるラモン・サラザールと、彼に仕える2体のヴェルデューゴのような姿も確認できる。

 アシュリーとの出会いやエイダとのやり取り、サラザールとヴェルデューゴなど、原作版で印象深かった要素は軒並み再現されているのかもしれない。一方、トレイラーの最後でアシュリーが銃を構えているシーンは、筆者の覚えている限りでは原作になかったものだ。懐かしのシーンに喜んでいるファンを、最後に忍ばせた新たな展開で驚かせる意図があったのだろうか。

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