ショコラティエの職人技が見れるYouTubeチャンネルがすごい アートのような造形美の数々

 突然だが、筆者は職人技を見るのが大好きだ。

 知らない技術が知れる知的好奇心が満たされるだけでなく、いかにも「簡単なこと」に見せる熟練の技に感動する。

 そんな筆者が以前から見ているのが、パティシエ/ショコラティエのAmaury Guichon氏によるYouTubeチャンネルだ。

スイーツ作りはアートだ

 Guichon氏は、デザインし、型紙通りにチョコレートを切って丁寧に組み合わせていく。

Chocolate Bald Eagle!

 一度でもチョコレートを溶かしてモールドに入れて冷やし固めたことがある人ならわかると思うが、チョコレートは溶けやすく固まりやすい。つまり、扱いづらい。それをねんどか何かのように自在に変形させていく。体温で溶けていく様子もないのは、動きに迷いがないからだろう。

 動画を見ていると、パティシエやショコラティエという職業は、食材を使った造形師なのだと思わされる。

チョコレートのポテンシャルの高さがわかる

 Guichon氏は、スタチューだけではなく、ギミックのあるオブジェクトにも挑戦している。金庫は開閉可能だし、観覧車は実際に回る。

Chocolate Ferris Wheel!

 人気ゲームの『Connect 4』は本物と同じように遊べる。

Chocolate Connect 4!

 普段何気なく食べるチョコレートだが、技術のある人が触れば何にでも変化する。チョコレートのポテンシャルの高さを知ると同時に、筆者はチョコレートという食材のほんの一部しか知らないのだろうと思わされる。

スイーツが高額な理由がわかる

 気分転換にスイーツ動画を見ているくらいだから、筆者はスイーツ好きかと思われるかもしれないが、実はその反対で得意ではないし、むしろ辛党だ。疲れたときに体が欲するからラムネやチョコレートを食べるくらい。

 だから、ひとつのケーキに1,000円近い金額というのは、どうしても高い贅沢品だと感じてしまう。

 だが、Guichon氏の動画を見れば、スイーツ1個がラーメン1杯分相当の理由がわかるし、食べてみたくなってくる。自分のスイーツに対する概念を壊してくれるから、楽しくて再生してしまう。

Grapefruit slice!

 スポンジ、ムース、ゼリー、果物、ナッツ、チョコレート、キャンディー……、こんなにも多くの食材を使い、幾つもの工程を踏んでいるなんて、筆者は知らなかった。

 口の中に入れた瞬間にフワッと香るフルーツや、噛んだときの香ばしい食感は、食べて美味しいだけでなく、食感に変化を与えてくれるだろう。

 たった数口で終わってしまう小さなケーキだが、ここまで計算されているのなら値段は妥当だし、じっくり味わってみたくなる。

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